保育現場で働く保育士によっては、職場と自宅が離れていて通勤に時間がかかる人もいます。
保育園や保育施設のなかには、社宅・寮を保育士に提供しているところもあるため遠方の人は助かるはずです。
保育士として働く際は、福利厚生サービスが充実している職場に勤めることで、より生活の安定に繋がります。
家賃補助を支給している職場もあります。
家賃補助は保育士が生活する住居の家賃の一部を、職場側が負担するもので給料とは別に支払われる手当です。
保育士の家賃補助がなくなる噂が出ているようですが、本当なのか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、保育士の家賃補助がなくなるのは本当なのかや、その目的と住宅手当の種類や宿舎借り上げ支援などについて解説していきます。
Contents
保育士の家賃補助がなくなるのは本当?
オンライン上では、保育士の家賃補助が支給されなくなるのではという噂が一部ですが出ています。
家賃補助は住宅手当という呼ばれ方をされることもありますが、全ての保育園や保育施設で、支給されているわけではありません。
保育士の仕事をしながら、家賃補助を貰いたい人は求人情報や採用面接時に確認することが大切です。
現在、家賃補助は月8万円の上限で7年間の支給となっています。
大変ありがたい制度ですが、2024年4月に見直しが予想されているので、もしかしたら受給金額や受給期間が変わる可能性もあります。
そして、保育士の家賃補助がなくなるという噂ですが、現時点ではそのような動きはありません。
インターネット上では、不特定多数の人がSNSや掲示板などで意見を言えるので、一部で保育士の家賃補助に関して将来的な見直しがあることを勘違いしてしまった恐れがあります。
保育士の家賃補助の目的とは?
保育業界は人手不足が深刻化している職場も少なくありません。
そのため、厚生労働省が保育士宿舎借り上げ支援事業という施策を行い、保育士の人材確保に注力しています。
保育士に家賃補助という手当を支給する目的は、国が動いて保育士の早期離職を防ぎ、できるだけ長く働いてもらえるようにしたいという意図があります。
住宅手当が支給される保育士は、毎月、住んでいる住居の家賃の一部を職場が負担していますから、全く貰えない人よりも生活費を抑えられるのでありがたい制度ですよね。
保育士の住宅手当の種類
保育士の住宅手当の種類をお伝えしていきます。
社宅・寮
保育士の家賃補助の種類で、社宅・寮に住む人に対して支給されるケースがあります。
職場の近くで生活できるので、通勤時間が短縮できたり同僚や先輩が隣室で、仕事で困ったことがあればすぐに相談できるなどの特徴があります。
自力で物件や不動産会社を探し回らなくて良い、敷金・礼金なども捻出する必要もないので、手間や費用があまりかかりません。
宿舎借り上げ支援事業
国や地方自治体が家賃の一部を負担してくれる施策に、宿舎借り上げ支援事業があります。
保育士の家賃補助の種類のなかで、支給金額が最も大きい制度です。
ただし、住んでいる地域によって手当の上限に違いがあるので、宿舎借り上げ支援を利用する保育士は確認してください。
家賃補助
保育士の住宅手当の種類で、独身や家族がいたり賃貸物件や持ち家に住んでいたりする人を対象に、家賃補助を受けられるケースがあります。
毎月の給料とは別に家賃補助は支給されるので、支給条件は職場によりけりです。
例えば、固定金額で支給されたり家賃の何割かを負担するなどの違いがあります。
地方自治体は関与せず、職場と相談しながら家賃補助の手続きができますが、支給金額は宿舎借り上げ支援事業などと比べると小さくなります。
保育士の家賃補助と住宅手当は違いがある?
保育士が貰える家賃補助と住宅手当は、同じ制度なのか気になる人もいるのではないでしょうか。
大枠で捉えると、家賃補助と住宅手当は名前が異なりますが、従業員が生活している住居の家賃の支払いにあてられる費用という意味合いでは同じです。
保育士が利用できる住宅手当には、色々な種類があるので、自分のライフスタイルに合ったものを選択できることがベストです。
持ち家の購入費用を一括で支払っている人以外では家賃が発生します。
家賃の支払いが必要な保育士のなかには、毎月の家賃に頭を悩まされる人もいるでしょう。
家賃補助が貰える職場に勤めることができると、生活に必要なコストを削減できるので、とてもありがたい制度だと言えます。
保育士の家賃補助は同居人が増えれば金額は上がる?
家賃補助を受ける物件は、保育士の仕事をしている世帯主が契約者であることを条件としている職場もあります。
例えば、結婚して2人で暮らしてるケースでは、支給対象者が世帯主であれば問題はないでしょう。
同居人や配偶者が世帯主になっている場合は、家賃補助を支給対象外としている職場もあるので注意が必要です。
また、同居人や配偶者が職場で住宅手当を支給されていると、追加の支給にはならないケースもあります。
保育士の家賃補助は同居人が増えれば、金額がどんどん上がっていくのではと、考える人もいるのではないでしょうか。
しかしながら、同居人が増えたからといって家賃補助も比例して増えていくわけではありません。
勤め先の職場によって、家賃補助に関して基準や内容に違いがあるので、利用したい保育士は確認しましょう。
毎年、家賃補助は見直しされている制度です。
今の基準や内容が、ひょっとしたら翌年は変わってくることもあり得るでしょう。
思い込みや勘違いを防ぐために家賃補助を利用したい保育士は、最新情報をチェックする癖をつけることが大切です。
保育士は家賃補助を必ず貰えるの?
保育士の家賃補助は、職場によって利用できるところとできないところがあります。
そのため、必ず貰えるわけではないので注意が必要です。
公立保育園で働く保育士は、地方公務員になるので給料が高めに設定しているところでは、家賃補助が支給されない職場もあります。
また、非正規社員は家賃補助の支給対象外としている、職場もあるので雇用形態も関係します。
育児休暇や産前産後休暇を取得する保育士も、家賃補助を必ず貰えるとは限りません。
育休産休により職場を休む保育士は、住宅手当を貰っていても途中で支給が打ち切られるケースがあったり、そのまま支給が継続されたりなど職場によって分かれる場合があります。
職場で家賃補助が利用できない保育士もたくさんいます。
絶対に今の勤務先で働かなければいけないという理由が無ければ、住宅手当が充実している職場へ転職するのもありでしょう。
毎月の生活費に影響を及ぼしてくるので、家賃補助を利用したいと考えている保育士は悩む時間がもったいないです。
スムーズな転職ができるようにするためには、転職エージェントの活用がおすすめです。
まとめ
保育士の住宅手当の種類は、宿舎借り上げ支援事業、社宅・寮、家賃補助などがあります。
給料がたくさん出る職場で働きたいと思う求職者は多いですが、意外と家賃補助の恩恵を深く考えていなかったり、気付かなかったりする人もいます。
毎月かかる生活費を減らすことができれば、生活水準の向上に繫がる可能性があるでしょう。
考え方次第では、本来必要な家賃補助分のお金を他に回せるので、生活に余裕がでるかもしれません。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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