子どもの命を守りながら、保育業務を行い生活や成長をサポートしていくことが求められる保育士の職業は、大きなやりがいを感じられる仕事ですが、同時に責任も重大です。
せっかく、保育士試験に合格して国家資格を取得したけれど、保育士の仕事に肉体的、精神的にも疲弊してしまって異業種に転職したいと考える人もいます。
やみくもに、ネガティブな理由で転職先を探したり、衝動的に行動しても良い結果に恵まれにくいでしょう。
なぜ、異業種に転職する必要があるのかや、理由などを考え客観的な視点でどのような職種がベストな選択なのか冷静に見極めることが大切です。
今回は、保育士の転職で異業種を選ぶのはありなのかや、その理由や人気の職種などについて解説していきます。
Contents
保育士転職で異業種を選ぶのはあり?
保育士になる人は、適当な動機ではなく明確な志望動機があって目指している人が多いです。
保育士試験に合格して、国家資格を取得する必要があるので簡単になれるわけではありません。
ある程度、熱意ややる気をもったうえで挑戦している人ばかりでしょう。
保育業務は、独学や学校で学んだ知識やスキルだけでは、 臨機応変な対応が求められることが多い保育士にとって完璧に補えるものでは無いため、日々、働く保育現場でコツコツと経験値を高める必要があります。
肉体的にも精神的にも大変な仕事なので、体調不良になったり向いていないと判断したりして異業種に転職を考える人もいますから、全く未経験の職種に転職することをネガティブに考えなくても大丈夫です。
保育士の仕事をしていても、向き不向きがあるので自分のなかで不安やデメリットがたくさんあるなら、思い切って異業種の道へ進むのもありです。
保育士が異業種に転職する理由
たくさんの保育士が、異業種に転職をしている事実があるので、転職をネガティブなものだと思う必要がありません。
人それぞれ、保育士を退職する理由は違うので、保育士の仕事は好きだったけれど、職場に不満があったり人間関係に悩みがあったりする人もいるでしょう。
退職する理由はネガティブなものもありますよね。
それを、転職先の志望動機にそのままネガティブな想いを伝えるのは良くありません。
転職先の採用担当者が聞いたら、ウチの職場でも同じ理由で将来、退職してしまうのではないかと危惧する恐れがあるので、志望動機はポジティブなことを伝えた方が良いでしょう。
では、保育士から異業種の職種へ転職した人達は、どのような理由が多いのか以下で紹介していきます。
結婚を機に
女性が多く活躍している保育士は、結婚を機に寿退社をする人もいます。
結婚したら専業主婦になって、家庭を守っていく人も多いですが異業種へ転職をする人も珍しくありません。
子どもを授かれば、産休や育休で長期間働けなくなったり、今まで通り長時間労働はできなくなったりするかもしれませんが、結婚の場合は、新婚旅行の休暇位ですぐに仕事に復帰できる場合が多いです。
結婚というのは、ポジティブな転職理由にもなるので異業種へ転職する時の志望動機として、良い印象を採用担当者にもってもらえる可能性があるでしょう。
やりたいことがほかに見つかった
就職や転職をして、保育士の仕事を始める時には長く勤めよう、定年まで頑張ろうと思っていても、途中でやりたいことが他に見つかったので異業種へ転職をしたいと思う人もいます。
もしかしたら、保育士の仕事をしていたら人生経験を積んで視野が広がり、自分のやりたい仕事が見つかったので思い切って転職をしたら、天職になったという人もいるかもしれません。
人間関係
保育士の仕事は、他の職員とのチームワークが求められます。
女性率が多く、コミュニケーション能力に長けていたり、情報共有したりする傾向があるので人間関係を重要にしています。
女性が多い職場での人間関係は、とてもデリケートで難しいものがあるので、女性の保育士によっては人間関係が理由で異業種へ転職する人もいるのです。
男性も少ないですが、保育士として働いていますので人間関係が上手く構築できなくて退職してしまう人もいます。
給料
国は働き方改革や処遇改善措置などを実施して、保育士の労働環境や給料面の改善に努めていますが、すぐに効果がでるわけではなく長期的な視点で見る必要があります。
また、保育士の年収自体が他の職業と比較すると低いので、給料の安さに悩んで異業種に転職をする保育士もいます。
長い間、保育士のキャリアを積んでもベテランの先輩よりも、給料が数万円位しか変わらないところもあるようです。
福利厚生
保育士の働き方は、私立保育園で働く保育士と、公立保育園で働く公務員保育士があり、福利厚生は公立園の方が手厚いです。
園によって、福利厚生サービスが充実しているのかは違うので、勤め先で例えば家賃補助制度の利用をしたかったけれど、できなくてもっと福利厚生サービスが充実している異業種へ転職する人もいます。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士を辞める理由は?相性のいい職場を見つけるためには
保育士が異業種に転職する際の人気の職種は?
保育士から異業種への転職は、人それぞれ色々な職種の希望があるので、この仕事しかできないと視野を狭めたり妥協する必要はありません。
未経験の職業に転職するのは、不安な気持ちを抱えている人が多いはずですが、誰だって新人時代があります。
未経験の仕事をするのであれば、即戦力になるのは求められなくて研修やOJTなどを重ねてゆっくりと成長するのを、転職先が見守ってくれる可能性もあるでしょう。
異業種に転職するにあたって、多くの保育士が希望している人気の職種があるので、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
保育士が異業種に転職する際の人気の職種を解説していきます。
事務
保育士は、子どもの生活サポートがメイン業務ですが、それ以外にも行う仕事は多岐に渡ります。
デスクワークも保育士の仕事内容としてあるため、異業種へ転職する際は今までの経験も活かせそうな事務職の道へ進む人もいます。
パソコンを扱うのが得意であれば、事務の仕事に向いているかもしれません。
営業
歩合としてインセンティブ報酬が魅力の営業職は、給料に上乗せが期待できるので大幅な年収増加が見込める場合があります。
保育士は給与水準が低い職業ですので、異業種の転職として営業の仕事は人気です。
接客業
子どもや保護者と接する保育士は、保育現場で培ったコミュニケーション能力や臨機応変な対応が活かせる、接客業で活躍しやすいです。
転職希望先の採用担当者からも、前職で保育士の経験があることがわかると心強いと思ってもらえるかもしれません。
IT関連
保育士の経験は、活かせませんがIT関連の職業に転職も人気です。
プログラマーやマーケティングなど、IT業界の仕事は色々ありますが未経験者歓迎の求人も多いので、ITリテラシーが高くなくても採用してくれるところがあります。
美容業界
保育士の職業は、日々、子どもや保護者、職員の人達とコミュニケーションが求められるため、コミュ力が高い人がたくさんいます。
美容業界に転職して、お客様、一人ひとりの悩みに寄り添ってアドバイスをするビューティアドバイザーとして働く元保育士もいるので、美容部員も未経験で働きやすいでしょう。
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まとめ
保育士の仕事をしていたけれど、何らかの事情や理由があり異業種へ転職する人もいます。
異業種に転職となると、未経験の仕事で0からコツコツと知識やスキルを積んでいかなければいけないと、考える人は多いのではないでしょうか。
確かに、異業種へ転職は未経験となりキャリアチェンジに不安を抱えがちですが、保育士の経験やスキルが活かせる職種もたくさん存在します。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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