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2023.07.25

障がい児保育とは?役立つ資格・仕事内容!子どもとの関わりで大切なポイントを解説

障がい児保育

子どもがいるママやパパのなかには、我が子が健常者ではなく何らかの障がいを抱えていることもあります。

保育園や保育施設では、障がいがある子どもの受け入れを行っているところもありますが、障がいがあるゆえに周りの子ども達が当たり前にできることができないケースも考えられるでしょう。

保育園や保育施設での生活が不自由になったり、健常者の子ども達との間に壁ができたりする恐れがあるため保護者のなかには、安心できない方もいます。

そのため、障がいがある子どもに対して適切な保育サポートができるように、児童発達支援施設や障がい児専門の施設に預けるママやパパもいます。

障がいを持つ子どもに対しては、障がい児保育を行いながら児童の成長を促すための支援が可能です。

今回は、障がい児保育の基礎知識情報や、保育士でもできるのかと役立つ資格・仕事内容と、子どもとの関わりで大切なポイントなどについて解説していきます。

障がい児保育とは?

障がい児保育とは、何らかの障がいがある子どもに最適なサポートや援助を行いながら保育することです。

障がいを持っているからと言って、必ずしも一般的な保育園や保育施設に預けられないというわけではありません。

一部の保育園や保育施設では受け入れをしているところもありますし、児童発達支援施設や障がい児専門の施設などに預けることができます。

障がい児保育は、知的障がいや身体障がいがある子どもが大人の生活サポートを受けながら、日常生活をできるだけ不自由なく過ごせるように目指します。

子どもによって、障がいの程度や種類に違いがあるため、個々に合った生活サポートをしていかなければいけません。

例えば、足が動かない子どももいれば、手が動かない子どももいますので、障がい児保育をしていくにあたって保育内容で、汎用性があるマニュアルを作成して障がいのある子どもを一括りにしたサポートはできないのです。

障がい児保育の役割

障がいがある子どもは、自力で集団生活をスムーズに送れるようになるのは困難ですから、障がい保育に詳しい大人達が手助けしていくことが求められます。

専門的な知識を備えていれば、障がいの種類に合った生活サポートを行えるため保護者にも安心感があるでしょう。

障がいのある子どもに対して、障がい児保育を行う際には同時に保護者の支援もしていく必要があります。

例えば、児童発達支援施設や障がい児専門の受け入れ施設に子どもを預けることができたら、ママやパパは仕事や家事を行いながら安心して育児がしやすくなるはずです。

一般的な保育園や保育施設でも、障がいがある子どもを受け入れているところもありますが、児童発達支援施設や障がい児専門の施設に預けることで、保護者や子どもの心理的負担の軽減になりやすいでしょう。

障がいの種類や程度の違いがあるとはいえ、そこで生活している子ども達と共感し合えますし、経験豊富な職員の生活サポートが受けられるので安心できます。

障がい児保育は保育士でもできる?

子どもの生活サポートや、成長促進のための指導のプロである保育士は保育に関する知識がない人よりも、障がい児の保育を安心して任せやすいです。

常に子どもの目線になって、仕事に取り組むことができるので障がい児保育であっても、障がいに配慮しながらサポートすることができるでしょう。

また、障がい児保育では子どもに対する理解も大切ですが、保護者との関わりが必要不可欠です。

なぜなら、健常者の子どもに比べて障がいのある子どもは、ママやパパ、周りの大人達のサポートがたくさん必要になります。

障がいのある子どもがいる保護者のなかには、我が子に対してこのような生活サポートや、見守り方をして欲しいという想いを持っている方もいるはずです。

保育士は、障がいのある子どもがいる保護者の悩みや疑問、不安などをしっかり聞いてあげて個々に最適なサポートを考えて実践していくことが求められるからです。

臨機応変な対応も必要ですが時には、子どもが自力で頑張っている時はあえて手助けせずに、そっと見守ってあげることも大切でしょう。

障がい児保育に役立つ資格

保育士は、障がい児保育に対応できる力がありますが、障がいがある子どもとの関わり方を考えると、保育士資格を持っているだけでは不十分だと感じる人もいます。

それは、保育士資格を取得していると言っても、障がいのある子ども対応に特化したものではありません。

保育士資格に必要な知識やスキルを習得していても、より障がいのある子どものサポートに関する専門的な知識や対応が求められるため、障がい児保育に役立つ資格取得を目指す人もいます。

