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2026.07.08

2026.07.08

【1年目保育士の悩み】保育士1年目の「中だるみ」をどう乗り越える?成長を実感しにくい時期の向き合い方

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4月に希望を持って入職してから、気づけば半年近くが経とうとしている。子どもたちの顔と名前はほぼ覚えた。毎日の流れも、ある程度つかめてきた。でも不思議と「成長している」という実感が持てない。むしろ、最初のころより疲れているような気がする——。

そんな状態に陥っている保育士1年目の方は、決して少なくありません。4月〜7月は緊張感や新鮮さが体を動かしてくれますが、夏を越えたあたりから「慣れたけれど、なんとなく停滞している」感覚が出てきやすくなります。これは保育士1年目のほぼ全員が経験すると言ってもよいプロセスです。

この記事では、1年目の「中だるみ」がなぜ起きるのか、その時期にどんな気持ちになりやすいのか、そしてどう向き合えばよいのかを整理していきます。

1年目の「中だるみ」はいつ、なぜ起きる?

保育士1年目の中だるみは、入職から半年ほど経った8〜9月ごろに訪れやすいと言われています。ちょうど夏の行事ラッシュが一段落し、次の行事が始まる前後の時期です。

なぜこの時期に停滞感が出やすいのかというと、入職当初の「緊張感による集中力」が薄れてくるからです。最初のうちは覚えることが多く、毎日が新しい発見の連続です。その分、緊張感が自分を動かしてくれていた面があります。しかし半年経つと、日常のルーティンが定着してきて、逆に「これ以上、自分は何を学べばいいのか」という感覚になることがあります。

同時に、理想と現実のギャップも実感しやすくなる時期です。保育士を目指した理由として多いのは「子どもと過ごすことが好き」「子どもの成長に関わりたい」というものですが、実際には書類業務、保護者対応、行事準備など、子どもと直接関わる時間以外の業務が想像以上に多いことに気づきます。「こんなはずじゃなかった」という気持ちが、停滞感をより深くすることがあります。

中だるみとリアリティショック、どう違う?

「中だるみ」と似た言葉に「リアリティショック」があります。リアリティショックとは、就職前に抱いていた理想やイメージと現実の仕事のギャップから生まれる心理的な衝撃のことで、主に入職後の4〜6月ごろに強く感じやすいとされています。

これに対して中だるみは、その衝撃が一度落ち着き、ある程度現実を受け入れたあとに訪れる停滞感です。「慣れてはきたけれど、このままでいいのか」「いつまでもこのペースが続くのだろうか」という、どこかぼんやりした閉塞感が特徴です。

4〜7月を全力で駆け抜けてきた反動として、夏以降に「糸が切れたように気力が落ちる」感覚を経験する1年目の保育士は少なくありません。それはリアリティショックとは別の、体と心の疲れが積み重なったサインでもあります。「あのときより辛い気持ちはないけれど、なんとなくずっと元気が出ない」という感覚が続く場合は、中だるみの典型的な状態と言えるでしょう。まず自分の状態に名前をつけてみることが、向き合う第一歩になります。

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こんな気持ち、感じていませんか?

中だるみの時期に保育士1年目がよく感じる気持ちとして、次のようなものがあります。

「毎日同じことの繰り返しで、成長している気がしない」「先輩のようにうまくできないのに、もう半年も経ってしまった」「最初の頃は楽しかったのに、最近は仕事に行くのが少し憂鬱」「このまま続けていけるのか、自分は保育士に向いているのだろうか」。

これらは、多くの1年目保育士が心の中で感じていることです。でも、周りには言い出しにくくて一人で抱え込んでしまう——。そんなケースも多いのではないでしょうか。こうした気持ちが出てきたからといって、保育士としての適性がないわけでも、仕事が嫌いになったわけでもありません。多くの場合、それは「一段階成長しようとしているサイン」です。

「できないこと」ではなく「できるようになったこと」に目を向ける

停滞感を感じているとき、人は無意識に「まだできていないこと」に意識が向きがちです。でも、立ち止まって振り返ると、入職当初には気づけなかった子どもの変化に気づけるようになっていたり、保護者への声かけにも少し余裕が出てきていたりすることがあります。

4月の自分と今の自分を比べてみましょう。子どもの名前と顔を覚えた。毎日の保育の流れが身についた。先生として声をかけると子どもが反応してくれるようになった。連絡帳を書くスピードが少し上がった。保護者に話しかけることへの緊張が最初よりほぐれてきた。一つひとつは小さなことでも、半年前の自分にはできなかったことばかりです。

