保育士は、いつも保護者や園児の前ではニコニコ笑顔で、丁寧な対応をしているイメージがありますよね。
周りから見ると、子どもと遊んだりすることが仕事で楽そうに思われがちなのですが、実際にはストレスを抱えながら頑張って保育業務をしている保育士は多いです。
保育士は、子供の命を預かり保護者が保育施設に迎えに来るまでは必死に、事故事件に遭わないようにやトラブルに巻き込まれないように守っています。
しかも、保育士一人が受け持つお子様は一人ではなく複数人います。
保護者から預かった、子ども達一人ひとりに気を配りながら、平等に接していかなければならないので決して楽な仕事ではありません。
今回は、保育士にストレスはあるのかや、その原因と対処法などについて解説していきます。
Contents
そもそも保育士はストレスはあるの?
世の中のどんな職業にもストレスはつきものですよね。
保育士も同じで、日々の仕事で悩みや不安は出てきますからストレスを抱えやすい職業です。
保育士は、メンタルが強くないとなかなか長期的に続けていくのは困難だと言えます。
それでも、子どもが好きな保育士が多いですから、多少のストレスや悩みがあっても子供達の屈託のない笑顔で活力を貰い乗り越えていく人がほとんどです。
保育士は、国家資格を取得する必要があるので、簡単に就ける職業ではありません。
保育業務に関する勉強をたくさんしないといけませんし、スムーズに保育の現場で働けるように実技の勉強もします。
ですから、生半可な気持ちで目指している人は少ないのではないでしょうか。
保育施設によっては、保育士がストレスで体調不良になったり、鬱状態にならないように定期的に悩みをヒアリングして課題解決に取り組んでいるところもあります。
保育士のストレスの原因は?
保育士の仕事は、デスクワーク、子供達の生活サポート、保護者対応、イベントの企画開催など多岐にわたるのでマルチタスクの能力が求められます。
職場で働く仲間と一緒に助け合いながら、保育業務をしていくため協調性も必要です。
単独行動で仕事は進められないので、時には理不尽なことがあったりするでしょう。
では、保育士のストレスの原因は具体的にどのようなことがあるのでしょうか。
労働環境
保育施設や保育園によって、労働環境に違いがありますが保育士は保育業務以外の仕事も多いです。
早朝保育・夜間保育・日曜保育などを受け入れているところもあるので、そのような勤務先では勤務時間が長くなってしまいます。
基本的に、労働時間はシフト制です。
子供の身の回りの世話をしながら、一緒に遊んであげたり抱っこしたり、おんぶしたりで肩や腰を痛めてしまう保育士もいます。
そのため、体力の限界を感じたりストレスが溜まって退職してしまう保育士もいます。
人間関係
保育園や保育施設は、女性がメインで働いていますから女の園です。
女性は男性よりも感受性豊かだと言われているので、イライラしたりストレスを感じやすいと言えるでしょう。
全ての保育施設や保育園ではないですが、派閥があったりドロドロとした人間関係の中、働いている保育士もいます。
保育士は、職場で仲間と協力し合いながら仕事を回しています。
人間関係がドロドロとしていたり、悪くなってしまうと居心地が良くなくなり仕事に支障をきたしてしまうため職場の雰囲気が悪くならないように上手く立ち回らなければいけません。
保護者関係
保育士は、保護者対応がストレスの原因になる場合もあります。
園児達のママやパパ達と、良好な関係を構築できることも多いですが時にはクレームをつける方もいるので、神経をすり減らす保育士もいるのが現状です。
保育士に限らず、教育現場で働いている人に対してモンスターペアレントと呼ばれる保護者からの理解できないクレームがくることもあります。
対応を間違えると、大きな騒ぎになってしまう恐れがあるので厄介です。
火に油を注ぐ事態にならないように、言葉遣いや態度にとても気を遣っている保育士もいます。
給料
保育士は、シフト制で働いてる人がほとんどですが、保育業務以外の仕事もあるので残業したり持ち帰り仕事をしている方もいます。
長時間労働のわりに、基本給が安いところが多いので給料は高給とは言えません。
しかしながら、国が保育士の処遇改善に向けて取り組んで定期的に賃金の見直しはされているので、全く救済措置が行われていないわけではありません。
福利厚生
通勤手当、退職金、有給休暇などの福利厚生は勤め先の保育施設や保育園で、条件が異なります。
福利厚生が充実していなければ、働き辛さやストレスを感じてしまうかもしれません。
給料以外で、賃金にプラスして支給される処遇ですから、金銭面を重視している方はしっかりと考えることが大切です。
休日
働く園によって、処遇や年間休日に差があるので就職、転職する際によく検討することが大切です。
私立保育園は公立保育園と比べて、年間休日数が少なめです。
年間休日数が少ないと、プライベートの時間が減ることになります。
休暇を重視している保育士は、休日数が少ない職場で働くとストレスの原因になってしまう恐れがあるので注意しましょう。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士1年目は大変って本当?乗り越えるためにやるべきこと
保育士がストレスをためないようにするには?
人それぞれ、ストレス耐性の強弱は違いますよね。
メンタルが強い人でも、ストレスが溜まって病んだり体調不良になってしまうこともあります。
大切なのは、我慢しすぎないことです。
保育士が、ストレスを溜めないようにするためには、以下のようなことを参考にしてみてください。
相談すること
保育士は、職場の仲間と協力しチームワークで仕事を回すので、弱音や本音を話しやすい同僚、先輩がいる環境に身をおいている方も多いでしょう。
頼りになる職場の仲間がいるのであれば、相談してみてストレスを一人で悩んだまま抱え込まないようにすることが大切です。
客観的なアドバイスを貰うことで、自分では気づけなかった解決策やヒントが出る場合があります。
休日はリフレッシュすること
365日、ずっと保育士の仕事をぶっ続けていくわけではありません。
保育施設や保育園によって、年間休日に差はありますが必ず一週間のうちに休日はあります。
ストレスが溜まってきたと感じたら、休日は気持ちを切り替えてリフレッシュすることが大切です。
その際は、自分がハマっている物事に取り組んだり、趣味や好きなことをして楽しみましょう。
転職すること
就職する前に、ほとんどの人は希望条件を考え、理想の職場になりそうなのか検討したうえで、働き始めることが多いです。
そうしないと、ストレスが溜まって仕事が長続きしないかもしれないと思う方が大半です。
しかしながら、頭で考えてイメージしたことと、実際に働いて見て体感したことは必ずしも同じではありません。
例えば、勤め先はサービス残業は発生しないだろうと思って働きだしたけれど、実際には労働環境が悪くてサービス残業もたびたび発生したりです。
今の職場でストレスが溜まりすぎてしまい、現状の不満が解消される見込みがなければ思い切って転職するのもありです。
転職エージェントを活用すれば、保育士の転職をバックアップしてくれます。
自分で一から職場探しをするのが不安な方は、相談してみてはいかがでしょうか。
保育士のストレスのまとめ
保育士は、子どもの生活サポートや、保護者の対応、悩み相談などにも一緒になって解決に向けて取り組んでいます。
他にも色々とやることがあり、肉体的にも精神的にも疲れますしストレスが溜まりやすい職業だと言えます。
保育施設や保育園によって、働きやすさが違うので辛い状況が続きそうであれば、転職してまた心機一転を図りましょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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