小さい子どもを育てているママとパパのなかには、保育園と幼稚園はどっちに通わせた方が良いのか、あるいはどっちも通わせるべきなのか悩む人もいます。
保育園や幼稚園は義務教育ではないので、子どもを絶対に入園させなければいけないわけではありません。
世の中の子どもをもつ多くの家庭が、義務教育では無いにしてもどちらかには通わせている状況ですから、どっちも通わせない両親は少ないのではないでしょうか。
子どもを保育園や幼稚園に通わせている理由としては、やはり小さい頃から集団生活に慣れさせることで協調性や社会性が身についたり、成長促進に繋がったりすると思われているというのもあるでしょう。
今回は、幼稚園・保育園の違いとは何なのかや、認定こども園についてと将来的に学力差はあるのかやメリット・デメリットなどについて解説していきます。
Contents
幼稚園・保育園の違いとは?
保育園と幼稚園は、乳幼児から幼い子どもが通うところというのは理解している人は多いはずです。
どちらとも何か違いがあるのかと聞かれると、年齢の違いはわかるけれど、その他はわからないという人もいるのではないでしょうか。
まず保育園と幼稚園は、子どもが最初に入園するのは流れ的に保育園になります。
保育園は乳幼児から受け入れていて、保育園を卒園したら幼稚園に子どもを通わせるというのがスタンダードです。
では、保育園・幼稚園の違いは対象年齢以外は何があるのか解説していきます。
管轄
保育園=厚生労働省
幼稚園=文部科学省
費用
保育園=0歳~2歳も生活保護受給者や住民税非課税世帯を対象とするなら無料の場合もありますが、平均費用が月2万円位と言われており、クラス3歳児クラス以上は幼児保育無償化により無償
幼稚園=幼児保育無償化により、月25,700円まで費用が無料になりますが超えると費用がかかります
給食
保育園=子ども達に給食を与えるのは義務になっています
幼稚園=園によって提供するのかしないのかは違いがあります
資格
保育園=保育士資格証明書
幼稚園=幼稚園教諭免許状
保育時間
保育園=朝7時30分位から夕方5時、6時位の基本的に8時間~11時間位です
幼稚園=午前中から昼過ぎまでの約4時間となっていて、保育園よりも職員の保育時間は短めです
対象年齢
保育園=0歳から小学校に入学前の子ども
幼稚園=満3歳児から小学校に入学前の子ども
目的
保育園=親の仕事や家庭の事情、病気などによって自宅で十分な保育ができない子どもを預かり、保育と健康と成長の促進を目的に運営している
幼稚園=親から子どもを預かり、幼児保育を行いながら学びや健康と成長の促進を目的に運営している
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士と保育補助の仕事内容と違いとは?それぞれの魅力や役割を解説
認定こども園は幼稚園・保育園と何か違いがある?
保育園と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」という保育施設もあります。
つまり、保育園での学びと幼稚園での学びが一貫して行えるところです。
認定こども園は次の4つの種類に分けられますが、名称は地方自治体によって違っている場合もあります。
地方裁量型
各地域の状況や求められるものに応じて、保育施設が各地方自治体の条例をベースにして認可外施設として、経営しているのが地方裁量型です。
認定こども園と同じ様な仕事内容を実施していますが、認可されていないケースになります。
幼保連携型
幼保連携型は、認定こども園として独立したもので保育園や幼稚園等が認定こども園として一新、あるいは新たに設立の2パターンあります。
保育要領・幼保連携型認定こども園教育を考慮した保育業務や教育が実施されます。
幼稚園型
すでにある認可幼稚園にプラスして、保育園で取り組む内容も入っているのが幼稚園型です。
保育園で取り組むべき内容が入っていても、基本的には幼稚園としての位置づけがされ幼稚園教育要領をベースにした教育が行なわれます。
保育園型
保育園型は、すでにある保育園に幼稚園で取り組む内容が入っているものです。
基本的には保育園としての位置づけがされており、保育所保育指針をベースにした保育業務が行われます。
幼稚園と保育園は将来学力に違いが出る?
小さな子どもをもつパパとママは、保育園と幼稚園は義務教育では無いので必ずしも子どもを通わせる必要はありません。
それでも、子育てをしている多くのパパやママは子どもを、保育園か幼稚園のどちらかに入園させているのが現状です。
今の時代、義務教育では無くとも保育園や幼稚園に、子どもを通わせるのが当たり前になってきているのですね。
集団生活を行いながら、子どもの成長促進や社会性、教養を身につけることで小学校に入学した後に、スムーズな集団生活が送れるようになったり、心の成長により繋がったりしやすいからというのがあるでしょう。
保育園や幼稚園では、色々な性格や気質をもった人達と触れ合うので語彙力も鍛えられます。
幼稚園や保育園に通えば、必ず賢くなったり学力が上がったりする保証はありませんが、幼少期から集団生活に慣れていることは、今後、小中高校生へと子どもが成長をしていくことへの糧になるはずです。
そして、幼稚園と保育園に通わせるのは将来学力に違いがあるのかもしれないとか、どっちが有利なのか考える人もいるでしょうが、単純に入園すれば学力に差がでるというものではありません。
保護者や職員が、子どもが卒園するまでどのように関わってきたかが学力に影響を与えると言えるでしょう。
幼稚園のメリット・デメリット
子どもを幼稚園に通わせるメリットとしては、小学校就学前の段階で単純な計算や読み書きが学べたり、集団生活に慣れたりできるので、学校の勉強というものに馴染みやすいと言えます。
保育園に比べて、職員の保育時間が短いので子どもが降園したら親子の時間がたくさん取れるというのも良い点です。
幼稚園のデメリットは、子どもを通わせるには費用がかかりますので、金銭的な負担があります。
幼稚園によっても、方針や設備の充実さなどに違いがありますから場合によっては、保育費が高額になることも考えられるので注意が必要です。
そして、年間行事に保護者が参加する時間を確保したり、衣装や制作物を手作りしたりなども行うことがあるので仕事をしているママとパパは、時間調整をするのが難しくなります。
保育園のメリット・デメリット
保育園のメリットは、乳幼児の頃から子どもを預けられる点や保育時間が長いので、ママとパパは仕事や家事に集中しやすい環境を整えることができます。
食事のことを考えて調理するのも手間ひまがかかるので、基本的に保育園は給食がでますから、お弁当をわざわざ作らなくて良いのも助かります。
子どもを保育園に通わせるデメリットは、費用がかかる点や必ずしも希望した園に入園できる保証は無いところです。
競争率が激しい地域の保育園では、そこに子どもを入園させたい保護者がたくさんいるということなので、最悪の場合は自宅から遠方の園しか受け入れて貰えないケースもあります。
また、保護者が常に自宅に居て子どもを保育園に預けてまで生活サポートをしなくて良いような場合は、保育園側は保育の必要性を感じないとして退園を促されることもあり得ます。
まとめ
保育園や幼稚園は、義務教育では無いので子どもを、必ず通わせなければいけないという決まりはありません。
子どもをもつ多くのママとパパは、どちらかだけ、あるいはどちらとも通わせているケースがほとんどで、通わせない選択をした親は少ないです。
保育園と幼稚園は、子どもの対象年齢の他にも色々な違いがあります。
小学校に入学してから集団生活や、勉強に早く慣れることが期待できるのでどちらとも通わせるのが理想的です。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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