日本社会全体で、昔よりも物価が上昇してきており、私達の生活コストに影響を及ぼしています。
保育士のなかには、できるだけ年収が高いところで働きたいと思う人も少なくありません。
経済の中心である東京は、保育士の年収が高いのか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、保育士の年収は東京が一番高いのかや、平均年収や新卒の給料事情などについてお伝えしていきます。
Contents
保育士の年収は東京が一番高い?
保育士の年収は東京が一番高い年度もありますが、必ずしも毎年、トップというわけではなく変動している状況です。
年収が高くなる要因としては、下記のようなことが挙げられます。
地方よりも高い傾向がある
保育士の年収は地域によって差があることが知られていますが、東京都内では特に高い水準を保っています。
地方と比較してみても、東京の保育士の年収は高い傾向があり、需要が高くて給与水準も比較的高めであるためです。
なぜ、そもそも東京の給与水準が高めなのかと言いますと、人口密度が高く、保育サービスの需要が多いことが関係しています。
東京都の物価や家賃相場が高いことも影響していたり、非正規社員の最低賃金が、地方より高めに設定されたりしているのも関係しています。
物価も高め
東京都での高い給料には、高い物価という側面もあります。
住宅費や日用品の価格が上昇しているので、生活コストに大きく影響します。
物価が高いと他にも食費、交通費など生活全般にわたって影響を及ぼしているでしょう。
地方よりも非正規社員の最低賃金も高め
東京では、非正規社員の最低賃金も地方より高い傾向があります。
労働市場の競争が激しいため、人材を確保するためには相応の給与が必要とされたり、物価が影響していると言えます。
そのため、パートタイムやアルバイトの保育士でも、比較的高い収入を得られるはずです。
パートタイムやアルバイトとして働く場合、自分のライフスタイルや家庭の事情に合わせて勤務時間を調整しやすいです。
保育士の非正規社員は、正社員と比べると育児や家事との両立がしやすくなります。
保育士で東京勤務の平均年収はいくら?
現在、東京勤務の保育士の平均年収は「約350万円弱」だとされており、全国平均と比較すると数十万円位、高い傾向があります。
東京で働く保育士でも、エリアによって賃金に差があるため、東京勤務する人の全員が同じというわけではありません。
認可保育園の場合は、国や都道府県などから支給される補助金、子どもを預けるママやパパからの保育料で、保育士の給料がまかなわれています。
国は公的価格というものを保育料として設けていますので、職場側が自由に保育料を、決められない仕組みになっているのです。
認可外保育園では、自由に保育料の基準を決められるのですが、かわりに補助金が支給されないケースが多いです。
上記のようなことから、なかなか職場側が保育士の賃金を改善するのは、難しい状況となっています。
保育士で東京勤務の新卒の平均年収はいくら?
東京を含め大都市圏で働く保育士の年収は、地方よりも高めに設定されているケースが多いです。
東京勤務の保育士で、新卒者の平均月収が約20万円弱となっており、新人でも地方勤務の新卒者と比べると高い傾向があります。
平均月収から考えると、最低でも年収は200万円台にはなるでしょう。
勤め先によっては、ボーナスと合わせてもっと年収が上昇する可能性もあります。
まだまだ、保育士として経験年数は0年の新卒者ですから、満足するような十分な賞与を貰える職場は少ないはずです。
コツコツと経験年数を積み重ねたり、キャリアアップ、転職などをしたりすると平均年収がアップする可能性があります。
保育士で東京勤務の非正規社員の平均年収はいくら?
東京都内で働く非正規社員の保育士の平均年収については、色々な要因によって変動があります。
非正規社員の場合、正規社員と比較して給与が低く設定されることが一般的です。
一般的な傾向としては、正規社員よりも約70%から80%程度の年収となることが多いです。
年収を上げたい人は、保育士の非正規社員として働く場合でも、正社員へのキャリアアップが実現できれば、より安定した収入を得られるでしょう。
非正規社員の契約は、期間が定められている場合が多いです。
契約を結ぶ前に労働時間、休日、給与、福利厚生などの条件をしっかりと確認して、理解することが重要です。
契約更新の時にも、労働条件について明確にしたり、契約終了時の通知期間や条件も確認したりしておくようにしましょう。
保育士で東京勤務の給料事情
東京勤務する保育士は、東京都内での生活コストも高いため、給料だけではなく生活全体のバランスを考慮することが重要です。
保育士として東京で働くことを検討している方は、給料の他にも住宅支援や福利厚生など、総合的な待遇を確認することをお勧めします。
東京勤務の給料事情は、勤務する保育施設の規模や条件、個人の経験や資格によっても異なるので、全ての職場で同じ年収になるわけではありません。
東京都内の保育士の平均年収は、全国平均を大きく上回っていますから、お金を重視する人にとっては働き甲斐があると言えるでしょう。
東京特有の経済状況や支援制度が背景にあるため、保育士のキャリアアップの機会も多く、専門的なスキルや資格を持つ保育士はより高い年収を得られる可能性もあります。
保育士で東京勤務の新卒の給料事情
新卒の保育士の給料事情に関しては、初任給は長く勤め続けている人よりも低くなります。
同じ職場で年収アップを考えるのでしたら、経験を積んだり役職者に就いたりすることで、賃金が上がる可能性があります。
東京勤務の場合、新卒者の保育士はどの位の年収を貰えるのかは、保育園や保育施設によって異なるため、具体的な給料は求人情報や採用時の条件を確認しましょう。
保育士として働く際には、求人情報を参考にしながら、自身のキャリアプランに合った職場を選ぶことが重要です。
保育士の給料は責任の重さや社会的な重要性に比べて低いとの指摘もありますが、東京都では保育士の待遇改善に向けた取り組みが進められています。
物価が高めですが給料水準が地方よりも、高めに設定されているので、ワークライフバランスを上手く調整したり、節約をしたりすることで、生活コストを抑えて手元に多くのお金が残るようにできる人もいるかもしれません。
まとめ
東京で働く保育士は、地方勤務するよりも給料が高い傾向がありますが、全ての人が東京勤務が合っているとは限りません。
年収の高さだけではなく、生活の質や働きやすさも考慮して、勤務地を選ぶことが重要です。
保育士の仕事を東京でしたい場合、失敗しないためには、東京での勤務が自分にとって最適かどうか慎重に検討することが大切です。
保育現場での働き方は、正社員と非正規社員の選択肢があるので、保育士資格を持っていなくても働けます。
ただし、非正規社員は正規社員と比較して労働条件が異なることが多いですし、年収は正職員よりも下がってしまうものです。
どちらの働き方が自分にとってベストな選択なのかは、ライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な働き方を選ぶことが大切です。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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