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2026.01.05

2026.02.06

保育士から児発管になるには?基礎研修やみなし配置について解説

保育士としての経験を活かし、障がい児支援のリーダーとしてキャリアアップしたいと考えていませんか?
児童発達支援管理責任者は、専門性を発揮しながら子どもたちの成長を支えるやりがいのある仕事です。
しかし、なるための要件は複雑で、自身の実務経験がどのようにカウントされるのか不安に感じることもあるでしょう。

本記事では、児発管になるための要件や研修制度、みなし配置の仕組みを解説します。
ぜひキャリアアップの参考にしてください。

児発管(児童発達支援管理責任者)とは?現場をまとめるリーダー職

障がいのある子どもたちが通う施設において、療育全体の管理と質の向上を担うのが児童発達支援管理責任者です。
子どもたちやその保護者が安心してサービスを利用できるよう、現場の指揮官として多岐にわたる業務を担当します。

  • 一人ひとりの特性に合わせた「個別支援計画」の作成
  • 児童発達支援や放課後等デイサービスなどの勤務先
  • サービス管理責任者との対象年齢や支援内容の違い

詳しく見ていきましょう。

参考資料:令和7年度サービス管理責任者・児童発達支援管理 – 大阪府
参考資料:厚生労働省「児童発達支援管理責任者 – 職業詳細 Job Tag」

一人ひとりに合わせた「個別支援計画」の作成

児発管のもっとも重要な業務は、子ども一人ひとりの発達状況や課題に合わせた個別支援計画の作成です。
保護者との面談を通じて家庭での様子や要望を丁寧に聞き取り、長期的な目標と短期的な目標を設定します。

作成した計画に基づき、現場の職員が適切な療育を提供できるよう、具体的な支援内容を指示することも欠かせません。
定期的にモニタリングを行い、計画の進捗状況を確認して必要があれば修正を加える流れも管理します。

児童発達支援や放課後等デイサービスで働く

おもな活躍の場は、障がい児通所支援事業所である児童発達支援センターや、放課後等デイサービスです。
児童発達支援は未就学児を対象とし、日常生活動作の習得や集団生活への適応を目指した療育を行います。

一方、放課後等デイサービスは就学児が対象です。
学校終了後や長期休暇中に生活能力の向上のための訓練や社会性を育む活動を提供します。
ほかにも、障がい児入所施設や保育所等訪問支援など、障がい児支援に関わるさまざまな事業所で配置が義務付けられています。

関連記事:児発管の給料はどれくらい?年収600万円を目指す方法も紹介

サビ管との違いは対象者の年齢

児発管は原則として18歳未満の障がい児を対象とし、発育や発達段階に合わせた療育的な視点での支援が求められます。
対してサービス管理責任者は、18歳以上の障がい者を対象に、就労支援や生活介護などの成人向けサービス計画を作成します。

根拠となる法律も異なり、児発管は児童福祉法、サビ管は障がい者総合支援法に基づいて配置される職種です。
ただし、両者の資格要件や研修体系には共通する部分も多く、基礎研修などは合同で実施される場合があります。

児発管になるには「実務経験」と「研修修了」が必要

児発管として配置されるためには、国が定めた実務経験年数を満たし、かつ所定の研修を修了しなければなりません。
この要件は職歴や保有資格によって細かく分かれており、自分がどのルートに該当するかを正しく把握する必要があります。

  • 実務経験を満たすために必要な3つのルート
  • 相談支援業務の経験のみで目指す場合の条件
  • 直接支援業務の経験のみで目指す場合の条件
  • 国家資格保有者が有利になる期間短縮の仕組み

それぞれ見ていきましょう。

実務経験を満たす3つのパターン

実務経験の要件は、大きく分けて3つあります。

相談支援業務相談支援事業所などでプラン作成や調整業務に従事した経験が5年以上必要
直接支援業務障がい福祉施設や医療機関などで介護や療育の実務経験が8年以上求められる
有資格者保育士などの国家資格を持ち、かつ直接支援業務に5年以上従事している場合に適用

いずれの場合でも、年間180日以上の勤務を1年と換算するため、日数が不足していないか確認しましょう。

相談支援業務から目指す場合の条件

相談支援業務とは、利用者やその家族からの相談に応じ、適切なサービス利用に向けた調整や計画作成を行う仕事です。
具体的には、相談支援専門員としての業務や、児童相談所、福祉事務所での相談員業務などが該当します。
このルートで児発管を目指す場合、通算で5年以上かつ900日以上の実務経験が必要とされています。

直接的な介助や療育を行わない場合でも、支援計画の作成に深く関わった経験が評価される仕組みです。
身体障がい者相談員や知的障がい者相談員としての委嘱を受けていた期間も、実務経験として認められる場合があります。

