少子高齢社会になっている現在、子どもの数は減ってきていますが日本の未来を背負う大人へと成長していきますから、その成長過程を支える保育士は素敵な職業です。
誰でもなれる職業ではなく、正職員の保育士として就職するのであれば保育士資格を取得する必要があります。
保育士資格は、合格率20%台の国家資格ですから簡単ではありません。
実際に保育士になるのは、どのような難しさがあるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
今回は、保育士になるのは難しいのかや、最近の事情や合格率が低い理由と目指すことになったら、何をするべきなのかなどについて解説していきます。
Contents
保育士になるのは難しいって本当?
保育士の国家資格を取得するには、学校へ通いながら取る他に筆記試験・実技試験に合格する必要があります。
学生時代から保育士を目指す人は専門学校・短大・大学などに行きながら、保育に関する知識や技術を学べるので勉強時間がいっぱいとれます。
保育士の資格は学生限定ではありません。
社会人として働いている方でも、目指すことは可能ですが働きながら勉強することになるので学生と比べると難しいでしょう。
日々、会社の仕事に追われていますから、専門学校・短大・大学などに通う時間を捻出するのも大変です。
社会人は学校に通うのは諦めるしかないのかと言いますと、そのようなことはありません。
通信教育・夜間学校に通う方法もあります。
そのため、仕事をしながら保育士を目指すことは不可能ではないです。
このように、色々な環境で生活している人が保育士試験を受験できるため、なかには思うように勉強時間が取れず試験対策が不十分で不合格になる人もいます。
保育士試験の間口が広いために、合格率がなかなか上昇せず資格取得が難しいことと関係しているでしょう。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士は通信講座でも合格できる?メリットやデメリットについて
保育士の合格率について
保育士試験は「筆記試験・実技試験」の両方の合格で、国家資格を取得できます。
どちらか一方だけ合格しても保育士の国家資格は貰えません。
まずは筆記試験を各科目6割以上の点数を取って、続いて実技試験にトライできます。
お伝えしたように、保育士試験を受験する人はしっかりと試験対策ができている人や、社会人として働きながら勉強量が足りないまま受けることになった人などがいるため、どうしても合格率が下がってしまいます。
筆記試験・実技試験の両方の合格を目指さなければいけないことも、合格率がなかなか上昇しない要因となるわけです。
保育士試験は超難易度が高いとまではいきませんが、約20%の合格率ですから比較的高いと言えます。
保育士が難しいと言われている理由
保育士を目指している人は、保育現場で働くまでにたくさんの勉強や実技を学んでいます。
一生懸命に仕事を頑張る真面目な性格の人が、保育業界に多いのも納得できますよね。
保育士になるのが難しいのは、保育士試験の対策はとても一夜漬けではできないというのがあります。
生半可な気持ちで勉強に望んでも、まぐれで保育士試験に合格する人はほぼいないでしょう。
それだけ保育士試験は難易度が高いです。
運良くあまり勉強しなくて保育士試験に合格できたとしても、就職して働きだしたときについていけなくなる可能性が高いですから、後悔しないようにしっかりと勉強時間を確保して質の高い勉強をすることが大切です。
具体的には、保育士試験の何がそんなに難しいのでしょうか。
保育士試験が難しいと言われている理由は以下のようなことがあります。
筆記と実技の合格が必要
保育士試験は筆記試験・実技試験の両方の合格で、保育士の国家資格を取得できます。
筆記試験はマークシート形式ですので、問題の答えがわからなければ適当に選ぶこともできるでしょう。
1度合格した科目は、その後3年間受験が免除されます。
例えば実技試験で不合格となり、また保育士試験を再受験しなければいけなくなる人もいますよね。
また1から筆記試験対策を勉強しないといけないと、思う人もいるのではないでしょうか。
3年間の間に保育士試験を再受験するのであれば、1度合格した科目は受けなくて良いので少しは試験が楽にできます。
とは言え、筆記試験・実技試験の両方の合格はそこまで簡単ではありません。
合格率が低い
保育士試験の合格率は約20%と低く国家資格の中では難しい方です。
学生から社会人まで幅広く受験することができ年齢制限もないため、様々な生活環境の人達が保育士を目指しています。
受験の間口が広いのはありがたいことですが、保育士試験の合格率に影響を及ぼします。
学生は専門学校・短大・大学などの学校に通いながら、授業で保育に関する知識やスキルを身につけることができますが、社会人の人は、普段、仕事に追われていて満足に勉強時間を確保できない人もたくさんいる状況です。
学校に通わずに独学でも勉強することはできますが、効果的な試験勉強を行えないまま受験を迎える人が多いです。
しっかりと学校に通いながら勉強している人のほうが、独学で勉強している人よりも学びの質が高い傾向があります。
このように、毎日の仕事により保育士試験の勉強量が少なくなってしまったり、独学であまり自己管理が上手くいかず勉強量に不安を抱えたまま受験する人もいるため、合格率の低下を招く結果になっています。
科目が多い
保育士試験の筆記問題は「子どもの保健・子どもの食と栄養・教育原理および社会的養護・子ども家庭福祉・保育実習理論・保育原理・社会福祉・保育の心理学」の9科目あります。
上記のうち、「教育原理と社会的養護」は2科目で1科目扱いとなるので、正確には8科目の筆記試験です。
科目数が多いだけでなく、試験範囲も広いので保育士試験に合格するのは難しいと言われています。
一夜漬けの勉強量だけで簡単に受かるほど、甘くないことがわかりますよね。
しかも1科目60点以上の点数が合格点になり、全科目に受からなければ筆記試験に合格したとみなされませんので次の実技試験に進めません。
合格点数が高い
保育士試験の筆記試験は、全科目で6割以上の点数を取ることが合格条件です。
1度、受験して合格した科目は3年間以内に再度、保育士試験を受ける時は免除される措置がとられているのは、ありがたいですが合格点数は高いと言えます。
ということは、保育士になるためには保育業務に関する知識をしっかりと身につける必要があると言えるでしょう。
まぐれでの合格狙いや、一夜漬けで試験に望まないようにして高い志を持ちながら、保育士試験の勉強をしていくことが大切です。
保育士になるためには何をするべき?
保育士になるためには、国家資格の取得が必須ですが筆記試験・実技試験に合格したからといって、すぐに保育現場で通用するとは限りません。
実際に保育園や保育施設で働くとなると、子どもを相手に臨機応変の対応が求められます。
勉強で学んだことが、保育現場で働いてみるとあまり活かせなくて戸惑う保育士もいるでしょう。
保育士として職場で即戦力となって重宝されるには、学んだ知識だけではなく働きながら様々な対応力を身につけ、子どもや保護者達をサポートできるようになることが大切です。
学校に通いながら保育士を目指す人は、切磋琢磨できる仲間と一緒に勉強できるのでモチベーションは保ちやすいですが、
独学で勉強する人は、モチベーションを保つのが難しくなるので何が得意で何が得意じゃないのか理解してから計画性をもって勉強しましょう。
まとめ
保育士の職業に就くためには保育士試験に合格して国家資格を取得する必要があります。
その合格率は、20%台と決して高いとは言えず国家資格の中でも比較的難しいので、誰でも簡単に取れる資格ではないです。
筆記試験・実技試験の両方の合格が必要ですから、保育士試験を受験する人は安易な気持ちで望まないようにして、しっかりと勉強時間を確保することが大切です。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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