保育業界は保育士の人手不足が深刻化している現状がありますが、毎年、保育士資格の取得を目指す人はたくさんいるので人気が高い国家資格だと言えるでしょう。
一度、保育士資格を取得していれば、更新性では無いため一生有効です。
ただし、保育士として働くためには保育士登録を行う必要があるので、保育士資格を取得したからと言ってすぐに働けるわけではありません。
保育士資格を目指す人は保育士試験を受験する場合、筆記試験・実技試験をクリアする必要があります。
今回は、2023年版の保育士試験実技の試験内容や、合格するためのコツなどについて解説していきます。
Contents
保育士試験実技の試験内容について
保育士試験は、筆記試験と実技試験があります。
筆記試験に合格しなければ、実技試験を受けられないのですが、筆記よりもやや合格率は高い傾向がありますから、しっかりと対策して本番に望むことが大切です。
実技試験は、どのような採点なのか基本的に基準がおおやけにはされていないので、対策したくても自分はどの分野を選択すれば良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。
保育士試験の実技では、「音楽・造形・言語」の内、2つの分野を選ぶ必要があります。
具体的に言いますと、音楽=歌に関して、造形=お絵かきに関して、言語=おはなし遊びに関してが、問題無くできるのかを実技試験では審査されます。
保育業界では、保育士不足だと言われていますが保育士になりたい人は毎年、たくさんいますから保育士試験を受験する数も少なくはありません。
合格率も20%台で誰でも簡単に受かるわけではないので、保育士試験に合格した人は誇りを持って良いでしょう。
筆記試験と実技試験の両方を受験するのは、勉強量も多くて大変だと感じる人は多いですが、不合格になったからといって再受験できないわけではないので、チャンスは何度だってありますから気負い過ぎないようにすることが大切です。
保育士試験実技は選択できる?
保育士の実技試験では、さきほど「音楽・造形・言語」の3つの分野があるとお伝えしました。
そして、その内の2つ、自分で選択できる仕組みになっていますが、意外と3択でも悩む受験者は多いようです。
例えば、自分が幼少期から音楽に触れる機会があり、音楽の知識に自信があるとかピアノを演奏することが得意だという人は、得意分野として音楽を選択しても良いでしょう。
昔から絵をかくことが好きだったり得意な人は、造形を選ぶようにするのもありです。
自分の得意、不得意を考えてみて、この分野だったら全く知らないわけではないので挑戦してみようという気持ちで実技試験を受けてみてはいかがでしょうか。
もう1つ、保育士の実技試験の分野を選択する場合、どれが楽しく勉強できそうか考えた上で決めることも重要です。
楽しく勉強できない分野よりも、ある程度楽しみながらできそうな分野を選んだ方が理解が早くなったり、長時間の勉強が苦痛になりにくかったりする可能性があります。
保育士実技試験を受けて見て、自分に保育士としての適性があるのかや、イメージとギャップがあるのかなどを見極めることもできるでしょう。
国家資格の受験は、緊張すると思いますが試験のおかげで合格後に、本当に保育士の仕事を選んで良いのか再確認できるので、向き不向きの判断材料にもなるはずです。
保育士に関連する記事はこちら⇒【2023年】保育士試験の日程と試験内容について
保育士試験実技の音楽
保育士の実技試験に求められる音楽の分野では、歌やリズム、伴奏などの表現力を審査されます。
そして、楽器を扱い試験に出た曲を弾き歌いすることも必要になってきます。
例えば、2023年の前期の音楽分野の課題曲は下記の2曲です。
・「幸せなら手をたたこう」
・「ヤギさんゆうびん」
保育士の仕事は、子どもの生活サポートだけではなく、一緒にお歌を歌ったりピアノや楽器演奏をしたりするので、音楽に詳しいと自分の身を助けることになりますし、子ども達の前で自信を持って披露しやすくなります。
保育士試験実技の造形
