保育士資格を取得していれば、未経験者や異業種で活躍していた人材、一度、保育士として働いていたけれど退職してブランクがあっても、保育士の仕事に従事することは可能です。
保育園や保育施設のなかには、人手不足に陥っていて、積極的に中途採用に力を入れているところもあります。
保育士の職業に転職しやすい時期があるため、転職活動をスムーズに行えるように理解を深めておくと安心です。
今回は、保育士は中途採用OKなのかや新卒との違いと、ベストな時期やメリット、転職を成功させるためのポイントなどについて解説していきます。
Contents
保育士は中途でも採用してくれるの?
保育園や保育施設の求人募集のタイミングと合えば、基本的に中途採用も受け入れているので、保育士への転職はOKです。
中途採用者でも、すでに保育士の経験がある人と、未経験者に分かれますから、職場によってどちらを積極的に受け入れたいのかは、その時の状況次第で変わってくるでしょう。
人手不足の保育園や保育施設では、入社したすぐから即戦力として働いてもらった方が助かるというところも多いので、保育士の未経験者よりも経験者の方が中途採用選考で優遇される可能性があります。
異業種で働いてる人や、保育士として活躍中の人は転職先が決まったら、今の職場に退職希望を伝えることになるので、どのタイミングで言うべきか悩む人もいるのではないでしょうか。
法律で定められている期間は、退職したい日の14日前までに勤務先に申告すれば、問題は無いとされていますが、引き継ぎがあったり、今の仕事がきりよく終わらなかったりすると、スムーズな離職ができないかもしれません。
できれば、退職する日を決めたら、その日から一ヶ月前に退職希望を職場に伝えるようにすると、円満退職に繋がりやすいです。
保育士の中途採用と新卒とは何が違う?
社会人の人材採用は、新卒者と中途採用者があります。
新卒で保育士になる人は、当然ですが保育現場でまともに働いた経験が無いため、仕事に従事した時にどの程度、通用するのかが未知数です。
保育の知識は、学校や独学で勉強できるのである程度、身についているかもしれませんが、経験やスキルははかれませんから人柄で判断するしかありません。
一方、中途採用で保育士になる人は、社会人生活を歩んだ経験がある人、保育士としてのノウハウやスキルを持っていることが基本になるので即戦力を求められがちです。
その他に、保育士の中途採用と新卒との違いとして、給料の差があります。
基本的に、中途採用は新卒と比べて初任給が高く設定されています。
社会人経験がまだ無い新卒者と、ある程度の社会人経験を積んでいる中途採用者とでは、先に働いた経験がある中途採用者の方が年齢が高くなりますよね。
年齢や社会人経験の差で、中途採用と新卒では賃金の基準に違いがあります。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士の面接で答えるべき長所例は?採用されるための方法
保育士の中途採用はいつのタイミングがベスト?
保育士に中途採用でなるために、できるなら転職活動をスムーズに、行いタイミング良く転職先を決めたいですよね。
保育士の求人募集は1年中、全国各地にある保育園や保育施設で行われていますが、求人数が増える時期が転職の狙い目です。
転職活動をスムーズに行い、豊富な求人の中から自分の理想の職場を探した方が、転職に成功しやすくなるからです。
転職活動は、だいたい3ヶ月~6ヶ月間位かかるのが、一般的だと言われているので保育士の求人募集が増える時期から逆算して行動することが重要です。
保育士の求人が増えてくる時期は「1月~3月」・「9月~11月」となっています。
求人数が増えてくる時期で、3月の保育士の求人情報を見て、転職活動のベストなタイミングは4月だと言われています。
中途採用の保育士を目指すベストなタイミングは、4月の理由としては保育園に勤務するのは新年度に切り替わった時になりますから、保護者や子ども達、前の勤め先や新たな職場に最大限の配慮ができるからです。
新たな年度に切り替わる前に、クラスや担任が変わることになれば保護者や子ども達は戸惑ってしまう恐れがあります。
中途採用者も、新年度から新たな職場で働けるようになると、気持ちを新しく切り替えやすくなるでしょう。
保育士の中途採用はメリットがある?
保育士の中途採用はメリットがあるのか解説していきます。
経験者は優遇されやすい
保育園や保育施設では、中途採用を行う時は雇用する人材に即戦力を求めがちです。
そのため、保育士の経験者は転職に非常に有利になるでしょう。
さらに、保育士の経験と子育ての経験がある人は、子どもと接するスペシャリストと言えるので保育現場で重宝されるかもしれません。
職場によっては、中途採用者の年齢が若いとすぐには、即戦力にならなくても良いという考え方をするところもあるでしょう。
20代の保育士の経験者は、採用する側も求職者が若いので、ゆっくり育てて将来的に戦力になるように見込んで選ぶ可能性があります。
給与アップに期待できる
中途採用者の保育士には、前職の給与をベースにして採用を進める保育園や、保育施設もたくさんあるので、転職先で給与アップする可能性があります。
どのくらい賃金がアップするのかは、勤め先によって違いがありますが面接の時の交渉により増えたり、前職での経験を考慮して、金額を上乗せしてくれたりするケースがあるでしょう。
人それぞれ、転職する動機は色々ありますから、中途採用者のなかには給与がアップするよりも、やりがいや労働環境などを重視している人もいます。
長く保育士の仕事に取り組むことを考えたら、やりがいや労働環境はとても大切になってきます。
給与が高くても、職場の嫌な面がたくさんあったり、不衛生だったりすると長く勤めようという気持ちにはなりにくいでしょう。
保育士に転職して長く働きたいなら、賃金ややりがい、労働環境や労働条件など、トータルバランスを考えて職場を決めることが大切です。
即戦力として働ける
石の上にも三年という言葉があるように、社会人になったらまず3年間は1つの職場で一生懸命に働くと、転職する際に選択肢が増えますし、転職活動での印象も悪くなりにくいです。
例えば、社会人経験が1年未満で転職をすると、保育園や保育施設によっては、職場を変わるのが早いと捉えられて、ネガティブな理由があるのではと思われてしまう恐れがあります。
中途採用の保育士として雇用すると、また前職と同じ位の期間働いたら、辞めてしまうかもしれないと思われるかもしれません。
保育士の中途採用は、即戦力として働けるメリットがありますが、前職の経験年数も希望する職場の面接では重要になってくるので、少なくとも年単位で働いてから転職活動を行った方が良いでしょう。
新卒と違い、中途採用は社会人経験の長さが面接で武器になり、30代、40代で転職するなら、人によっては役職者への道もあるので、選択肢が広がります。
まとめ
保育園や保育施設のなかには、保育士の中途採用を積極的に行っているところもあるので、新卒じゃないからと言ってネガティブに考える必要はありません。
転職活動をするなら、保育士の求人募集の数が多い時期がベストタイミングです。
そのうえで、転職先で働き始める時期を4月からにすると、新年度に切り替わるので自分の気持も新たにできますし、保護者や子ども達、前の勤め先や新たな職場を混乱させずに済むでしょう。
中途採用は即戦力として、職場で活躍できる可能性があるので、人手不足に悩んでいる保育園や保育施設ほど頼りにされる可能性があります。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
「役に立った!」と思ったらいいね!してね(^-^)