社会人になって働いていると、やむを得ない事情があったり隣の芝生が青く見えたりして、退職や転職を考える人もいます。
お世話になった職場を辞める時は、立つ鳥跡を濁さずの気持ちで円満退職を目指したい人は、多いのではないでしょうか。
退職を急ぐあまり視野が狭くなってしまうと、思わぬトラブルを引き起こす恐れがあります。
今回は、退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな話し方や報告のタイミング、NGな辞め方と円満退職をする正しいやり方や、相談先などについて解説していきます。
Contents
退職トラブルとして引き継ぎしない場合は円満退職できない恐れも
職場で働いているのは自分一人だけではありませんから、衝動的に退職すると周りに、迷惑をかけてしまうことになります。
急に退職の意思を職場に伝えると、他の従業員が退職者の分まで仕事をカバーしなければならず、さらに負担を強いることに繫がる恐れがあるでしょう。
あるいは退職するなら、引き継ぎをきちんと行ってくれという職場もあります。
職場で十分な戦力になっているビジネスパーソンなら、引き継ぎをまともにしないで退職すると周囲からの印象が悪化してしまうため良くありません。
退職トラブルとしてありがちなことが、引き継ぎをしないままでは円満退職できない恐れがあるケースです。
職場を退職する前に自分が抜けた穴をカバーしてもらうために、余裕をもって引き継ぎを行い辞めることが大切です。
退職に関連する記事はこちら⇒退職2週間前に報告は非常識?円満退職するためにやるべきこと
退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな話し方とは?
退職トラブルに繋がるやってはいけない、NGな話し方をお伝えします。
職場へ一方的に退職の報告
退職を考えるビジネスパーソンの多くは、衝動的に職場を辞めるというより、自問自答しながら長い時間をかけて答えを導き出す人が多いのではないでしょうか。
自分の中で考えをまとめて、職場へ一方的に退職の報告をするのは、周囲の理解が追いついていないので悪い印象を与えてしまいます。
一方的に上司や同僚に対して、退職宣言をする話し方はしない方が良いでしょう。
批判や愚痴を伝えて退職
退職者によって職場を辞める理由は、ネガティブなものもあれば、ポジティブなものなど様々です。
退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな話し方として、ネガティブな退職理由をストレートに伝えることです。
例えば、職場や上司への批判や愚痴などがあります。
不平不満を口に出して辞めるのは円満退職に繋がりません。
出戻りする前提で退職
職場を辞めるビジネスパーソンは、安易にまた出戻りする可能性があるのでその時はよろしくお願いしますと伝えるのも、退職トラブルに繫がるNGな話し方です。
職場を辞めることを軽く考えているとか、自分勝手な従業員だと思われたりする恐れがあるからです。
退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな報告のタイミングとは?
