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2023.11.29

保育士は年収が低いのは当たり前?平均金額や年収を上げるための方法を解説

保育士の世間からの印象は、給料が低くて体力勝負な職業だという認識をされがちです。

安い給料の割には、子どもの命を預かり安全を守っていく必要があるため、責任が重いのではという声もありますが、お金とは別に魅力ややりがいもたくさんあるので、使命感を持って働いている保育士は多いです。

社会貢献性が高く尊い職業だと言えますが、働くうえでやっぱりお金も大切になってくるので、給料が安いとなると、年収は低いのは当たり前なのか気になる人は多いのではないでしょうか。

今回は、保育士は年収が低いのは当たり前なのかや、平均月収・年収はいくら位なのかと、保育園園によって年収は異なるのかや、保育士資格を持っていれば幼稚園教諭免許を取得しやすくなるのかと、年収を上げるための方法を解説していきます。

保育士は年収が低いのは当たり前?

子育てを経験しているママやパパのなかには、育児の延長のようなことを保育士が行っているだけだからという認識をもたれていることで、国家資格が必要な保育士の業務を軽く見ている人もいるのですね。

保育士の給料は国家資格が必要な専門職で、仕事の負担を比べると安い傾向があるため、結果的に年収は低くなってしまいます。

年収が低いと生活ややりがいに影響して、不安な気持ちをもったまま働く保育士もいるでしょう。

そして、保育士の待遇があまり良くないとされている理由の1つに、一般企業で働くビジネスパーソンと同じではなく、保育園側で独自の給料の仕組みが構築されています。

保育園は公的価格という、国や地方自治体から支援される補助金と保護者から集金した保育料で運営費を賄っており、認証保育園で働く保育士の給料は公的価格によって決まってしまうのです。

そのため、保育園の経営者が職員の給料を自由に調整できません。

保育士の気になる平均年収はいくら?

2015年から国による「処遇改善措置」の制度によって、保育士の待遇改善アップや働き方改革などを定期的に実施している現状があります。

徐々にですが、保育士の年収は上昇傾向にありますが、世間からは低賃金のイメージを昔から持たれています。

国家資格が必要な専門職としては、まだまだ低賃金のイメージを払拭するには時間がかかるでしょう。

保育士の平均年収は380万円弱だとされていますが、転職したりキャリアアップしたりすることで、年収を上げる手段はあります。

社会貢献度が大きく、子どもの命と安全を守る責任が重い仕事をする必要がある、保育士の給料や年収が低いのではという声も少なくないです。

将来的には国が何か他にも待遇改善の制度を作り、実施する可能性はあるのではないでしょうか。

保育士の平均月収はいくら?

保育士の平均年収が380万円弱だとされていますが、ボーナスや手当てなどが加算された金額です。

では、ボーナスや手当てを考えないで、平均月収はいくら位になるかと言いますと、25万円弱となり手取り収入になると20万円弱となります。

手取り額が低くなってしまうのは、社会保険料や所得税などが控除されるからです。

総支給額の75%~85%位が手取り収入になるとされているので、保育士の平均月収25万円で計算すると下記のようになります。

・保育士の平均手取り額:25万円☓0.75~0.85=約18万7500円~21万2500円

上記のように、社会保険料や所得税を引かれてしまうと総支給額と約5、6万円の差ができてしまいます。

保育士は保育園によって年収は異なる?