障がい児保育に役立つ資格として、以下のようなものがあります。

・加配保育士

加配保育士は、何らかの障がいがあったり、発達の遅れがあったりする子どもをサポートする保育士です。

自治体によっては、障がい児保育に取り組む保育施設で一定数の加配保育士が、働くことが定められているところもあります。

通常の保育士が行う保育業務と異なる仕事をすることがあるため、専門的な知識が必要になります。

・臨床発達心理士

発達に遅れがあったり障がいがあったりする、子どもや大人まで幅広い対応に活かせる資格が臨床発達心理士です。

臨床発達心理士は、発達心理学にもとづき人間の発達や成長に対して寄り添いながら、生活サポートや発育促進を行うことを目的とした資格です。

障がい児保育に関しても効果的な資格となるでしょう。

・医療保育専門士

医療保育専門士の資格を取得することで、障がいがあって通院が必要な子どもに対して適切な生活サポートが行えます。

なぜなら、医療保育専門士になるためには病院や乳児院などで実技経験が求められることと、資格を認定する協会の会員になる必要があるからです。

医療保育専門士を持っていると、病気になっている子どもの心のケアを行いながら、発達に遅れや何らかの障がいがある子どもの生活サポートを行えるので、障がい児保育においても活かすことができる資格です。

障がい児保育の仕事内容

障がい児保育を行う場合、障がいのある子どもは健常者の子どもよりも自力でできないことが多々あるので、大人のサポートをより必要とします。

子どもの発達の遅れや、障がいの度合いなどによっても臨機応変な対応が求められるため、個々に合わせて最適な保育業務に取り組むことが重要です。

障がいのある子どもがいるママやパパの相談役になってあげるのも、障がい児保育の仕事内容として欠かせません。

食事の介助、オムツの取り替え、歯磨きなど、生活に必要なサポートをしてあげたり、一緒に遊んだりすることも障がい児保育の仕事内容になります。

健常者の子どもに対する保育業務と同じような仕事もこなしながら、保育日誌の作成、個々の支援計画の作成、連絡帳の作成なども行います。

障がい児保育を行うために子どもとの関わりで大切なポイントを解説

障がい児保育を行うために、子どもとの関わりで大切なポイントを解説していきます。

障がいや病気に関しての知識を勉強する

障がいがある子どもや病気になっている子どもは、人それぞれ抱えている症状は違います。

個々に合わせて適切な障がい児保育に取り組むためには、障がいや病気に関しての知識を勉強している必要があります。

保育に関する知識やスキルの習得や、障がいや病気に関しての理解を深めるには保育団体、都道府県で開催している研修やセミナーを活用する方法があるので、学んでみても良いでしょう。

