保育士を辞めて心身ともに楽になった人がいる一方で、中には後悔しているケースもあります。
職場の上司・同僚や保護者との人間関係の悩みや、プライベートの時間が取れない、自身のからだの不調など、人それぞれ退職理由は色々あるでしょう。
保育士としての退職が後悔になるかどうかは、個々の状況や価値観や置かれた状況によって異なります。
保育士の仕事は園児達の命を保護するという使命があるため、大きな責任や精神的にも肉体的にも負担が大きいので、退職する人もいるのが現状です。
衝動的な退職は計画性を欠いた行動になりがちです。
その結果、経済的な不安や社会的な孤立を招く恐れがあります。
今回は、保育士を勢いで退職は後悔に繋がる5つの理由や、出戻りやブランクはOKなのかなどについてお伝えしていきます。
Contents
保育士を勢いで退職は後悔に繋がるかも
保育士を辞めたいと思っても勢いでの退職は、後悔に繋がりやすいです。
園児達の生活サポートする重要な役割がありますが、たくさんの保育士が勤め先で、大きなプレッシャーやストレスさらされています。
勢いでの退職は、慎重な検討と計画を行わないと、リスクを伴う行動であると言えるでしょう。
転職先がすぐに見つかるとは限らず、次の職場で待遇が改善される保証もありません。
しばらく、無職期間や働く予定が無い人は、勢いで退職しても問題無いかもしれませんが、転職を考えている人は状況が一転して、スムーズに決まらない可能性があります。
保育士としての経験は、他の職種への転職においても有利に働くことがあります。
しかし、勢いでの退職は、将来のキャリア選択において不利な印象を与えかねません。
計画的に自分のキャリアを考えたうえで退職を実行することは、辞める職場や転職先にポジティブな印象を与え、より良い機会を引き寄せる可能性があります。
保育士を勢いで退職して後悔する人は多い?
保育士という職業は、子ども達の成長を支えるという大きなやりがいを感じられる一方で、人間関係や働く環境、賃金などの面の悩みを抱えることも少なくありません。
実際に、保育士の離職率は低すぎるわけではないので、辞める人も一定数いる状況です。
保育士のなかには、一生懸命に働いていたけれど途中で退職や転職する人もいます。
保育士を辞めて後悔するケースもありますが、それは個人の状況や選択によるものですから、ずいぶん時間が経過してから実感する人もいます。
あるいは、後悔していたけれど私生活が充実したり、転職に成功したりしてポジティブな気持ちになる人もいるでしょう。
そのため、保育士を勢いで退職して後悔する人は多いとは断定できません。
保育士の仕事は多くの人にとって非常にやりがいのある仕事です。
一方で、メンタルが傷ついたり、ストレスが多くかかったりして辞めたいと思う人もいます。
自分に合った環境を、見つけるための前向きな選択をすることが、長期的なキャリアの成功に繋がります。
保育士を疲れきった状態で退職するのも後悔に繋がりやすい
保育士の仕事は心身の疲労が蓄積しやすいです。
疲労困憊している状態で退職を決断すると、冷静な判断ができず、後悔することが多いです。
一時的な解放感をもたらすかもしれませんが、長期的には後悔しがちです。
勢いでの退職は、生活リズムやライフスタイルに大きな変化をもたらします。
疲れがピークに達した時には、冷静な判断が難しくなるため、退職の決断を急ぐのではなく、一度休息を取り、心身の回復を図ることが大切です。
保育士の仕事で疲れが蓄積するのは自然なことなので、乗り越えた時に得られる経験や成長も、考えてみるようにしましょう。
保育士の退職に関連する記事はこちら⇒保育士を退職したいけど言い出せない!タイミングや有効な解決策
保育士を退職する際に隣の芝生が青く見えているのも後悔に繋がりやすい
保育士に限らず、ずっと同じ仕事を続けていると、他の職場や職業が魅力的に見える人もいるでしょう。
しかし、隣の芝生は青いということわざがあるように、実際には見た目ほど良い状況では、なかったりする場合もあります。
隣の芝生が青く見えるという心理状態に陥っていたら、他の職場や異なる職種に転職することで、現状よりも良い環境が得られると考えがちです。
