保育士を目指している人の中には、保育士資格を取得して保育園でしか働くことができないと思っている方もいるのではないでしょうか。
実は、保育園以外にも働ける場所はたくさんあります。
色々な働き方が可能なので、個人のライフスタイルに合わせて保育業務を行えます。
保育士を目指す人は、学生だけではなく主婦や社会人も多いですから、それぞれの生活環境に合わせて柔軟な働き方ができるのは素敵ですよね。
そして、国の動きとして2019年4月には、「働き方改革」が実施され労働環境の改善が徐々に進んでいます。
今回は、保育士の働き方は何通りあるのかや、働き方改革などについて解説していきます。
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保育士は保育園だけではなく他でも働ける?
多くの人は、保育士の仕事に対して保育園で子どもの生活サポートや、教育を行っているという認識があります。
意外と保育士の働き方が色々あることは知らない人の方が多いです。
言い換えますと、保育士資格を取得して、保育士登録をすれば保育園だけではなく、様々な保育施設で仕事ができます。
例えば、希望する保育園に就職、あるいは転職をしようと思って活動していたけれど、競争率が高かったりタイミングなどで採用に至らなかった場合、周辺で他に働ける可能性がある保育園を探す人は多いでしょう。
そして、保育園以外にも働き方があるのを知らなかった場合、どうしても視野が狭くなって保育園だけに執着してしまうことになります。
保育士の資格を持っていれば、他にも様々な働き方ができることを把握していれば、職場選びの幅が広がりすぐに働ける可能性があるのです。
チャンスを逃さないためにも、保育士資格を所持していたら以下のような職場で勤務できるということを理解し参考にして見て下さい。
病児保育
ママやパパは、子どもが病気の時とかにいつもの保育施設に預けられなくなった場合、「病児保育」を利用することもあります。
保育士の資格を持っていれば、病児保育の職員として勤務することができ、施設型・訪問型の2種類の働き方が可能です。
病児保育施設が施設型で、自宅訪問が訪問型となり体調不良になった子どものケアや、生活サポートをする役割りがあります。
病児保育では、保育と看護の両方に取り組んでいるので、保育士だけでなく看護師や医者も勤務しています。
在宅保育
保育士の資格を持っていると、「在宅保育」としての働き方ができます。
在宅保育は、保育を行う人が自宅で子どもを預かってケアや生活サポートをさせていただく仕事です。
保育士側に子どもがいたら、お客様の子どもと一緒に遊ばせてあげたり、育児ができるので社会性を身につけさせることもできます。
職場が自宅になるので、上手く行けば交通費や移動時間を気にしなくて済むようにでき、労力と時間の節約にもなります。
保護者の子どもに家庭的な保育を行うことができますが、準備期間や保育スペースの確保に時間を要する場合があるでしょう。
訪問保育
在宅保育の反対の働き方で、お客様のご自宅に伺い子どもの育児をする「訪問保育」があります。
子どもの両親のご自宅に伺い、保護者の目が届く範囲で子どものケアや世話ができるので、ママやパパは安心して家で家事や仕事に取り組むことができます。
職場はお客様の家になるので、ママやパパによっては部屋の中で立ち入って欲しくないところや、見られたくない場所もあるでしょう。
保護者の自宅ごとに、そのような注意点やルールに違いがあるので働く前にきちんと話し合って、クレームやトラブルを避けなければいけません。
保育士は、保護者との関わりが深くなるので、子どもに関しての相談やアドバイスなどが頻繁にでき意見交換しやすい環境です。
企業内保育
企業の中には、女性従業員が妊娠・出産を経験して、復帰後も安心してバリバリ働けるようにや、子どもがいる社員のために「企業内保育所」を併設しているところもあります。
保育士の資格を持っていると、「企業内保育」の仕事に就くことも可能です。
基本的に、企業で働く従業員の子どもを預かって保育するので、企業が休日の時は保育施設も休みになります。
保育士側は、子どものケアや生活サポートだけではなく、企業で働いている保護者をより身近に感じれるのでやりがいに繋がるかもしれません。
ベビーシッター
保護者から依頼を受けて、家庭訪問をして子どものケアや生活サポートをするのが「ベビーシッター」です。
ベビーシッターは、預かる子どもの対象年齢を0歳~12歳位までとしているところが多い印象です。
ママやパパは、家に保育をする人が来てくれるので、送り迎えを考える必要がないので保護者側の負担も減ります。
ベビーシッターは、保育士の資格は必要ありませんが、保育経験があった方が採用率はアップするでしょう。
基本的には1人で、保護者の子どもの世話をするので、ママやパパとの信頼関係の構築も大切になります。
学童保育
保育士の資格を持っていたら、「学童保育」で7歳~小学生までの子ども達の身の回りの世話やケアができます。
学童保育の正式名称は、「放課後児童健全育成事業」で厚生労働省が管理、地方自治体が運営を行っています。
学校が終わって、放課後に子どもと一緒に過ごせない保護者のかわりに、学童保育は一時的に預かる施設です。
保育園で働く保育士とは、仕事内容が違いますが上記でお伝えした働き方は、どれもやりがいがある職業だといえます。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士は無資格でも働ける?その条件や内容についてを解説!
保育士は正職員からパートまで幅広く採用している
保育士は、様々な働き方ができることをお伝えしてきましたが、職場によって雇用形態も正職員からパートまで幅広く採用しています。
ですので、保育士の資格を持っていると、プライベートを優先した働き方をしたり、責任ある仕事をしたりなど自由に選べやすいので選択肢が広がります。
世の中には、稼ぎを重視するよりも無収入のボランティアで、保育士の資格・経験を活かして活躍している人もいるのです。
小さな子どもがいる方は、働きたいと思っても正社員で就職や転職してしまうと、フルタイム勤務でガッツリ仕事をすることになるので、子育てと両立は難しいですよね。
その点、保育士の資格を持っていれば、色々な場所で正職員に拘らずに、派遣社員・契約社員・パート労働・アルバイト労働などの働き方ができるので、育児と両立しやすいです。
保育園以外の場所での勤務は、それぞれ保育園の保育士のような仕事内容とは異なることがありますが、子どもと接するのは同じです。
保育士は働き方改革で需要がアップ?
2019年4月に、保育士の労働環境の改善を目指して国が「働き方改革関連法」を実施しています。
保育業界では、長時間労働の解消に向けて徐々に取り組みが行われており、サービス残業や持ち帰り仕事が当たり前になっていかないように改善に努めているのです。
働き方改革のお陰で、時間外労働の上限が決められ、上限を超える残業はしなくて良いようになりました。
保育業界の労働環境の改善が進んでいくことで、保育士の需要がアップする可能性も見込めます。
働き方改革の効果は保育業界だけではなく、様々な業界においても出ています。
保育士に着目するならば、個々の事情によって柔軟な働き方ができるような職業になってきていますので、ワークライフバランスを保ちやすくなっているのです。
また、仕事内容の見直しやICTシステムなどのITツールを、採用している保育園や保育施設が増えてきていますので、仕事の時間短縮や効率化に繋がっています。
保育士の働き方まとめ
保育士の就職や転職は保育園だけとは限りません。
保育士資格を取得して、保育士登録を行えば他にも訪問保育・在
宅保育・病児保育・企業内保育・ベビーシッター・学童保育など様々な職場での働き方ができます。
雇用形態も正職員からパートまで、幅広く採用していますから今まで保育園だけしか働けないと思っていた人や、お伝えした働き方に興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中
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