保育士の実技試験に求められる造形の分野では、情景及び人物などを豊かにイメージした描写や、配色ができることが条件としてあります。
試験日は、シャープペンシル・鉛筆・色鉛筆・腕時計・字消しなどを、受験者は忘れないように持ってくるようにしましょう。
造形表現の試験では、2023年の問題が気になりますが試験当日までわからないような、仕組みになっていますので対策したくてもできませんが、絵を描くというのは共通しています。
例えば、試験日までにブランコ・ピアノ・砂場など保育園や保育施設に置いてある物を、描く練習をしていると何も対策しないよりも、画力が上がる可能性があるのでたくさん練習するのも良いでしょう。
保育士試験実技の言語
保育士の実技試験に求められる言語の分野では、保育士として子どもに不快感を与えずに、集中して聴いてもらえるような声の出し方・表現の仕方・幼児向きの話し方などができることが必要です。
子どもに長話をしてしまうと、途中で飽きてしまったり、集中力が途切れて話を聞くのが辛くなったりするので、まとまりがある話し方をしなければいけません。
先生の話が長ければ、最悪の場合は子ども達から嫌われてしまう恐れもあるので注意が必要です。
試験当日は、3分間のお話遊びができることを想定し、4つの話題の中から1つを選んで行います。
例えば、2023年の前期の言語分野の課題は下記の4つです。
・「おおきなかぶ」
・「3びきのやぎのがらがらどん」
・「3びきのこぶた」
・「ももたろう」
大切なこととして、子どもとマンツーマンで話を聴いてもらう姿をイメージしながら、話をするのではなくて何十人も子どもが自分の前で話を聴いているシーンを思い浮かべながら課題に取り組まなければいけません。
保育士試験実技で合格するためには
保育現場では、保育に関する専門知識も大切ですが、臨機応変に対応できる行動力も求められます。
保育士試験は筆記・実技の両方があることに対して、ハードルが高いと感じる受験者もいるでしょう。
しかしながら、保育士試験実技では受験者が保育士としての適性がきちんとあるのかを見極めるものなので、合格できないと保育のプロとは程遠く、自己流でこなせるほと保育業務は簡単ではないのですね。
保育士試験実技で合格するためには、試験当日の直前に予習や過去問に取り組めば良いという安易な考えはしないようにして、本番を想定して緊張感を持ちながらも楽しく練習することが大切です。
実技試験の当日は、緊張しすぎると本来の実力が発揮できなかったり、逆に全く緊張感が無いままですと思わぬところでミスをしたりする恐れがあります。
ある程度、ほどよい緊張感を持ちながら実技試験に望むと、本来の実力が発揮しやすくなる可能性が高いので、練習段階から緊張感を持って取り組むと良い結果に繋がるかもしれません。
自分一人で、保育士試験実技の対策を行っていても、ウィークポイントや課題になかなか気付けない恐れがあります。
できれば、誰かに見てもらいながら客観的な視点から評価をしてもらうようにしましょう。
保育士の試験終了後は、保育のせかいでお仕事の紹介をしています。お気軽にお問い合わせください。
まとめ
保育士試験の実技では「音楽・造形・言語」の3つの分野から2つ選定する必要があるため、受験者のなかにはどれを選ぶべきか悩む人もいるのではないでしょうか。
得意分野があれば、選ぶようにしたり何も無い人は、一番苦手意識がある分野を消去法で除いたりして受験すると良いでしょう。
コンディションを整えて、楽しく保育士実技試験に向けて練習に励むようにすることが大切です。
何度も本番に向けて練習を積み重ねることで、気持ちがポジティブになり試験当日は自信を持って望みやすくなる可能性があります。
この記事の監修は
保育のせかい
キャリアコンサルタント 渡辺愛菜(保育士)
保育士として勤務をした後、一般企業も経験しその後、保育のせかいに入社。
自身の経験をもとに求職者の方々へアドバイスをおこなっています。
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