保育業界では人手不足が深刻化している現状がありますが、幼稚園の先生を目指す人も多くまだまだ人気の職業です。
幼稚園の先生になるためには教員免許の取得が必須です。
幼稚園教諭として働いていたけれど、離職したり資格だけ取得していたりする人も少なくありません。
幼稚園教諭免許の有効期限切れを心配して、失効や休眠状態の場合はどうなるのか、気にしている人もいるのではないでしょうか。
今回は、幼稚園教諭免許が失効あるいは休眠状態は働けないのかや、更新の有無と職探しができないのかなどについて解説していきます。
Contents
幼稚園教諭免許が失効状態は働けない?
幼稚園教諭の仕事は、未来ある子ども達のお世話をしたり保護者対応をしたりなど、大変なことが多いでしょう。
それでも、とてもやり甲斐があって社会貢献度も高い仕事です。
使命感や強い情熱を持って資格取得しているはずですから、更新の有無を気にして諦めるのはもったいないです。
2022年7月までは教員免許更新制により、幼稚園教諭免許を取得していたら、有効期限までに更新が必要でした。
ただし、現在は教員免許の更新は廃止されています。
お手持ちの幼稚園教諭免許が失効している人は、各都道府県の教育委員会に再授与申請手続きをしてもらうことが必要です。
今度は有効期限が記載されていない、新たな免許状の授与ができる可能性があるでしょう。
失効状態の人が幼稚園教諭免許の再授与が確定ではないのは、2000年に行われた教育職員免許法改正が関係しています。
教育職員免許法改正の経過措置によって、幼稚園教諭免許を渡された人は、失効状態では受け取れないケースがあるからです。
幼稚園教諭免許が休眠状態は働けない?
幼稚園教諭免許を持っている人で、有効期限切れの場合は失効状態と休眠状態のパターンに分かれます。
休眠状態にある人は、旧幼稚園教諭免許を持っているけれど、幼稚園の先生や教員免許が必須な職業に就いていない人で、これから先も雇用の見込みがなければ対象者となります。
そのため、幼稚園教諭免許の休眠状態の対象者以外の人は失効扱いになるのです。
現在は教員免許更新制が廃止されています。
失効あるいは休眠状態の人のなかで有効な教員免許を持つ人は、再授与の申請手続きを行うことで有効期限のない新たな免許状が貰えます。
定期的な更新が必要な場合は、人によっては面倒に感じたり、費用の工面に悩んだりするかもしれませんが、更新は不要になるので助かる人は多いのではないでしょうか。
幼稚園教諭免許は失効や休眠状態では更新できない?
幼稚園教諭免許は2022年7月以降に、教員免許更新が必要ではなくなっているので、失効や休眠状態の人で有効な教員免許を持っている人は、再授与申請手続きを行います。
つまり、更新するというものではなく、新たに幼稚園教諭免許を受け取るわけです。
過去に幼稚園教諭免許の更新を忘れてしまっていて、諦めるしかないのかと不安になっている人も、いるのではないでしょうか。
更新を忘れていた人でも、お伝えしてきたように再授与が可能な有効な教員免許を持っていればOKです。
各都道府県の教育委員会で再授与申請手続きをしてもらうことで、有効期限なしのものを貰えます。
幼稚園教諭免許は失効や休眠状態でも、復活できることを把握して安心した人は多いのではないでしょうか。
幼稚園教諭免許を持っているけれど、一度も活用したことが無い人は実務経験を積んでいないため、転職先で即戦力として期待はされにくいでしょう。
求職者によっては、スムーズに転職できないかもしれませんので、幼稚園教諭免許を効果的に活かすためには
転職活動も重要です。
幼稚園教諭に関連する記事はこちら⇒幼稚園教諭の年収は?平均金額や年収をアップするための方法
幼稚園教諭免許は失効や休眠状態でも無期限免許にできる
幼稚園教諭免許が失効や休眠状態でも、有効な教員免許を持っていれば更新が必要ない無期限免許にできます。
知らなかった人のなかには、また幼稚園教諭免許の再取得のために試験勉強や、試験対策を頑張らなければいけないのかと思う人もいるのではないでしょうか。
幼稚園教諭免許の更新制が廃止になり、無期限免許として活用できることで一度、働いた経験がある人にとっては復帰しやすくなるはずです。
ただし、各都道府県によって要件に違いがあるケースもあるため、文部科学省あるいは都道府県の教育委員会のホームページなどで確認してください。
幼稚園の先生に復職したいけれど、正社員はちょっとハードルが高いと感じる人もいるでしょう。
保育業界の仕事は、職場によっては非正規社員を積極的に雇用しているところもあるなど、選択肢は広いので自分に合った働き方がしやすいです。
幼稚園教諭免許は失効や休眠状態では職探しができない?
すでに幼稚園教諭免許を取得済みの人は、失効や休眠状態であっても要件を満たしていれば、再授与されるので初めて資格取得に挑戦する人のように試験勉強や試験対策は必要ありません。
幼稚園教諭免許を持っていない人は、まず受験をクリアしなければ幼稚園の先生を目指して、求職活動ができませんよね。
一方で、幼稚園教諭免許の再授与で済む求職者は、受験のことを考える必要がないため、すぐに求職活動に取りかかれます。
スムーズに希望する職場に採用されるかは、求職者によって変わってきますが初めて幼稚園教諭免許を取得するよりも、あきらかに求職活動や転職活動において有利です。
非正規社員として仕事に従事することも可能なので、幼稚園教諭免許の再授与を最大限に活用しながら職探しをしましょう。
幼稚園教諭免許は要件を満たすと新免許状・旧免許状どちらも更新不要?
幼稚園教諭免許は、取得した時期により新免許状・旧免許状に分かれています。
基本的には下記のように取得した日付での判断が可能です。
・幼稚園教諭免許の新免状=2009年4月1日以降に取得
・幼稚園教諭免許の旧免許状=2009年3月31日以前に取得
幼稚園教諭免許は再授与の要件を満たすと、新免許状・旧免許状どちらも更新不要となります。
新免許状
新免許状は教員免許更新制が導入された後に、授与されるケースです。
幼稚園教諭免許の新免許状では、過去に更新や延長の申請手続きをしていない人は、裏側に有効期限が記載されているので確認してみてください。
2009年年4月1日以降に取得した人は、10年間の有効期間が設けられているのですが、再授与の要件を満たしていれば、申請手続きをすると無期限免許にできます。
旧免許状
幼稚園教諭免許の旧免許状は、教員免許更新制が導入される前に取得したケースです。
教員免許更新制が実施される前に幼稚園教諭免許を取得している人は、生年月日による修了確認期限が記載されているはずです。
今までに更新の申請手続きをしている場合は、証明書が発行済みのはずですので、修了確認期限が記載されています。
まとめ
幼稚園教諭免許を失効や休眠状態の人は少なくありません。
教員免許を取得したからといって、必ずしも教職に就く必要はないので、幼稚園教諭免許を活かすのか活かさないのかは個人の自由です。
幼稚園の先生を目指していたけど心変わりしたり、働いた経験はあるけれどブランクがあったりして、そのまま眠らせている人もたくさんいます。
求職者のなかには、幼稚園教諭免許を失効や休眠状態だから有効期限切れで更新不可になって、使い物にならないと勘違いしている人もいたのではないでしょうか。
失効や休眠状態であっても、有効な幼稚園教諭を持っていたら再授与の申請手続きによって、復活することができるので、確認してみてください。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
「役に立った!」と思ったらいいね!してね(^-^)