世の中には、色々な職業がありますが周りから見えている仕事風景と、実際に従事している人が見ている景色は違うことが多いです。
よく、保育士は施設内で子ども達と一緒に遊んだりしているだけの簡単な仕事で、お金が貰えて楽だろうと思われてしまうことがあります。
隣の芝生は青く見えるという言葉があるように、自分の生活が充実していないと他人の仕事内容や生活環境が羨ましく思えてくるものです。
今回は、保育士は誰でもできるのかや、その理由などについて紹介していきます。
Contents
保育士は誰でもできる仕事ではない!
保育士になるためには、国家資格を取得する必要があります。
厚生労働大臣が認定する、「指定保育士養成施設」を卒業したら資格を貰うことができますが、認定外の学校であれば、卒業しても保育士資格は授与されません。
ですので、保育士試験を受験して合格する必要があります。
保育士は資格が必要
保育士が国家資格を得る手段は以下の2つです。
・指定保育士養成施設で必要な単位を取り無事に卒業する
・保育士試験に合格する
学校に通ってたくさん勉強したり、認定外学校に通ったり独学で目指している人は受験しないといけないので、誰でもできる仕事ではないことがわかりますよね。
体力仕事のため誰でもできるわけではない
保育施設では、保育士一人で何十人もの子ども達を担当しなければいけません。
つまり、預かる子ども一人に対して、保育士がマンツーマンでお世話をするわけではないのです。
好奇心旺盛な子供達は、一緒に遊んで欲しいとお願いされたりしますし、おんぶや抱っこなどもしてあげたりで体力を使います。
また、教室内でテーブル・イスなどの移動をしたり、園内行事で制作物を運んだりなど他にも体力仕事が色々あるので大変です。
子ども好きじゃないと難しい
保育士は、ただ毎日子ども達と触れ合って、ママやパパがお迎えに来たら引き渡すだけでは務まりません。
子どもがケガをしないかや、体調不良になっていないか常に気を配っていなければいけませんし、楽しく過ごしているのかなども気にします。
根っからの子ども好きじゃないと、そこまでたくさんの子供達を観察するのは難しいでしょう。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士のスケジュールはどんなの?1日の仕事内容を解説
保育士が誰でもできると言われている理由は?
そもそも、保育士に国家資格が必要だとは思っていない人も世の中にはいます。
冒頭でお伝えしたように、自身でその職業に就かない限り深くは仕事内容がわからないものですから、安易な思い込みで、どうせ楽で誰でもできる仕事だろうと思ってしまうのでしょう。
他人の職業の仕事内容を、見下したり決めつけたりするのは、自分の心の中だけに思いとどめていれば、別に他人に迷惑をかけるわけではないので問題無いです。
ですが、わざわざその職業の人や、周囲に伝えるのは迷惑千万で良い気分はしないので絶対に止めたほうが良いでしょう。
では、なぜ保育士が誰でもできる職業だと言われているのか、理由をお伝えしていきます。
給与が安い
保育業界は、少子高齢社会の影響によって子供達の人口が減っていっているので、将来的には保育施設で預かる子供の数も減ると予想されています。
ということは、今のままでは国や自治体からの助成金も減っていき、保育施設の健全な運営が難しくなるため、ダイレクトで給料に響いてくることになるのです。
そのため、働いている保育士や職員の賃金も上がりにくくなり、いつまでたっても給与が安い状態で過ごすことになります。
そして、労働環境や労働条件が折り合わずに、離職する保育士もいるので資格を持っているけれど、保育業界で働いていないという潜在保育士がたくさんいます。
ですので、現状は多くの保育施設では人手不足になっていて、保育士の給与が安いというのもあり、なかなか働き手がいないのです。
馴染みがある
子供のお世話をするのが、保育士のメイン業務ですから子育てをしている人達にとっては同じようなことをしていると思いがちです。
一般的には、子育てと保育業務は、子どもの面倒を見るということに馴染みがあるので混同されることが多いです。
ですが、保育士は園内でただ子供を遊ばせたりしているだけで務まる、気楽な職業ではありません。
何十人もの命を預かっているわけですから、事故に巻き込まれたり起こしたり、ケガやトラブルなどが起きないように常に広い視野を持ってお子様達を守っています。
園児達の年齢や、発育状況に応じてひとりひとりに保育内容を変更したり、色々な苦労を経験しながら仕事をしています。
保育士誰でもできるのまとめ
保育士の仕事は、周りから見ると子どもと毎日、触れ合っているだけでお金を貰えると思われがちですが、誰でもできるわけではありません。
国家資格を取得する必要があったり、保育に関する勉強をしないと、預かる子どもひとりひとりに最適な保育内容を実践していく必要があります。
そのため、専門知識・技術を持たない一般の素人の方が保育業務を簡単に行うことは無理でしょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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