仕事のなかで、もっとも経験したくないこと。
誰もがクレーム対応を思い浮かべるのではないでしょうか。
とくに、自分が起こしたものではないのに、なぜか会社を代表してクレーム対応をする場合もあります。
ぜんぜん腑に落ちませんが、ただひたすら謝るばかり。
では、なぜクレームが発生してしまうのか、どのようにして切り替えていけばいいのかを考えてみましょう。
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仕事でクレームが発生してしまう理由
仕事中に起きてはならないこと、それがクレームです。
しかも、それは突然やってくるもの。
それは会社に勤めている以上、お客様と関わっているためどうしても起きてしまいます。
たとえば、販売している商品になにか不具合があった場合。
それがもし食べ物だったとしたらどうでしょうか。
食べたひとの健康に、悪影響を及ぼすようなものだった場合、笑いごとではすまされません。
当然、謝ってもゆるされるものではないわけです。
しかし、わざわざクレームを発生させるために、事業を行っている会社など、どこにもありません。
まさに予期せぬ事態というわけです。
自己中心的なクレームはつらい
実は、すべてがすべて本来あるべきクレームがあるというわけではありません。
モンスタークレーマーともいわれ、まさに理不尽なことでクレームが発生してしまうことがあります。
とくに、お客様は神様と思っているようなユーザーは要注意。
まさにどんなことでも要求してくるため、非常にやっかいといえます。
ささいなことや、気に入らないことがあれば、自己中心的な見解でクレームを起こしてしまいます。
当然、意味の解らないことで怒られているため、やはり腑に落ちません。
しかし、反論してしまうと余計に炎上してしまうため、ひたすら謝り続けるしかありません。
接客態度がよくない
接客レベルが高い日本では、そこまでありませんが、接客態度がよくない場合に、クレームがはいることがあります。
それは、レベルが高いからこそ、良質な接客が求められるわけです。
一瞬の気のゆるみが、ユーザーから目につくということです。
お客様の勘違いでクレームがあることも
ごくまれにですが、お客様の勘違いでクレームが発生することがあります。
それは、一方的で勝手に思い込んでしまった結果、苦情がはいるというわけです。
こちら側としては、明らかに勘違いだと気づいてしまいますが、早々にそれを指摘するわけにはいきません。
まずは、お客様が不安に思っていることや疑問、そしてそのクレームの内容をしっかりヒアリングすることが大切です。
どんなクレームであっても、両方がヒートアップしてしまっては永遠に言い合いは終わりません。
クレームを悪と思わないことが大切
ちょっとした発想の転換で、クレームそのものを悪とみなさないことができます。
ある大手食品メーカーでは、クレームの95%をファンにかえるという、一見不思議なことをやっているわけです。
その会社ではまず、クレーム専用の相談室を設置しました。
クレーム=指摘や注意という認識はだれでももっているもの。
しかしその会社では、指摘ではなく期待の声として認識するように、全社員一丸となって対応しているようです。
さらに1件1件すべてのお客様に対し、親切丁寧に向き合っていくことを重要としています。
これだけでは終わりません。
いただいたクレーム内容は、ほんの10分程度で全国の相談室で共有されます。
また、訪問しなければならない場合は、絶対に2時間以内で指定先に到着するようにしています。
さらに、商品そのものに問題があれば2週間以内に特定し、お客様へ報告されるというわけです。
クレーム対応とは思えないスピード感が、ファンを増やすということではないでしょうか。
お客様の声を最大限取り入れる
ほとんどのユーザーは、会社に意見をしようと思っても、聞き入れられないだろうと考えてしまうもの。
しかし、その会社では、可能な限り要望に応えています。
例えば、食品の場合、少し酸味が強いという意見があれば、たとえそれが少人数の意見だったとしても、味を変更してしまいます。
当然、それ以来は酸味が消え、ユーザーにとっては届かない声が届いたという嬉しさがあることでしょう。
まさに、クレームをクレームと思わず、むしろ改善案をいただいているという認識をもつことができれば、ストレスも減るのではないでしょうか。
クレームで適切に対処する方法
とはいえ、そんな大企業のように、いち社員の声が上に届くとも思えません。
ですから、やはりクレームがあった際には適切に対応することが重要といえます。
否定せずに謝罪する
クレームが発生しているということは、お客様の怒りは最高潮に達しています。
そのとき、すかさず反論したり、否定してはいけません。
本来であれば、いわれっぱなしになると対抗したくなるもの。
友達や家族であれば、言い返してしまうでしょう。
しかし、そこはグッとこらえてください。
たとえ、理不尽なことをいわれていようとも。
それがクレームを1分1秒でもはやく解決するための方法です。
それはなぜでしょうか。
ひとというのは、怒りの原因をだれかに話し続けることで、怒りのボルテージがだんだんと下がっていきます。
最初の1分より10分、20分も過ぎればかなり熱が下がっているといえます。
スピード感をもって対応する
クレームは、とにかくはやく対応しなければなりません。
それは、お客様からすればはやく解決したいからです。
初期対応から改善まで、長くなればなるほど、お客様の怒りはおさまりません。
正直どんなクレームであっても、対応したくないもの。
対応した後で放置していたり、会社に報告が抜けてしまうと、さらなるクレームへとつながってしまう恐れもあります。
ですから、可能な限り迅速丁寧な対応を心がけ、その日のうちに解決するようにしましょう。
お客様の要望を受け入れる
さきほどの、ある会社のようにお客様の要望を聞き入れることも、クレーム解決にうってつけといえます。
しかし、なんの権限もない社員からすれば、すべての要望を受け入れることは難しいはずです。
ですが、それでも自分でなにかできることがないかを考え、お客様に提案してあげることで、怒りはかなり収まってくるのではないでしょうか。
クレーム内容を社内で共有する
クレームが発生するということは、商品やサービス内容に何かしらの問題があったからです。
つまり、それを根本的に改善しないと、また新たなクレームが発生してしまうというわけです。
クレームを受けた社員は、小さなクレームであればきっと自分だけでしまい込んでしまうはず。
それは報告するまでもない、という判断をしているのでしょう。
しかし、クレームはクレームです。
どんなささいなことでも、上司に報告し社内で共有するようにしてください。
クレーム内容によっては、業務改善もできますし、そもそもクレーム自体も減ります。
ですから、社員への負担も大きく減るということです。
まとめ
クレームというのは、いつどこでだれに向けてくるのかがわかりません。
ある意味クレーム対応をした社員からすれば、最悪といえるもの。
しかし、それではストレスを抱えてしまい仕事もやる気をなくしてしまいます。
そのため、クレームが悪いものと考えるのではなく、改善できるものとしてとらえるようにしてみてはいかがでしょうか。
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