「転職したい気持ちはあるけれど、面接に行く時間がなかなか取れない」——働きながら転職活動を進める保育士にとって、時間の確保は大きな課題の一つです。シフト制で日々の保育業務に追われるなかで、園見学や面接の予定を組むのは、決して簡単なことではありません。
一度退職してから転職活動に専念するという選択肢もありますが、収入面の不安や、ブランク期間ができることへの懸念から、在職中に活動を進めたいと考える保育士は多いはずです。限られた時間のなかでも、工夫次第で無理なく転職活動を進めていくことは十分可能です。
今回は、在職中に転職活動を進める上でのスケジュールの立て方や、意識しておきたい配慮について整理してみたいと思います。
シフト勤務ならではの時間の作りにくさ
保育士の勤務は、早番・遅番・中番といったシフト制であることが多く、平日の日中に自由な時間を確保しにくいという特徴があります。一般的な会社員であれば、有給休暇を使って平日に面接へ行くことも比較的調整しやすいものですが、保育士の場合は、休みを取ること自体が周囲への配慮を伴う場面も少なくありません。
また、行事の準備が重なる時期や、人手が足りない時期には、そもそも休みの希望自体が通りにくいという事情もあります。こうした保育士特有の勤務事情を踏まえた上で、無理のないスケジュールを立てていく視点が必要になります。
面接・園見学の日程調整で意識したいこと
転職活動を進める際は、まず自分の勤務シフトを踏まえて、面接や園見学に充てられる時間帯を把握しておくことが第一歩になります。休日を利用する、勤務前後の時間を活用するなど、自分の勤務パターンに合わせた調整方法を考えておくとよいでしょう。
多くの転職エージェントや採用担当者は、在職中の求職者が多いことを理解しており、平日の夜間や休日に面接時間を設定してくれる園も少なくありません。日程調整の際には、遠慮せずに希望の時間帯を伝えることが大切です。「平日の夕方以降であれば調整可能です」というように、具体的な条件を伝えることで、スムーズな調整につながりやすくなります。
また、一日にまとめて複数の面接を入れようとすると、移動時間や疲労の面で無理が生じやすくなります。ある程度余裕を持ったスケジュールを組むことで、一つひとつの面接に集中して臨みやすくなります。
在職中であることを面接でどう伝えるか
面接の場で、現在の勤務状況について聞かれることもあります。在職中であることは、決してマイナスに捉えられる要素ではなく、むしろ「計画的に転職活動を進めている」という印象を与えやすい側面もあります。
現職の業務にきちんと責任を持って取り組んでいる姿勢を伝えつつ、転職を考えるに至った理由を前向きな言葉で説明することが大切です。現職への不満だけを強調するのではなく、「次のキャリアでこういったことに挑戦したい」という視点を添えることで、意欲的な印象を持ってもらいやすくなります。
入職可能時期についても、現職の引き継ぎ期間を考慮した現実的なスケジュールを伝えることが望ましい対応です。無理なスケジュールを約束してしまうと、現職・転職先の両方に迷惑をかけてしまう可能性があるため、余裕を持った時期を伝えるようにしましょう。
周囲に転職活動を知られたくない場合の配慮
在職中の転職活動では、現在の職場に知られたくないと考える人も多いのではないでしょうか。同僚や上司に転職活動をしていることが伝わってしまうと、気まずさを感じたり、職場での立場に影響が出たりすることを心配する声はよく聞かれます。
こうした場合は、面接や園見学の予定を、休みの日や勤務のない時間帯に集中させる工夫が役立ちます。また、転職エージェントとのやり取りも、勤務先で使用する連絡手段とは別のメールアドレスや電話番号を用いるなど、情報が漏れないよう配慮しておくと安心です。
有給休暇を取得する際には、理由を詳しく伝える必要はありません。「私用のため」といった一般的な理由で問題ない場合がほとんどです。あまり不自然に何度も休みを取ると勘繰られてしまう可能性もあるため、休みの取り方にもある程度の工夫を意識しておくとよいでしょう。
無理のないペース配分の考え方
働きながらの転職活動は、心身への負担が大きくなりやすいものです。現職の業務をこなしながら、面接対策や書類作成、日程調整まで並行して進めることになるため、気づかないうちに疲労が蓄積してしまうこともあります。
すべてを完璧にこなそうとせず、無理のないペースで進めることを意識することが大切です。自分が対応できる範囲で段階的に進めていくことで、心身への負担を抑えながら転職活動を続けやすくなります。
また、転職活動の期間をあらかじめ大まかに設定しておくことも、ペース配分を考える上で役立ちます。「〇ヶ月以内を目安に進める」という見通しを持っておくことで、焦りすぎず、かつだらだらと長引かせすぎない、バランスの取れた活動がしやすくなります。
エージェントを活用した時間の有効活用
在職中で時間の確保が難しい場合は、転職エージェントを活用することで、日程調整や条件交渉といった手間のかかる作業を代行してもらうことができます。自分で一件ずつ園に連絡を取る必要がなくなるため、限られた時間のなかでも効率よく転職活動を進めやすくなります。
エージェントに自分の勤務状況や希望する面接時間帯を具体的に伝えておくことで、より調整しやすい提案をしてもらえる可能性も高まります。忙しいなかでも転職活動を諦めずに進めるためには、こうしたサポートを上手に取り入れる視点が役立ちます。
Web面接という選択肢の活用
近年は、対面での面接に加えて、オンラインでのWeb面接を導入する園も増えてきています。在職中で時間の確保が難しい保育士にとって、Web面接は移動時間を省ける分、スケジュール調整のハードルを下げてくれる有効な選択肢です。
Web面接を利用する際は、通信環境や背景、照明などを事前に確認しておくことが大切です。自宅の一室を利用する場合でも、生活感が出すぎないよう配慮し、落ち着いた印象を与えられる環境を整えておくとよいでしょう。移動の負担がない分、複数の園の面接を同じ日に設定しやすいというメリットもありますが、対面と同様に一件ずつ集中して臨む姿勢を忘れないようにしたいところです。
情報収集の時間も効率化する
面接や園見学だけでなく、求人情報の収集や比較検討にも一定の時間がかかります。忙しい合間を縫って一つひとつの求人サイトを確認するのは、想像以上に負担が大きいものです。
こうした情報収集の部分も、転職エージェントに希望条件を伝えておくことで、効率的に絞り込んでもらうことができます。自分に合った求人だけを厳選して紹介してもらえれば、限られた時間のなかでも、比較検討にかける時間を最小限に抑えることができます。
まとめ
働きながらの転職活動は、時間の確保やスケジュール調整の面で難しさを伴いますが、自分の勤務パターンを踏まえた計画を立てることで、無理なく進めていくことができます。面接時間帯の希望を具体的に伝えること、在職中であることを前向きに説明すること、そして無理のないペース配分を意識することが、転職活動を続けていく上での大切な視点です。
保育士としての転職活動は、情報収集だけでなく、紹介会社選びにも悩みがつきものです。「保育のせかい」は、認可保育園・認定こども園を運営する社会福祉法人の理事長が監修し、保育士資格を持つ元保育士がアドバイザーを務めているため、現場目線でリアルな悩みに寄り添ったサポートが受けられます。「押しの強い営業対応に疲れた」「希望していない園を強く勧められて不安だった」という経験がある方にこそ、一度相談してみてほしいサービスです。完全無料で利用できるので、気軽に活用してみてください。
この記事の監修者

森 大輔(Mori Daisuke)
保育のせかい 代表
《資格》
保育士、幼稚園教諭、訪問介護員
《経歴》
2017年 保育のせかい 創業。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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2026.10.01
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