成長は、ドラマのように劇的な形でやってくることはほとんどありません。毎日の小さな積み重ねが、気づかないうちに実力になっていくのが保育の仕事の特性です。4月の自分を振り返ることが難しければ、当時のメモや日記、先輩に言われたことを書き留めたノートを読み返してみると、意外な発見があるかもしれません。「成長を感じられない」という感覚は、実際に成長が止まっているのではなく、成長の変化が見えにくくなっているだけかもしれません。

一人で抱え込まず、話せる人を見つける

中だるみの時期に最もやってはいけないことは、「このしんどさは自分だけのものだ」と思い込んで一人で抱え込んでしまうことです。

「弱みを見せると頼りないと思われる」「先輩は忙しそうだから、自分のことで時間を取らせたくない」。そういう遠慮から、気持ちを話せずにいる1年目の保育士は多くいます。しかし、悩みを誰かに話すことで、「自分だけではなかった」という安心感が生まれ、気持ちが整理されやすくなります。

信頼できる先輩や同期の保育士に話してみることが一番ですが、職場内に話しにくければ、保育士時代の同期や友人に連絡してみるのも一つの方法です。「あなただけが悩んでいるわけではない」という事実を知るだけで、視界が開けることがあります。

また、意外と効果的なのが「紙に書き出す」ことです。今感じていること、つらいこと、逆に楽しいと感じたことを、誰かに見せるつもりではなく、ただ自分のために書き出してみましょう。書くことで気持ちが整理され、「自分は何が本当につらいのか」が見えやすくなります。漠然とした「しんどさ」に輪郭が出てくると、次にどうすればよいかも考えやすくなります。

「今の職場が合わない」と感じたときの考え方

中だるみの時期に転職を考え始める1年目の保育士もいます。しかし、このタイミングでの転職判断は、少し慎重にしたほうがよい場合もあります。

「しんどい」という気持ちが、今の職場特有の問題(人間関係、過度な業務量、指導方針の不一致など)から来ているのか、それとも1年目ならほぼどこの職場でも感じる疲れや停滞感なのかを見極めることが大切です。前者であれば転職を視野に入れることも選択肢の一つですが、後者であれば、環境を変えても同じしんどさを別の職場で感じる可能性があります。

判断に迷ったときは、「1年間続けてから決める」という基準を持つことも一つの方法です。保育の仕事は、1年のサイクルを経験することで初めて全体像が見えてきます。運動会、発表会、卒園式——これらをひと通り経験したうえで感じることは、今感じていることとは異なることも多いからです。

秋からの後半戦を、自分なりのテーマで過ごす

8〜9月を境に、保育の年度は後半に入ります。1年目の後半を惰性で過ごすのではなく、自分なりの小さなテーマを持って取り組むことが、停滞感を抜け出すきっかけになります。

「今月は一人ひとりの子どもとの関わり方を意識する」「連絡帳の書き方をもう少し丁寧にしてみる」「自分から先輩に質問する回数を増やしてみる」「気になる子のことを日誌に詳しく書いてみる」——どんなに小さなことでも構いません。テーマを持つことで、日々の保育に「観察する視点」が生まれ、それが成長の実感にもつながっていきます。

また、余裕がある日には、気になる保育の本を読んだり、他の保育士のブログやコラムを読んでみたりするのもおすすめです。現場の外から保育を見つめることで、「こんな視点があるのか」という新鮮な気づきが生まれ、日々の保育に新しい意味を見出すきっかけになることがあります。外に目を向けるほんの少しの習慣が、停滞感を和らげる助けになるでしょう。

まとめ

保育士1年目の中だるみは、多くの保育士が経験する自然なプロセスです。停滞感や「向いていないかも」という気持ちが出てくることは、4月からここまで真剣に向き合ってきた証でもあります。

できていないことより、できるようになったことに目を向け、誰かに話し、自分なりの小さなテーマを持って後半戦に臨んでみてください。保育の仕事は、4月から3月までの1年間のサイクルを通じて初めて全体像が見えてくるものです。運動会、発表会、卒園——これらをひと通り経験した先に、今とは違う景色が見えてくるはずです。

「あのとき辞めなくてよかった」と感じる保育士は、圧倒的に多いと言われています。この時期の「もう限界かも」という気持ちは、成長の手前のしんどさであることがほとんどです。あなたのペースで、少しずつ前に進んでいきましょう。

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この記事の監修者

監修者の写真

森 大輔(Mori Daisuke)

保育のせかい 代表

《資格》

保育士、幼稚園教諭、訪問介護員

《経歴》

2017年 保育のせかい 創業。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。

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