どのような資格試験だったとしても、筆記より実技が苦手な人のほうが多いのではないでしょうか。
筆記は、過去にやってきた勉強をそのままストレートに活かすことができれば通過することができます。
しかし、実技になるとどうしてもさらに緊張してしまい結果、うまくいかなかったなんてことにも。
そこで、保育士試験でもっとも重要でもある、実技試験について解説していきます。
実技試験が苦手だな、と思った人はぜひ参考にしてみてください。
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Contents
保育士試験の実技とはどういうことをするの?
保育士試験の難関ともいえる実技試験。
そもそも、どのようなことが行われるのでしょうか。
まず、おおきくわけて3つの分野があります。
1つ目は、言語表現でこどもと3分間話すことを考え、決められた時間でお話をする試験です。
つぎに、造形表現ではお絵かきが試験の対象となります。
色鉛筆をつかってしっかり表現することが大切です。
最後は、音楽表現です。
課題の2曲をギターやピアノ、アコーディオンをつかって弾きながら歌う試験です。
ですが、この3つすべてを受けなければならないわけではありません。
3つのうちから2つを選択し、60%以上の点数を獲得できれば、実技試験は合格といえるでしょう。
ですから、もし、楽器が苦手ということであればあえて音楽を避け、言語と造形を選択するということもできるわけです。
逆に楽器が得意であれば、音楽と造形もしくは言語を選ぶことで、自分の不得意な部分をカバーできます。
言語表現を通過するためのポイント
言語表現では、3分間の時間内ですべてを出し切る必要があります。
そして、3分しかないからといってあせらないことが肝心です。
落ち着いて楽しく、こどもが安心して聞けるようなトーンで言語表現を行います。
言語表現の課題はなに?
言語表現では、4つから課題を選ぶことができます。
もちろん、有名な内容ですからだれでもしっているものが提示されます。
3匹のこぶた、てぶくろ、3匹やぎのがらがらどん、おむすびころりんからどれか得意な物語を選択しましょう。
こどもが20人ほどいることをイメージし、目の前で話しているかのようにすること。
これを3分間でやりきってください。
ただ、話すことに夢中になりすぎて子どもがみているということを忘れないようにしましょう。
言語表現の合格ポイント
言語表現をクリアするためには、どれくらいこどもを惹きつけられるかどうかにかかっています。
こどもたちが大好きなお話をしたとしても、それが聞き入れられなかったら意味がありません。
いかに、こども目線でお話をすすめられるのかがポイントです。
たったの3分しか時間はありませんが、このわずかの時間に集中して3分ちょうどに終わるくらいが理想的です。
そのためには、なんども練習をして言語表現の精度を高めましょう。
言語表現が難しそうと思ったのであれば、Youtubeで「保育士実技 言語」などで検索してみてください。
試験対策用過去の問題が動画でみることができるため、練習するにはもってこいといえるでしょう。
造形表現は色えんぴつで!
造形といわれるとあまりピンときませんが、簡単にいいますと色えんぴつをつかって、あるシーンを描きます。
その、あるシーンとは試験の当日に発表されるため、どんな内容がきても困らないような練習をしておくことが肝心といえるでしょう。
造形表現の試験時間は45分。
A4サイズの用紙内に描きます。
ちなみに、造形表現で持ち物として許可されているのは基本的に鉛筆やシャーペン、色えんぴつ、消しゴム、腕時計と決められています。
色えんぴつは、12色から24色程度までを準備しておきましょう。
造形表現は50点満点中の30点以上で合格となっています。
造形表現の難しいところは、お題を事前に知ることができないため、保育士試験の過去に出題された問題を繰り返しといておくことが重要です。
造形表現に合格するために大切なこと
せっかく描く絵ですから、全体的に色が暗くなってしまってはいけません。
とくに黒や紺、グレーを中心とした構成はNGです。
そのため、暖かみのある色をメインに絵を描くと印象もよくなることでしょう。
そのなかでも、赤やオレンジ、黄色系の色を積極的につかうことをおすすめします。
また、絵を描く際には条件を提示されるため、描くことだけに集中してはいけません。
たとえば、こどもが3人以上、保育士が2人以上というお題であれば、その指示に従ってください。
絵を描くことに夢中になってしまったばっかりに、こどもが2人しかいないのであれば減点対象となります。
もうすこしイメージしやすいように、YahooやGoogleの画像検索窓で「保育士実技 絵画」で検索してみてください。
ご覧のとおり、むずかしいことはしていないという印象があります。
あたりまえのことをしっかりこなせば、造形表現も問題ないといってもいいでしょう。
音楽表現に合格するために大切なこと
音楽といえば楽器ですが、ピアノをふくめどれも習得するのにすごい時間を要することで、難しいというイメージがあります。
しかし、保育士試験では楽器の難易度を求めているわけではありません。
どれだけわかりやすくこどもたちに伝え、一緒になって歌ってくれるかがおおきなポイントです。
決して、音楽表現は技術で評価されるわけではありません。
音楽表現に合格するために大切なこと
練習はウソをつきません。
それは造形や言語表現よりもはっきりわかるのではないでしょうか。
楽器は必然的にうまくなってくれば、自分自身でも演奏しながら聞く余裕が生まれてくるため、練習すればするほど達成感があるはずです。
昔から習いごとなどで楽器をしていたのであれば、合格するチャンスといえるでしょう。
逆に、音楽表現に自信がないのであれば、あえてこれを選択する必要もないでしょう。
もし、試験のイメージがしにくいようでしたら、Youtubeで「保育士実技 音楽」などのキーワードで検索してみてください。
試験対策の動画がたくさんアップされているため、試験のイメージがしやすくなるでしょう。
平成30年~31年度保育士試験の日程について
平成30年の保育士試験は前期と後期にわけられています。
つまり、年に2回のチャンスがあるということです。
実技試験は7月1日(日)です。後期では、筆記が10月20日(土)と10月21日(日)
実技試験は12月9日(日)です。
平成31年は以下のとおり。
実技試験は、6月30日(日)後期は、10月19日(土)、10月20日(日)
実技試験は、12月8日(日)です。
平成31年度(2019年)の試験スケジュールも公開されているため、30年の試験に間に合わないのであれば、翌年のスケジュールにあわせて勉強しましょう。
保育士の実技試験の合格率はどれくらい?
受験する保育士の実技試験合格率は、非常に気になるところではないでしょうか。
厚生労働省の発表によると、筆記試験を合格した方が受験することができる実技試験の合格率は、年間をとおして約70~80%で推移しています。
ですから、しっかり試験の準備をすること。
当日は落ち着いてすすめること、そして自分の力を発揮することができれば合格への道はかならず開けることでしょう。
試験当日の服装は決まっているの?
保育士試験当日の服装は、決してなんでもいいというわけではありません。
女性であれば目立ち過ぎてもダメですし、男性であればヒゲをはやし、不潔そうにみえる格好は試験にふさわしくありません。
もちろん、スーツをきてびしっとすることまではしなくていいですが、なにより清潔感が大切です。
これは、どんな試験でもいえることです。
まとめ
保育士の実技試験は、どれだけ過去に練習してきたのかが運命のおおきな分かれ道になってしまいます。
もちろん、練習をしなかったのであれば不合格に大きく近づきますし、逆に一生懸命練習していたのであれば、合格し保育士としてデビューすることができます。
苦手意識のある実技試験を乗り越えることができたら努力した分、喜びもそれ以上です。
そして、だれよりも素敵に、こどもたちやまわりに好かれるような保育士を目指しましょう。
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