直接支援業務の実務経験条件

資格を持たずに現場経験のみで目指す場合は、直接支援業務での実務経験がもっとも長い期間を要します。

障がい児施設や障がい者支援施設、老人福祉施設などで、入浴や排せつの介助、療育活動などに従事した期間が対象です。
このルートでは通算で8年以上かつ1440日以上の経験が必要ですが、そのうち3年以上は障がい児・者または児童分野での業務経験が必須となります。
ただし、老人福祉施設のみの経験では要件を満たせない点に注意が必要です。

有資格者が目指す場合の期間短縮

保育士や社会福祉士、精神保健福祉士などの国家資格を持っていると、必要な実務経験期間が大幅に短縮されます。
具体的には、直接支援業務の経験期間が8年から5年に短縮され、通算5年以上かつ900日以上の勤務で要件を満たせます。

ただし、5年のうち3年以上は障がい児・者または児童分野での実務経験が必要となる点には注意が必要です。
対象となる資格は、医師や歯科医師、薬剤師・保健師・助産師・看護師と准看護師、理学療法士など多岐にわたります。

保育士から児発管になるには何年かかる?

保育士資格をお持ちの方は、無資格の場合よりも短い期間で児発管の要件を満たすことが可能です。

  • 保育士資格を活用して5年の実務経験でなる方法
  • 認可保育園での勤務経験が認められる範囲
  • 幼稚園教諭としての経験も合算できる可能性
  • 障がい児施設での勤務が最短ルートになる理由

詳しく見ていきましょう。

保育士は「通算5年以上」の実務経験で要件を満たせる

保育士資格保有者は、児童福祉施設などでの直接支援業務経験が通算5年以上あれば、児発管の実務要件をクリアできます。
これは、保育士としての専門性が障がい児支援の現場でも高く評価されているためで、8年の要件が3年分免除される形です。

5年という期間は、保育士として働いていた期間と、障がい福祉サービス事業所で働いた期間を合算できます。
ただし、資格取得前の勤務期間が含まれるかどうかは自治体の判断による場合があるため、事前の確認が不可欠です。

認可保育園での経験はカウントされる

認可保育園での勤務経験は、児童福祉施設での直接支援業務として、児発管の実務経験にカウントできます。
これは、保育園が児童福祉法に基づく児童福祉施設であり、日々の子どもたちへの支援が直接支援業務に該当するためです。

したがって、保育園で5年以上の実務経験があり、年間180日以上の勤務実績があれば、転職後すぐに研修受講の要件を満たせます。
ただし、認可外保育施設の場合は、自治体への届出状況や事業内容によって判断が分かれることがあります。

幼稚園教諭も5年の実務経験で可能な場合がある

幼稚園教諭免許を持ち、幼稚園で勤務していた期間も、特定の条件を満たせば実務経験として合算できる場合があります。
具体的には「特別支援教育支援員」として障がいのある幼児の支援を行っていた期間などが、対象となることが多いです。

ただし、自治体によっては「特別支援教育支援員」としての経験のみを対象とするなど、判断が分かれるケースもあります。
一般的な幼稚園教諭としての業務がそのままカウントされるか、詳細な条件が必要かは管轄の窓口へ必ず相談しましょう。
もし経験として認められない場合は、改めて障がい福祉分野での実績を積む必要があります。

障がい児施設での勤務が要件を満たす近道となる

最短で確実に児発管を目指すなら、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの障がい児施設で勤務するのが近道です。
これらの施設での業務は、間違いなく「障がい児に対する直接支援業務」としてカウントされるため、判断に迷うことがありません。

将来児発管として働く現場の業務フローや個別支援計画の運用を、実務を通じて学べる点も魅力です。
保育園とは異なり、小集団での療育や個別の課題に対するアプローチなど、障がい特性に応じた専門的なスキルが身につきます。

児発管研修の種類と申込方法

実務経験の要件を満たすだけでなく、定められた研修を受講し修了することで、はじめて児発管として配置が可能になります。

研修制度は2019年に大きく見直され、基礎研修と実践研修の2段階で構成される体系に変更されました。

  • 基礎研修を受講できるタイミングと実務経験
  • 実践研修を受けるためのOJT期間のルール
  • 資格更新のために必要な5年ごとの研修
  • 都道府県によって異なる研修費用や日程

計画的に研修を受講できるよう、それぞれ把握しておきましょう。

基礎研修は実務要件の2年前から受講できる

基礎研修は、必要な実務経験年数が満了する2年前から受講することが認められています。
たとえば、保育士として3年の実務経験があれば、5年の要件を満たす前であっても基礎研修の受講申し込みが可能です。