実際に働いてみると期待外れだったということも、少なくありません。
転職後に期待していた環境と異なる場合、後悔の念に駆られることもあります。
隣の芝生が青く見える現象に惑わされず、現実的な視点で転職先を選ぶことが重要です。
保育士の仕事を退職するべきかどうかは、自分の価値観やキャリアプランを再確認して、長期的な視点での判断が後悔を避ける鍵となります。
すぐに転職を考えている人は、情報収集や職場見学を通じて、しっかりと確認することが大切です。
退職で悔しないためには保育士か職場が辛いのか見極めが大切
保育士の退職を考える際には、慎重な判断が求められます。
自分が直面している問題は職場が辛いのか、それとも保育士という職業自体に辛さを感じているのかを、見極めることが重要です。
勢いでの退職は、後悔に繋がる可能性があります。
しっかりと退職前になぜ辞めたいと思ったのか考えて、その決断が自分のキャリアと人生にとって最善かどうかを見つめ直すようにした方が良いでしょう。
後になって、もう少し頑張ればよかったと後悔しないようにするためにも、自分の体と心の声に耳を傾けることが大切です。
無理をせずに必要ならば休息したり、リフレッシュしたりする時間を、取るようにしましょう。
保育士の退職が一時的な逃げになるのか、自分の健康と将来を守るための大切な選択になるのかは、自分次第ですので、慎重に考えるべきです。
保育士を勢いで退職は後悔に繋がる5つの理由
保育士を勢いで退職は後悔に繋がる、5つの理由をお伝えしていきます。
自己肯定感が下がる
勢いで退職すると、自分の決断に対して後悔や不安を感じることがあります。
保育士としてのアイデンティティを失うと、自己肯定感が低下しがちです。
自分のスキルや経験を、価値あるものと感じられなくなるからです。
子ども達や保護者からの感謝の言葉、日々の小さな成功体験は、自分が社会に貢献しているという実感を与えてくれます。
勢いで退職をすると、これらのポジティブな感情を失うリスクがあり、自分の価値を見出すことが難しくなる場合があるのです。
子ども達への影響
保育士の退職は、子ども達にも大きな影響を与えます。
保育士が急に退職すると、子ども達が不安を感じたり、情緒不安定になったりする場合があります。
子ども達と信頼関係を築いていたのに、ある日突然、職場を去られると子ども達は混乱や、不安を招いてしまうかもしれません。
まだ、保育士の退職について子ども達は良くわかっていないので、大切な人の突然の去り方に対処するのは難しいでしょう。
転職先がすぐに決まらないリスク
保育士としてのスキルは専門的であり、他の職種への転職は容易ではありません。
保育士としての経験を活かせる職場を探すのは、時間がかかる可能性があります。
そのため、退職後、すぐに次の職場が見つからないリスクがあります。
勢いで退職した場合、次の転職先探しは予想以上に時間がかかることがあり、その間の収入の不安定さはストレスになりかねません。
計画的に転職活動を行わない場合、期間の空白が生じることでキャリアにブランクができる恐れがあります。
金銭的な不安
退職後に収入が途絶えてしまうと、金銭的な不安が生じる可能性があります。
例えば、次の仕事が決まるまでの間の生活費や、転職活動にかかる費用などです。
保育士の給与は他の職種と比較して低い傾向にありますが、安定した収入源を失うのは、生活に大きな影響を及ぼします。
退職後の計画がない場合、金銭的な不安が増大して、生活の質が低下するかもしれません。
す。次の職場が決まるまでの収入の確保、または新しい職場での給与が現在の職場と同じくらいの金額を貰えるのか、それ以上であるのかなどの見極めが大切です。
転職先の人間関係や待遇が良いとは限らない
新しい職場が見つかったとしても、人間関係や待遇が現在の職場より良いとは限りません。
実際に働いてみないとわからないことも多く、時には新しい環境に上手く適応できない可能性もあります。
人間関係や待遇が思ったほど良くない場合、再び転職を考えなければなりません。
転職を検討する際には、事前にしっかりとリサーチを行い、可能な限り情報収集が大切です。
保育士を勢いで退職して後悔したけど出戻りOK?
