一時保育は保護者が一時的に子どもの面倒を見られない場合に、保育施設で短期間子どもを預かるサービスです。
パパやママの急な用事やリフレッシュをサポートしつつ、子どもにも新しい環境で社会性を養う機会を提供します。
多様なニーズに応えるための重要な子育て支援サービスとして、多くの家庭で活用されています。
一時保育は便利な制度ですが、子どもにとっては慣れない環境で過ごすことになるため、心理的な負担がかかるかもしれません。
利用する際は、子どものことを最優先に考えてあげましょう。
今回は、一時保育の基礎知識や一時預かりと保育園との違い、保護者への影響などについてお伝えしていきます。
Contents
一時保育とは?
一時保育とは保護者が一時的に子どもの保育ができない場合に、数時間から1日単位で子どもを預けることができる保育サービスです。
通常の保育園や幼稚園のように定期的な利用ではなく、必要なときだけ柔軟に利用できる点が特徴です。
どこの保育施設でも受けられるというサービスではありません。
主な対象施設は決まっています。
一時保育には大きく3つの目的があります。
・非定型的保育
保護者が就労や通学、職業訓練などで家庭での育児が難しい場合に利用されます。
・緊急保育
病気や出産、冠婚葬祭など急を要する事情がある場合に対応します。
・リフレッシュ保育
育児疲れを軽減し、親自身がリフレッシュするための利用です。
上記のように、一時保育は多様な状況に対応するため、子育て中の家庭にとって重要なサポートとなっています。
一時保育と一時預かりは違う?
一時保育と一時預かりは、どちらも子どもを一時的に預けるためのサービスです。
ほぼ同義として扱われることもありますが、仕組みや条件は同じではなく提供者や利用目的、利用時間が異なるケースもあるでしょう。
一時保育は主に保育園が提供するサービスで、長時間の利用が可能です。
保育士が常駐しているため安心感があります。
保護者が仕事や用事で、一時的に子どもの世話ができない場合に利用されることが多いです。
対象年齢は通常0歳~未就学児までとなっています。
一時預かりは地域の子育て支援施設や、自治体が運営しているケースが多く、短時間の利用を前提としています。
例えば、親が買い物や病院に行く間など、数時間だけ子どもを預けたいときに利用するなどです。
対象年齢は施設によりますが、小学生まで対応可能な場合もあります。
一時保育と保育園との違い
一時保育と通常の保育園にはいくつかの違いがあります。
一時保育は親の就労状況に、関係なく利用できる点が大きな特徴です。
保育園に通っていない子どもを対象に、数時間から数日間の短期間だけ預かる仕組みです。
保育園は親が就労していることや、介護など特定の理由が必要で、長期間にわたって子どもを預かり、日常的な保育を提供します。
毎日の通園を基本とするため安定した環境を提供します。
一時保育は柔軟性に優れている反面、予約状況や施設ごとの対応範囲によって、制約を受ける場合もあるため注意が必要です。
一時保育の利用方法と流れ
一時保育を利用するには、希望する施設に問い合わせを行い、登録手続きを進めます。
子どもの基本情報や、普段の様子やアレルギー情報などを、詳しく伝えることが求められます。
面談や健康診断の提出が求められる場合もあるでしょう。
一時保育の利用方法と流れは、下記のようになっています。
・問い合わせ・登録
利用希望施設に問い合わせ、登録手続きを行います。
子どもの普段の様子や、アレルギー情報などを伝えます。
・予約
利用希望日時を事前に予約します。
施設によっては当日予約も可能ですが、事前予約が望ましいです。
・当日利用
必要な持ち物(おむつ、着替え、食事など)を準備して、施設へ連れて行きます。
保護者は指定時間内に迎えに行きます。
施設では子ども達が安全に過ごせるよう配慮されていますので、安心して預けることができます。
一連の流れを把握しておくことで、不安なく一時保育を活用しやすくなるはずです。
一時保育での子どもの預け方による保護者への影響
一時保育での子どもの預け方による、保護者への影響をお伝えしていきます。
親子で新しい環境に慣れるまで不安を感じる場合がある
初めて子どもを預ける際には、新しい環境への不安から子どもが泣いたり、落ち着かなかったりすることがあります。
自然な反応ですし、多くの親子が経験するものです。
一度経験すると親子ともに慣れていき、新しい環境にも適応できるようになります。
徐々に慣れていくことで安心感が増して、子どもも楽しく過ごせるようになるはずです。
育児負担の軽減に繋がる
一時保育は急な用事やリフレッシュ目的でも利用できるため、親の日常的な負担軽減に繋がります。
短時間でも自分だけの時間を確保することで、心身の疲労回復や親のストレスが軽減され、育児に対する余裕が生まれます。
リフレッシュや急な用事の際に利用することで、一時的にでも負担から解放されて、生活全体に余裕が生まれやすくなるでしょう。
就労有無にかかわらず利用できる
一時保育は就労していない場合でも、理由を申請すれば誰でも利用可能です。
専業主婦や育児休業中の親も気軽に利用できます。
例えば、自分自身の時間を確保したり、緊急事態への対応として活用したりなどです。
通常の保育園とは異なり、多様なニーズに対応しています。
一時保育を提供している主な施設
一時保育を提供している主な施設には、色々な選択肢があります。
それぞれ施設ごとに対象年齢や料金体系、利用時間が異なるため、事前確認が必要です。
一時保育を提供している主な施設は、下記のようなところが挙げられます。
・認可保育園
・認定こども園
・認可外保育園(託児所)
・地域子育て支援拠点(子育てひろば等)
・ファミリーサポートセンター
認可保育園や認定こども園では、専門的なスタッフによる質の高いケアが受けられます。
認可外保育園(託児所)では、柔軟性あるサービス提供が特徴です。
地域子育て支援拠点では、地域密着型のサポートが受けられますし、ファミリーサポートセンターなど個別対応型のサービスもあります。
自治体のホームページや直接問い合わせることで、詳細情報を得られるので、不明点は積極的に確認しましょう。
一時保育サービスは多様化している現代社会で、便利な存在です。
有効活用できると、生活全体にゆとりを持つことに繋がるはずです。
就労の有無に関係なく利用できるので、パパやママは緊急時の対応からリフレッシュ目的まで、幅広い場面に活用できるでしょう。
まとめ
一時保育は多様化する現代の、子育てニーズに対応する重要なサービスです。
一時保育は親の就労有無にかかわらず利用できます。
在宅勤務中、専業主婦や育児休業中の親も気軽に利用できるため、負担軽減やリフレッシュに繋がるでしょう。
ちょっとした用事から、自分自身の休息まで幅広い理由で使えるため、多様化する現代の家庭事情にも対応しています。
一時保育を最大限に活用するためには、事前準備や施設選びが重要となります。
地域によっては、待機児童問題などで予約が取りづらい場合もあるため、早めの計画が重要です
気になる方は、お住まいの地域の一時保育の受け入れ施設に問い合わせてみましょう。
この記事の監修は
森 大輔
保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事を兼任中。
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