退職トラブルに繋がるやってはいけない、NGな報告のタイミングをお伝えします。
繁忙期に報告する
職業によって仕事量や忙しい時期に違いがありますが、退職する意思を伝えるタイミングを見誤ると、思わぬ退職トラブルに繫がる恐れがあります。
繁忙期の仕事が忙しくなる時期に退職の報告をしてしまうと、周りの従業員は自分の業務で手一杯で心の余裕がもてないケースが多いです。
職場側は繁忙期に退職するビジネスパーソンに対して、無責任とか身勝手な人材だと判断するなど、悪い印象を与えてしまうようになります。
繁忙期のタイミングに退職の意思を伝えるのは、退職トラブルを招く要因になるので注意が必要です。
退職するギリギリに報告する
職場へいきなり退職届を提出したり、退職日のギリギリに報告したりするのもタイミング的にNGです。
今まで働いていたビジネスパーソンが、急に出社できなくなると職場側は困惑するはずです。
他の従業員の仕事量が一気に増えたり、引き継ぎを行う後任者の教育がスムーズにできなくなったりするので、職場に多大な迷惑がかかってしまいます。
退職者が取引先を受け持っていた場合は、仕事の受注が無くなり売上が低下する可能性もあるでしょう。
退職するビジネスパーソンのなかには、退職するギリギリに報告しても自分の仕事だけ終わらせていれば、何も問題無いだろうと考える人もいるかもしれません。
しかしながら、退職者が出るとなると職場側からすると貴重な戦力を失うことに繋がります。
ましてや、退職日の間近に初めて職場に退職する意思を伝えてしまうと、今までスムーズにいっていた仕事の体制が崩れて、生産性や業務効率の低下を招きかねません。
人手不足の時に報告する
働いている職場では、必ずしも人材が足りているとは限りません。
職場によっては人手不足に陥っているところもあるので、急に退職者が出ると穴埋めに困ってしまうこともあるのです。
人材を新たに雇用するのも多くの費用と時間を要します。
そのため、退職するビジネスパーソンが人手不足の時に報告すると、退職トラブルに繫がる恐れがあるでしょう。
人手不足の職場で働いていたビジネスパーソンで、仕事量が多くなったり残業や長時間労働をしたりしている人はたくさんいるはずです。
退職すると自分がしていた業務が他の従業員にしわ寄せや、属人的な仕事に取り組んでいたら、他にできる人材がいないかもしれません。
引き継ぎをした後任者の教育が不十分で、戦力不足になりとても代わりが務まらない、といった状況になる恐れもあります。
退職トラブルを避けて円満退職をする正しいやり方について
退職トラブルを避けて、円満退職をする正しいやり方をお伝えします。
職場を退職するビジネスパーソンのなかには、辞めるタイミングや伝え方は適当で大丈夫だろうと、思っている人もいるのではないでしょうか。
しかしながら、上記でお伝えしてきたように退職者がタイミングや伝え方を誤ると、思わぬ退職トラブルに繋がってしまいます。
できるだけ円満退職をするためには、退職の意思を職場に伝えるのは退職日の数ヶ月前がベストです。
法律上では退職日の最低2週間前に報告すれば、問題無いとされていますが職場によっては、就業規則に退職に関する規定がされているところもあります。
就業規則に例えば、退職日の2ヶ月前に退職する意思を報告しなければならないとあれば、2週間前に退職するのはNGと言えます。
退職するビジネスパーソンは、退職日の数ヶ月前に直属の上司あるいは社長に、前向きな退職理由を伝えるようにした方が円満退職に繋がりやすいでしょう。
退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな行動とは?
退職トラブルに繋がるやってはいけない、NGな行動をお伝えします。
退職報告をするが取り消したりを繰り返す
退職者は職場を辞めることを簡単に考えて、退職報告したり取り消したりを繰り返す行動はNGです。
職場を退職すると貴重な戦力が減ってしまうことになります。
報告された職場側は、抜けた穴を埋めるために今後の体制をどうやって整えるのかや、人材確保をどうするのかなど、やるべき課題が次々とでてきます。
自分が職場を退職すれば、今後、仕事に取り組む必要は無くなり、色々なしがらみを気にせずに済むかもしれません。
職場で働いている他の従業員は、普段と変わらず仕事を続けていくことになりますよね。
すぐに心変わりする退職者は、迷惑に思われたり退職トラブルに繋がったりするので退職報告を簡単に考えないようにしましょう。
転職先を職場の人間に話す
社会人になったら、何でもかんでもペラペラと話すようになると、周りからの信用を失う恐れがあります。
例えば、退職する際に転職先が同じ業界の競合他社の場合、ライバル関係になるでしょう。
