世の中のどんな仕事でも色々と大変な面があるものです。
仕事ですから楽しいことばかりではなく、辛くなったり悩んだりする場合もあるでしょう。
例えば、社会人として働いているとクレーム対応を求められることもあります。
保育士になって働いている人のなかには、クレームを受けた経験がある人もいます。
保育士は子どもの命を預かる責任重大な仕事です。
たくさんの子どもや職員が保育園や保育施設で集団生活をしていますから、時にはクレームが発生することがあります。
どのようなクレーム事例があるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、保育士が直面する可能性があるクレーム事例まとめや、解決できない苦情はどうするべきなのかなどについて紹介していきます。
Contents
保育士が行事イベント時のクレーム事例
保育園や保育施設では、年間を通して行事イベントが開催されています。
保護者が参加したり見に来たりするので、時にはクレームが発生することがあります。
例えば、イベントの通知が届くのが遅かったり、子どもが主役じゃなくて全然目立たなかったりなどです。
保護者のなかには自分の子どもが行事イベントで、活躍している姿をカメラで撮りたい人も少なくありません。
脇役だったのでステージの前に出れてなくて、カメラで撮れなかったというクレーム事例もありました。
保育園や保育施設の行事イベントは、たくさんの子どもや保護者が参加するものです。
誰か1人の子どもをひいきに繋がるようなことはしないで、平等に接しなければいけません。
保育士による子どもの送迎時間のクレーム事例
子どもが登園・降園する際は、保育士が送迎時間に間に合うように行き見守る必要があります。
時には、送迎に関するクレームも発生しています。
送迎時間のクレーム事例として、保育士が子ども好きで仕事熱心だけれども、送迎時間に間に合わなくて遅刻したことがあるそうです。
子どもは特に不満を感じていなかったようです。
保護者から呆れられて、クレームに発展して注意されたという事例がありました。
日頃から保護者とコミュニケーションを良く取り、円滑な関係を築けていると保育士がミスをしても、目くじらを立てずにクレームにならなかった可能性もあったでしょう。
子どもを預けるママやパパは、日中の保育士の仕事ぶりは把握できないので今回のケースのように、真面目に仕事に取り組んでいても一部の状況から印象を判断される場合もあります。
保育士が業務中に騒音のクレーム事例
保育園や保育施設によっては、賑やかすぎたりうるさかったりなどで騒音のクレーム事例があります。
近隣住民の理解を得られるように、日頃から良好な関係を構築することが求められますが難しい場合もあります。
保育士が近隣住民の迷惑にならないように行動していても、たくさんの子ども達が過ごしているので全員に目を配るのは限界があるでしょう。
周辺に建物がないところで、保育園や保育施設を運営する場合は問題ないと考える人もいるかもしれません。
そうなると、利便性が悪くなるので保育士の通勤や保護者が子どもと一緒に登園・降園が不便になってしまいます。
自治体や地域社会と協力しながら、騒音問題の解決に取り組んでいく必要があるでしょう。
騒音のクレーム問題は、保育士が対象になることは少なく保育園や、保育施設側の運営に影響を及ぼす恐れがあります。
保育士の対応に対するクレーム事例
保育士は子どもの命を預かる責任重大な仕事です。
保育士が子どもの安全を考慮して行った行動が、保護者に誤解されてクレームに発展することもあります。
ある保育士は忙しさのあまり、子どもが転んだことに気づかずにいたそうです。
子どもが自宅に帰ってから、保護者に転んだことを伝えましたが迎えに行った時に何も言われなかったので、なぜだろうと不思議に思っていたそうです。
そのまま、何も連絡がない保育士の対応に不満をもったというクレーム事例がありました。
保育士は子ども達の生活サポートがメイン業務になりますが、保護者とも関わりがあるので誤解を招かないような対応が求められます。
保護者のクレームによって、保育士が精神的なダメージを負ってしまうと最悪の場合には、仕事をするのが怖くなって退職せざるを得ない状況に陥る恐れもあるでしょう。
保育士が受ける理不尽なクレーム事例
保育士のなかには、保護者からの理不尽なクレームが来る人もいます。
1人の子どもが保育園や保育施設で過ごしている時に、他の子どもから物をぶつけられたそうですが、幸い柔らかい素材のものだったので怪我はなかったそうです。
保護者が過剰に反応をしてしまい、子どもが怪我をしているに違いないと決めつけて、クラス担任に注意したというクレーム事例がありました。
あまりにも理不尽な要求やクレームを伝える保護者は、モンスターペアレンツと呼ばれています。
どうしても保育園や保育施設では、集団生活をするため保護者は子どもを心配する気持ちはわかりますが、理不尽なクレームは保育士のモチベーションの低下や職場の雰囲気の悪化を招きかねません。
クレーム対応でトラウマを抱えてしまう保育士がいると、保育の質の低下に繋がるかもしれません。
たった1人の保育士のクレーム対応が不十分であったとしても、保護者や近隣住民から保育園や保育施設自体が悪い印象を受ける恐れもあります。
保育園や保育施設の評判にも関わってくる可能性もあるので、クレーム対応は慎重に行う必要があります。
保育士が解決できないクレームはどうする?
保育士が個人で解決できないクレームに直面した場合、自力でなんとかしようとせずに周囲へ協力や理解を求めることが大事です。
保育園や保育施設の方針やルールを明確にして、子どもを預けるママやパパに理解してもらうことが大切です。
職員同士で報連相を円滑に行い情報共有も必要でしょう。
クレーム対応は保育士にとって、大きなストレスになる可能性がありますが適切に対処できれば、質の良い保育の実現に繋がります。
保育士の仕事は他の職員と協力し合いながら、チームワークが大切です。
個人で解決できなそうなクレームは、1人で対応しないようにして、園長先生や他の職員と協力しながら乗り越えられるようにしましょう。
一番良くないのは、自力でクレームを乗り越えようとすることです。
職場の人間関係や雰囲気が悪いと、クレームが発生した時に職員同士で上手く協力できなくて、もっと状況を悪化させてしまう恐れもあります。
保育士の仕事はチームワークが求められるので、日頃から円滑なコミュニケーションを職員同士で図ったり、助け合いながら保育業務を進めることが重要です。
まとめ
保育士が直面しがちなクレーム事例を紹介してきましたが、職場によってクレームの内容は違いがあります。
保育の質を高め保護者や職員同士で、円滑なコミュニケーションを図りながら、クレームに発展しないようにすることが大切です。
クレーム対応を前向きに捉え、乗り越えることで自己成長に繋がると考える保育士もいるはずです。
適切なクレーム対応ができるようになると、保育の質の向上や保護者と良好な信頼関係の構築に繋がる可能性があります。
保育士は子ども達だけではなく保護者や、近隣住民とも関わりがあるので臨機応変な対応ができる力が求められるでしょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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