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2023.07.20

保育士の持ち帰り仕事って何?内容と持ち帰りをなくす方法

保育士の持ち帰り仕事

保育園や保育施設で働く保育士のなかには、定時で勤務が終わらなくて、残業をしたり持ち帰り仕事をしたりする人もいるのが現状です。

保育士の仕事は、周りから見ると子どもと触れ合うだけだと思われがちですが、保育業務の傍らスキマ時間にデスクワークや制作物を作らなければいけないため、仕事量が多くなり勤務時間内に終わらないことも珍しくありません。

そうなると、当然、終わらなかった仕事は先延ばしにできなければ、早めにこなす必要があります。

具体的には、どのようなことが持ち帰り仕事になるのかや、改善策などが気になる人は多いのではないでしょうか。

今回は、保育士の持ち帰り仕事とは何なのかや内容、自宅での作業が増加している理由と、持ち帰り仕事をなくす方法などについて解説していきます。

保育士の持ち帰り仕事とは?

保育士の業務内容は、子どもの生活サポートがメインになりますが、その他にも保護者対応やデスクワーク、月毎や年間の指導計画書の作成、園だより、クラスだよりの作成、季節行事の衣装者小道具の製作など多岐に渡ります。

周りから見ると、保育士は子どもと触れ合っているだけでお金を稼げていそうな印象があるという声もでていますが、肉体的にも精神的にもハードな仕事です。

第一、保護者から預かった子どもの命を守るという使命があるので、常に神経をとがらせて園児達に目を配っています。

保育士は、子どもの安全や健康を守っていくことが求められるため尊い職業でしょう。

その他にも、お伝えしたように業務内容は多岐に渡るので、定時で終わらなかった作業は残業したり持ち帰ってこなす場合も多いです。

持ち帰る物は、事務作業や制作物が基本的ですが子どもの保育記録帳は持ち出し禁止にしている保育園もあります。

保育士の仕事は、一日のなかで終わらせておかないといけない業務を、計画的に行動しながらこなしている園が多いので、勤務時間内に終わらなかった仕事を先延ばしにするようになれば、どんどん仕事が溜まって、後から職員の大きな負担となってしまいます。

 

保育士に関連する記事はこちら⇒保育士は在宅ワークが可能?仕事内容について解説!

保育士の持ち帰り仕事が増加している理由

保育業界は、昔から人手不足に陥っているため人材が足りていない保育園や保育施設では、職員一人ひとりに仕事のシワ寄せがきます。

近年、国は働き方改革を推進しており、保育士のワーク・ライフ・バランスが整うように努めていますが、人材不足に陥っている保育園や保育施設は多々あるので、なかなか労働環境の改善が難しい状況です。

保育士の持ち帰り仕事は、年々、増加傾向なのですがやはり保育士が足りないことが大きな理由として考えられます。

本来、予定している人材の人数の確保が保育園や保育施設で足りないと、現在、働いている職員が足りない人の分の仕事量をカバーしなければなりません。

中堅やベテランの職員よりも、経験が浅い保育士が多く働くところなら、もっと仕事の負担は増加するでしょう。

持ち帰り仕事は、勤務時間外に自宅で作業することですから、普通に考えると残業になると思う方は多いのではないでしょうか。

しかしながら、保育園や保育施設によっては必ずしも「持ち帰り仕事=残業」と解釈しているわけではないのです。

仕事が勤務時間内に終わらなくて、本当なら残業をしなければいけないけれど、残業禁止しているから後は各自で残っている作業は持ち帰って進めてくださいと、指示する保育園や保育施設もあると言われています。

そのような職場では、保育士の持ち帰り仕事は残業にはならないとされていたり、仕事を自主的に持ち帰って自宅で行う保育士もいたりします。

保育士が自主的に残っている仕事を持ち帰っているので、園長先生や先輩職員の指示ではないから残業とは言えないという考え方をしている職場もあるため、どこまでが残業で、残業代の支給対象となるのかの線引が難しい状況なのです。

保育士の持ち帰り仕事をなくすためには

保育士の持ち帰り仕事や残業に関しての線引が難しい状況ですが、勤務時間外に作業することになるので生活リズムが崩れたり、ワークライフバランスを上手く調整することが難しくなります。

持ち帰り仕事を続けていると、肉体的にも精神的にも身体が疲れてしまい、体調不良や病気の原因になる恐れがあります。

持ち帰って仕事をすることが当たり前になり、感覚がマヒして異常と認識できなくて正しい判断ができなくなるかもしれません。

おまけに、勤務時間が終わって持ち帰り仕事をしているのに、残業代が貰えない職場でしたら働き損です。

持ち帰り仕事があるのでしたら、どうしたら改善できるのかや無くすための方法を考えてみることが大切です。

保育士の持ち帰り仕事を無くすためには、例えば以下のようなことが効果的でしょう。

時間を有効活用する

スキマ時間を有効活用することで、勤務が終わるまでにある程度の仕事量を減らせる場合があります。

例えば、園児達のお昼寝の時間を保育士の仕事の時間に当てたり、チームワークで仕事をこなしていますから、みんなで作業の役割分担をするなどです。

やらなければいけない仕事内容でも、自分の得意不得意があるはずです。

苦手な作業よりも得意なことをした方が、作業時間の短縮に繋がります。

時間を有効活用するために、あえて苦手な仕事は他の職員にお願いして自分は得意な作業を担当することで、持ち帰りの仕事の負担を軽減できます。

職場のスタッフに相談する

保育士として、一日の中でこなさなければいけない仕事はたくさんあるので、時には勤務時間内に終わらないかもしれません。

周りに迷惑をかけたくないと思いながら、何でも一人で抱えて作業をしていると膨大な仕事量に耐えきれなくて、ストレスが溜まったり体調不良を引き起こしてしまう恐れがあります。

仕事の責任感が強いことは素晴らしいですが、無理をしながら働いていくのは長く保育士を続けていきたいのであれば、よろしくはありません。

仕事をたくさん抱えていて、恥ずかしいとか情けないと思う必要は無いですし、保育士はチームワークで動いていますから職員同士で助け合うことが大切です。

ですので、仕事量が増えてキャパオーバーになりそうになったり、残業や持ち帰り仕事があったら職場のスタッフに相談して、どのように対処すべきか話し合った方が良いでしょう。

持ち帰り仕事がない園に転職する

勤め先の職場で、一生働かなければいけないという決まりやルールはありません。

昔は、終身雇用制度を採用していた職場は多かったですが、今の時代、転職して労働環境を変えてみるのも選択肢の1つと言えます。

インターネットが発展していますから、自分が興味がある保育園や保育施設を検索して口コミや評判を把握したり、どのような働き方ができるのかある程度の理解はできるはずです。

また、自力で転職先を探すのに不安がある人は、転職エージェントに登録して利用すると好条件の求人が見つかるかもしれません。

転職を視野に入れて、持ち帰り仕事がない園を希望条件にして求人を探してみましょう。

 

まとめ

政府は保育士の人手不足を改善させるために、働き方改革や処遇改善措置などを推進しています。

ところが、保育園や保育施設によっては人材が足りなくて、持ち帰り仕事や残業など、長時間労働をせざるを得ない状況に陥っています。

企業内保育園・ 託児所・院内保育園・規模が小さい保育園などの職場は、持ち帰り仕事が少ない、あるいは無いと言われているので、保育士の仕事を続けたいけれど、持ち帰り仕事は避けたい人は求人があれば応募してみてはいかがでしょうか。

 


この記事の監修は

保育のせかい 代表 森 大輔

2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。

その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。

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