保育士は保育園によって、年収は異なるのか解説していきます。

公立保育園

公立保育園で働く保育士は地方公務員扱いになります、

公立保育士と呼ばれ、給料表で定められた級と号給により賃金の幅が決まっていて、保育園側で職員の給料の調整はできません。

年功序列形式での給与体系になっているので、保育士は勤続年数が長くなるほど、徐々に年収も上がっていきます。

正社員の公立保育士として働いていて、年収を上げたい人は公立保育園でコツコツと働き、長く勤務することで、私立保育園よりも年収アップできる可能性があるでしょう。

公立保育園で働きたい場合は、採用試験を受験して合格する必要があります。

保育士養成校を卒業する以外で保育士資格を取得するためには、保育士試験に合格が求められます。

公務員試験と保育士試験の両方を受験して合格していないと、公立保育士になれないため難易度は高くなるでしょう。

私立保育園

私立保育園に勤める保育士は、勤続年数が長くなるほど、公立保育園で働く保育士よりも年収は低くなる傾向があります。

基本的に、無認可の保育園よりも認可保育園で働いた方が年収アップできる可能性が高くなるでしょう。

公立保育園の保育士になるためには、採用試験を受けて合格する必要がありますが、私立保育園の保育士は基本的には面接だけで採用の合否が決まるため、難易度は低くなります。

お伝えしてきたように、私立保育園と公立保育園では保育士が長く勤めることで年収が徐々に差がついてきます。

初任給こそ、どちらもあまり差はありませんが、長く働くと昇給の幅や雇用の安定性などに違いがでてくるのですね。

保育士の年収を上げるための方法を解説

保育士の年収を上げるための方法を解説していきます。

転職して年収が高い保育園で働く

社会人の終身雇用制度が崩壊している現在、転職市場が活発になっているので、保育士として働くのであれば転職して年収アップを目指す方法があります。

やみくもに求人募集を探しても、明確な目的やビジョンを持っていなかったり、見極める力が弱かったりすると、せっかく転職しても以前より待遇が悪くなる恐れがあるので注意が必要です。

非正規社員から正職員になる

保育士の求人募集では、雇用形態でアルバイト・パート労働者・契約社員・派遣社員など正社員以外にも、たくさんの選択肢があります。

正職員を目指すよりも、非正規社員として働く方がスムーズな転職が決まりやすいです。

その代わり非正規社員は、正職員よりも労働時間が短くなったり、ボーナスが寸志程度や貰えなかったりなどで、どうしても年収は劣ってしまいます。

保育士として、年収アップを目指したい人は、まずは非正規雇用で働きながら正職員を目指すのも良いでしょう。

キャリアアップを図る

同じ職場で長く勤めながら、役職者や園長などを目指してキャリアアップを図ることで、年収アップが見込めます。

保育士の年収アップの方法のなかでは、キャリアアップを目指すのは長期間頑張る必要があるため、時間はかかりますが、向上心と継続力を備えている人におすすめです。

保育士資格を持っていれば幼稚園教諭免許を取得しやすくなる

保育士資格を取得して実務経験を積んでいれば、「幼保特例制度」を利用して幼稚園教諭免許を取得しやすくなります。

保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を、取得していると「幼保連携型認定こども園」で働くことができるため、働ける職場の選択肢が増え、年収アップも見込める可能性があります。

保育士資格を持っている人が、保育現場で実務経験を積みながら幼稚園教諭免許の取得する場合、条件があるので注意が必要です。

3年かつ4320時間以上の実務経験が必要になることと、あるいは大学で指定された8単位を修得後に、各都道府県教育委員会の教育職員検定に合格すると、幼稚園教諭免許を取得できるような仕組みになっています。

 

 

まとめ

正職員の保育士として働くためには、保育士養成校を卒業して保育士資格を得る手段の他に、保育士試験に合格する必要があります。

保育士試験は短時間の勉強で合格できるような、簡単なものではなく合格率20%台の難関国家資格です。

国家資格が必要で社会貢献性が高い職業なのですが、世間からは仕事内容が簡単そうに見られていたり、給料は安くて当たり前だろうという見られ方をされたりしがちです。

自力で年収アップを目指して、転職先を探すことが難しい人は転職エージェントを活用すると、一緒に話し合いながら求職者にマッチした職場を探してくれるのでおすすめです。

 

 


この記事の監修は

保育のせかい 代表 森 大輔

2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。

その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。

>>プロフィールはこちら

 

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