基礎研修では、障がい福祉の制度やサービス管理責任者の役割、個別支援計画作成の基礎知識などを講義と演習で学びます。
早めに基礎研修を修了しておくことで、実務経験が5年に達した時点で円滑に次のステップへ進めます。

実践研修はOJT期間を経て受講する

基礎研修を修了したあと、原則として2年以上のOJT(実務経験)期間が必要です。
ただし、基礎研修受講時にすでに実務経験要件を満たしているなどの条件をクリアすれば、OJT期間を「6ヶ月以上」に短縮して実践研修を受けることが可能です。
この期間中に、個別支援計画の作成補助やモニタリングなどの実務を行い、実践的なスキルを現場で習得します。

OJT期間を経て、実務経験要件(通算5年など)も満たした段階で、ようやく「実践研修」を受講する資格が得られます。
実践研修は、実際に担当した事例を持ち寄り、演習を通じてアセスメントや計画作成、地域連携の応用力を高めるものです。
この実践研修を修了してはじめて、正式に児童発達支援管理責任者として配置され、業務を行えます。

資格維持のために5年ごとの更新研修を受ける

児発管の資格を取得したあとも、5年ごとの更新研修受講が義務付けられています。
更新研修制度は、変化する障がい福祉の制度や新しい支援技術に対応し、児発管としての資質を維持・向上させる目的があります。
もし有効期限内に更新研修を受けなかった場合、資格が失効してしまい、再度実践研修から受け直さなければなりません。

自身がいつ実践研修を修了し、次回の更新時期がいつになるのかを常に把握し、計画的に受講申し込みをすることが大切です。
受講要件として、現任であることや特定の研修受講歴などが求められる場合があるため、早めの確認をおすすめします。

研修費用は都道府県により異なる

児発管研修の実施主体は、各都道府県または指定された研修機関であり、受講にかかる費用は地域によって異なります。
一般的には、テキスト代を含めて数千円から数万円程度の範囲で設定されていることが多いですが、統一された金額ではありません。

研修の開催日程や申し込み期間も都道府県ごとに異なり、年に1回しか開催されない地域も少なくありません。
人気の研修は申し込み開始直後に定員が埋まってしまうこともあるため、自治体のホームページなどで最新情報をチェックしましょう。
なお、研修の申し込みは原則として個人では行えず、勤務している(または予定の)事業所を通じて申し込む必要があります。

児発管は「みなし配置」なら基礎研修後から働ける

正式な児発管になるには時間がかかりますが、特例として「みなし配置」という制度を活用すれば、早期に業務を開始できます。
これは、人材不足解消のために設けられた措置で、一定の条件を満たせば実践研修修了前でも児発管として配置できる仕組みです。

  • みなし配置が認められるための条件と期間制限
  • みなし児発管が担当できる業務とできない業務

制度を正しく理解し、チャンスを逃さないようにしましょう。

みなし配置の条件と期間

みなし配置とは、基礎研修を修了し実務経験要件を満たしている人が、実践研修修了までの間、児発管として働ける制度です。
この特例が適用されるためには、事業所ですでに1人目の児発管が配置されており「2人目」として配置される場合などの条件が必要です。

みなし配置(基礎研修修了者としての配置)が認められる期間は、基礎研修修了後から原則として3年間と定められており、無期限ではありません。
この期間内にOJTを行い、実践研修を修了することで、切れ目なく正規の児童発達支援管理責任者へと移行できます。

みなし児発管ができる業務とできない業務

みなし配置期間中の児発管は、個別支援計画の「原案」の作成やモニタリングなど、正規の児発管に準ずる業務を行えます。
これにより、事業所は人員基準違反による報酬減算を回避でき、本人は責任あるポジションで経験を積むことが可能です。

しかし、あくまで「みなし」の状態であるため、加算の算定など一部の請求業務において制限がかかる場合があります。
自治体によっては届出の際に詳細な理由書の提出を求められるなど、手続きが煩雑になることも考えられます。

まとめ:保育士から児発管へのキャリアアップは現実的な選択肢

保育士としての経験を活かし、理想の環境で児発管として活躍するには、自分に合った職場選びが欠かせません。

就職・転職求人サイト「保育のせかい」では、現役の保育士や経営者が監修した現場のリアルな情報を提供しています。
アドバイザーの多くが保育士有資格者なので、キャリアの悩みも安心してご相談いただけます。
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この記事の監修者

監修者の写真

森 大輔(Mori Daisuke)

保育のせかい 代表

《資格》

保育士、幼稚園教諭、訪問介護員

《経歴》

2017年 保育のせかい 創業。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。

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