1度、保育士資格を取得していれば、その後は保育士を退職しても再度カムバックする時にも有効です。
女性が多く活躍していますから、なかには寿退社や妊娠・出産などで退職する保育士も多いです。
結婚生活や子育てが落ち着いたからなど、個人的な事情でまた同じ職場に出戻りしたい人もいます。
人によってはまた同じ職場に出戻りするのは、ダメなんじゃないかと思う人もいるのではないでしょうか。
退職の仕方にもよりますが、職場によっては出戻りOKとしているところもあるため、不可能ではありません。
基本的に円満退職だったり、保育士として有能だったりする人は、快く迎えてくれる可能性があるでしょう。
ただし、退職者の印象が悪かったり、職場に迷惑をかけていたりする場合、職場側は出戻りを許してくれないケースが多いです。
退職理由が例えば、人間関係が悪かった、給与が安かったなどのネガティブなことだった場合は、出戻りしてもモヤモヤしながら働かなければいけないので、長続きしない可能性があるでしょう。
保育士を勢いで退職して後悔したけどブランクOK?
保育業界は人手不足化が進んでいるので、人材が足りない職場も少なくありません。
保育園や保育施設で働く際は、非正規雇用、正規雇用など多様な働き方ができるところが多いです。
職場によってブランクOKとしてるのかは違いがありますが、全く不可能ではありません。
ブランク期間があって、正社員としてカムバックするのは、ハードルが高いかもしれませんが、非正規社員としてなら比較的、復帰しやすいでしょう。
復職したい人のなかには、ブランク期間が長いから、復帰しても職場に迷惑をかけてしまうのではと悩む人もいるのではないでしょうか。
1度、保育士として働いた経験があると、未経験よりも遥かに頼りになるので、後悔したりネガティブに考えすぎたりしないことが大切です。
なにより、子育て経験がある人は、保育士の仕事に活かせられるので、むしろプラスになるでしょう。
保育士を退職する際に職場が明らかにブラックなら後悔しなくてOK
もし現在の職場が明らかにブラック企業である場合、退職を決断するのは間違っていないので、後悔しなくて大丈夫です。
例えば、長時間労働、不適切な人間関係、適正な報酬が支払われない環境など、明らかにブラックな要素を抱えながら仕事をしている人は要注意です。
労働者の健康や権利が著しく損なわれている場合、退職は正当な決断ですから、後悔は少ないでしょう。
ブラックな職場で働き続けることは、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
自分の健康と幸福を最優先に考え、適切なタイミングで退職することが重要です。
転職を考えている人は、再び同じような状況に再び陥らないようにするために、しっかりと次のステップを慎重に計画するようにしましょう。
保育士の職場が明らかにブラックである場合、退職による後悔は少なく、むしろ新たなスタートを切るチャンスと捉えるようにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
保育士の職場環境は時として厳しいものがあり、ストレスや過労が原因で退職を考える方も少なくありません。
勢いでの退職は、ライフスタイルや生活リズムの変化を急激に引き起こし、個人の生活に不安定さをもたらす可能性があります。
計画的な退職が生活の質を維持する上で重要です。
保育士としての退職を考える際には、慎重に考えるようにしてください。
感情に流されず将来に対する計画を立て、十分に情報を集め、長期的な視野で自分のキャリアと生活を考えることが大切です。
必要であれば、家族や周囲、転職エージェントなどに相談して、アドバイスを求めるようにしましょう。
自分自身の価値と将来を大切にして、賢明な選択が良い未来を構築するための第一歩になります。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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