保護者とのコミュニケーションを大切にする

障がいのある子どもは、健常者の子どもよりも自力でできないことが多く、大人のサポートが色々な場面で必要となります。

一人一人、発達の遅れや障がいの度合いが異なるので、個々に合った対応をしていくためには保護者にも深く寄り添ってあげることが大切です。

障がいのある子どもをもつママやパパは、普段から生活を共にしているので子どもがどんなことに悩んでいて、どのような生活サポートを必要とするのかを熟知しています。

障がい児保育の効果を最大限に高めるためにも、保護者とのコミュニケーションを大切にしなければいけません。

保護者とコミュニケーションを図ることで信頼や安心感の向上も期待できます。

障がいに対して偏見をもたず個性として見る

健常者の子どもと比べて、障がいのある子どもはどうしても自力でできないことがたくさん出てきます。

できないことに対して、保育士が目くじらを立てたり叱ったりしてしまうと、子どもは怯えて心を閉ざしてしまいかねません。

障がい児保育を行っていく際は、障がいに対して偏見をもたず個性として見て冷静さを保ち優しく対応していきましょう。

保育業務で悩みがでたら周りに相談する

保育園や保育施設によっては、障がいがある子どもと無い子どもを同時に対応していくこともあるため、個々の対応に戸惑ってしまう保育士もいるはずです。

児童発達支援施設や障がい児専門の施設で働いている職員も同じ様に、障がいのある子どもの対応に戸惑ってしまうことがあり、不安や悩みを抱えたまま障がい児保育を行うのも考えられるでしょう。

いくら子どもの生活サポートや接し方のプロの保育士でも、自力では解決できない悩みや不安はあるので保育業務に課題がある人は周りに相談することが大切です。

子どものペースに合わせて保育業務を行う

障がいがある子どもは、人それぞれ発達の遅れや障がいの度合いに違いがあり行動力にも差がでます。

例えば、保育施設で教室を移動する時に足に障がいを抱える子どもは、歩行が困難で移動するのにもかなりの時間がかかってしまうこともあるはずです。

歩行に問題が無い子どもは、素早く移動することができますが足に障がいがある子どもは、同じペースでは行動できません。

配慮をしつつ、子どものペースに合わせてあげることで、無理をさせない障がい児保育が行えます。

子どもが孤立しないようサポートしてあげる

障がいがある子どもは、健常者の子どもと一緒に遊んだり生活を共にすることが難しい場合があります。

まだ幼い子どもは、言動や行動で相手を傷つけている自覚が持てないものです。

自分がなんなくできることが、障がいのある子どもには難しいと理解できなくてからかったり、言動や行動で傷つけたりしてしまう恐れがあるので注意が必要です。

保育士は、障がいのある子どもが周りと孤立しないようにサポートする必要があります。

子ども同士のトラブルが起きないようにする

障がいのある子どものなかには、発達障がいの影響で言葉を上手く話すことが困難で、自分の気持ちを相手になかなか伝えることができない人もいます。

そのような子どもは、他の園児と円滑なコミュニケーションが取れないので、お互いに理解不足で何かトラブルが起きてしまう可能性も否めません。

保育士は、子ども同士のトラブルが起きないように常に見守ってあげることが大切です。

障がい児保育の経験が無い人はボランティアから始めるのもあり

必ずしも、全ての保育園や保育施設で発達が遅かったり、障がいがあったりする子どもを預かっているわけではありません。

そのため、保育士として障がい児保育に絶対取り組む必要も無いため、心の準備ができてない人は就職や転職をする際に、障がいが無い子どもをメインで預かっているところに応募してみるのも良いでしょう。

また、障がい児保育の経験を積むためにボランティアから始めるのもありです。

まだ障がいがある子どもの生活サポートが未経験な人は、仕事に一生懸命に取り組むことはできるけれど、不慣れなので色々と迷惑をかけてしまうかもしれないと思う人もいます。

戦力にならない状態で、給料を貰うのはちょっと抵抗がある人もいるでしょうから、そのような人は障がい児保育の業務をボランティアで経験してみてはいかがでしょうか。

まずはボランティアで経験を積んで、障がい児保育に取り組む自信が出てきてから本格的に就職や転職先を選ぶのもおすすめです。

まとめ

保育園や保育施設で過ごす子どものなかには、何らかの障がいを持っていたり、発達に遅れがあったりする子どももいます。

そのような子どもを中心に受け入れているところが、児童発達支援施設や障がい児専門の施設などです。

普通の保育園や保育施設でも、地域によっては障がいや発達に遅れがある子どもを受け入れており、保育士が対応することもあります。

人それぞれ障がいの種類や度合いが異なるので、障がい児保育の内容や必要なサポートも、個々に合ったものを実践していくことが大切です。

 


この記事の監修は

保育のせかい 代表 森 大輔

2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。

その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。

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