保育士の仕事をする場合、保育園や保育施設で子ども達と集団生活を行います。
たくさんの子ども達と接するので、新人保育士の時は特に顔と名前を覚えることに苦労するはずです。
園児達の顔と名前だけではなく、保護者のことも同様に覚える必要があります。
職場によっては、保育士が保護者や子ども達から、顔と名前を覚えてもらうために名札を付けるところもあります。
逆に、保育士が子ども達に名札を付けてもらい、顔と名前を覚えやすくしているケースもあるでしょう。
保育士が名札を付けることは、絶対に必要なのか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、保育士に名札は絶対必要なのかや、付ける理由と注意点などについてお伝えしていきます。
Contents
保育士に名札は絶対必要?
保育園や保育施設で保育士や子ども達が、絶対に名札を付けないといけない法律はありません。
名札を付ける付けないの選択は、保育園や保育施設ごとに定められたルールや決まり事によって異なります。
そのため、名札を付けている保育士がいる職場と、付けていないところと分かれています。
なぜ名札を付けない保育園や保育施設があるのかと言いますと、多くの職場が子ども達の安全の為だという声がありました。
例えば、名札の素材が固かったり、安全ピンを使用したりしている場合、子ども達が口に入れた時や身体に触れた時に怪我をしてしまう恐れがあります。
保護者は保育園や保育施設側を信頼して、子どもを預けに来ていますから何かあってからでは遅いですし、職場の評判にもかかわりますよね。
保育士は名札を絶対に付ける必要はなく、職場ごとに判断を任されているためケースバイケースになります。
保育士が名札を付ける理由
保育士が名札を付ける主な理由は、自分の名前を子ども達や保護者に覚えてもらうためです。
名札を付けることで、保育士の顔と名前を結びつけやすくなりますよね。
特に保育実習生の場合は、短期間で子ども達や職員に自分を覚えてもらう必要があるため、名札はコミュニケーションの橋渡しとなります。
名札はフェルトやワッペンなどを使って手作りすることが一般的です。
安全ピンを使用しない方法としては、下記のタイプがあります。
・ボタンタイプ
・マジックテープタイプ
・縫い付けるタイプ
・リボンタイプ
名札があるおかげで、子ども達や保護者が保育士の名前を覚えやすくなり、コミュニケーションがスムーズになります。
保育士が名札を付けるかどうかは保育園や保育施設によって違いあり、職場の方針や子ども達の安全に対する考慮が必要です。
名札を付けない理由としては、子ども達の安全のためという考えが多いです。
保育士の名札はキャラクターものは大丈夫?
職場で名札を付けるなら、子どもうけが良さそうなものをつけたいと、考える保育士もいるかもしれません。
例えば、アンパンマンやドラえもんなどキャラクターものです。
園児達に人気のキャラクターがデザインされた、名札を付けていれば保育士の仕事をするうえで、子ども達から好かれやすくなりそうですよね。
子どもは好奇心旺盛ですから、自分が興味をもったことにとても関心が強い傾向があります。
子ども達がキャラクターの名札を見て欲しいと思ったり、ずっと保育士の仕事中に名札に興味を示して、側から離れなかったりする可能性もあるでしょう。
そうなると、保育業務や子ども達の活動に支障をきたすので、キャラクターものは禁止している保育園や保育施設は多いのです。
保育士と園児達が名札を付けていない職場での名前の覚え方は?
保育園や保育施設のなかには、保育士や園児達に名札を付けていないところもあります。
名札が無いと保育士は、集団生活をしている子ども達一人ひとりの名前を覚えにくいですよね。
例えば、ある保育園では名札を子ども達に付けないけれど、上履きとかロッカー、カバンなどに名前を書いたりラベルを貼ったりして覚えるようにしているところもあります。
保育士と園児がスムーズにコミュニケーションを、取れるようになっていれば直接、子どもにお名前を教えてと聞くとだいたい教えてくれる職場もあるようです。
保育士の名札は保育実習でも必要な場合も
保育士の名札は、保育実習でも必要なケースが多いです。
実習生が名札を付けることで、子ども達が早く名前を覚えて、コミュニケーションがスムーズになります。
名札のデザインや取り付け方法に工夫を凝らすことで、保育士は子ども達にとって親しみやすく感じられるはずです。
保育実習では短期間で子ども達や保護者、スタッフとの信頼関係を築くことが求められます。
保育士の実習生が名札を付けるのは、保護者や職員の方達に顔と名前を覚えてもらうためも重要です。
保育士が名札を付ける際の注意点
保育士が名札を付ける際の注意点をお伝えしていきます。
職場で指定されているか確認する
職場によっては、名札の付け方や色・形・サイズ・素材について指定がある場合があります。
名札を服のどの部分に着用するのかや、どのように固定するかなど細かいルールが、設けられているところもあるので確認することが大切です。
名札に表示する情報として、フルネームかイニシャルか、役職名の有無なども確認すると良いでしょう。
安全な素材を使う
名札の素材選びも重要です。
子ども達に怪我をさせないような素材の使用や、誤って飲み込んでしまう危険性も考えなければいけません。
鋭利な部分がない、柔らかくて丸みを帯びた安全な素材が最適です。
日常的な使用に耐えて割れたりすることなく、長持ちする素材を選ぶことも重要です。
名前が大きくて見やすいようにする
保育士の名前をはっきりと、伝えられる名札を付けることが重要です。
名前が大きくてはっきりと見やすいフォントで、作成することが大切です。
さらに、視覚的に見やすい色の組み合わせを選ぶと良いですね。
名札にはフルネームの記載が一般的です。
職場によっては、イニシャルのみの使用を許可している場合もあります。
安全ピンを使いたい時は職場に確認する
名札の取り扱いには注意が必要です。
安全ピンを使用する場合、子ども達にとって怪我のリスクを伴うため、多くの保育園や保育施設では使用を避けています。
安全ピンは衣服を傷める可能性がありますし、子ども達に怪我をさせるリスクもあるため扱い方によっては危険です。
そのため、マグネット式やクリップ式など、安全性を考慮した様々な取り付け方法が採用されています。
安全ピンを使いたい時は職場に確認することが重要です。
まとめ
保育士として働くうえで、名札は重要な役割を果たします。
名札を付けると保護者や子ども達が保育士の名前を覚えやすくなり、コミュニケーションの円滑化に繋がります。
ただし、保育園や保育施設のなかには、名札の着用を保育士に勧めていないところも少なくありません。
子ども達の安全性を考えたりするためや、保育士や園児達の活動の妨げになったりしないように、注意が必要になることが関係しています。
名札があった方が子ども達の名前を覚えやすくなりますが、ロッカーや持ち物に名前を書いたりラベルを貼ったりするやり方もあります。
そのため、保育園や保育施設で絶対に名札が必要というわけではないのですね。
保育士の仕事で名札を付ける必要性がある人は、お伝えしてきた注意点を参考にして、子ども達への安全面を考えながら取り組みましょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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