職場の人間に転職先について話すと、聞いた人から個人情報や会社のデータを、新しい勤務先に渡してしまうのではと思われたりするかもしれません。
また、逆に転職先から個人情報や業務に関しての重要な情報を、転職前の職場に情報漏えいされるのでは、と危惧される恐れもあります。
退職するビジネスパーソンは、仕事で知り得た情報は決して外部に漏えいさせないという、守秘義務を守る必要があります。
転職先を職場の人間に話すのは、退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな行動の1つです。
先に上司以外へ退職報告をする
基本的に退職するビジネスパーソンは、退職の意志が固まったら直属の上司や社長へ最初に報告するものです。
同僚や後輩など、先に上司以外へ退職報告をしてしまうのは、退職トラブルに繫がるNGな行動と言えます。
今まで上司や社長に対して築いてきた信頼関係が、一瞬にして崩れてしまうかもしれません。
あるいは、今回の退職者は退職報告の優先順位を全くわかっていないとか、ビジネスマナーやモラルに欠けているビジネスパーソンだと思われる恐れもあります。
ビジネスパーソンによっては、上司や社長以外の人の方が職場で話しやすいと思って、ついつい真っ先に退職の意思を伝える人もいるかもしれませんが、止めたほうがいいでしょう。
退職トラブルを避けるために立つ鳥跡を濁さずを意識しよう
退職するビジネスパーソンは、退職報告のタイミングや伝え方次第で、職場側からの印象が変わる恐れがあります。
自分中心な言動や立ち居振る舞いをしてしまうと、退職報告トラブルに繫がるので注意が必要です。
円満退職をするためには、退職トラブルになるようなことはしないようにして、立つ鳥跡を濁さずを意識することが大切です。
退職するビジネスパーソンによっては、今の業務が属人的な人もいるのではないでしょうか。
自分以外の人間には、わからないような業務がある場合は、誰でも取り組めるように作業手順をマニュアル化したり、簡単に理解できるような資料を準備したりしましょう。
自分が退職しても、仕事のトラブルが起きないように配慮することも大切です。
一番やってはいけないのが職場をバックレることです。
退職の報告をして退職日までの間にバックレるケースや、もっと悪質なのがある日突然、職場から居なくなることです。
社会人として、お世話になった職場を退職する時は、バックレることだけはしないようにしましょう。
退職トラブルに繋がるやってはいけないNGな辞め方とは?
お世話になった職場を辞める時に、上司や社長へ直接、退職の報告をするのは恥ずかしいとか、苦手意識があるビジネスパーソンもいるのではないでしょうか。
メールやITツールを使用してチャットを送っても大丈夫だろうと考える、ビジネスパーソンは一般的にはマナー違反となります。
何らかの事情がある場合は仕方ないですが、何もないのであれば退職トラブルを避けるためにも、顔を合わせて退職の意思を伝えた方が良いでしょう。
そして、職場を辞める際は自己都合退職あるいは、会社都合退職のどちらかになります。
退職するビジネスパーソンごとに退職理由は違うので、自己都合退職と会社都合退職のどちらの辞め方になるのかは人それぞれ異なります。
ただし、退職者の一身上の都合で辞めるのに、会社都合退職として欲しいと職場に頼むなど辞め方を変えることはやってはいけないので注意が必要です。
退職トラブルが起きたらどこに相談するべき?
誰しもが職場を辞める時に、円満退職できているわけではありません。
退職者によっては、揉め事やトラブルに発展する人もいますが、職場と争うことになると泥沼化したり長期化したりする恐れがあります。
退職トラブルが起きたら、自力で解決するのが難しくなるケースもあるので注意が必要です。
万が一のために相談先を把握しておくことが大切です。
退職トラブルの相談先は、労働基準監督署・法テラスなどがあります。
転職することが決まっているビジネスパーソンは、転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。
まとめ
お世話になった職場を退職するなら、なるべくトラブルを起こさず円満退職を目指したい、ビジネスパーソンは多いはずです。
一般常識やビジネスマナー、モラルなどある程度の教養が無ければ、自分の言動や態度で相手に不快感を与えてしまいます。
自分本位の辞め方をして、退職トラブルに繋がらないようにすることが大切です。
職場を辞めるビジネスパーソンは、立つ鳥跡を濁さずの意識をもって円満退職を目指しましょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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