昔から、子ども好きであったり、自分が幼い頃に保育園で過ごした時に先生の対応が良くて、大人になって保育士を目指そうとする人は多いです。
保育士の仕事は、多くの子ども達の命を守りながら、生活サポートや社会生活を送るうえでのイロハを教えていかなければならないので、簡単なものではありません。
保育士資格の国家資格の取得も必要ですし、合格率20%台のやや難関資格です。
そして、保育士として保育園や保育施設で働く際にはピアノや楽器演奏が求められるところもあります。
保育士の国家資格を受験する時にも、音楽表現の分野を選択するとピアノの演奏が必須になるので注意が必要です。
今回は、保育士はピアノが弾けないと不採用になるのかや、求められる演奏レベルや練習方法と、弾くのが苦手な場合の解決法などについて解説していきます。
Contents
保育士はピアノが弾けないといけないの?
保育士の国家資格の試験にも、音楽表現という分野でピアノ演奏が求められるということは、保育士として働く際は絶対にピアノが弾けないといけないのか不安な人もいるのではないでしょうか。
結論から言いますと、保育園や保育施設によっては採用条件としてピアノ演奏が求められるところはあります。
それは、保育士として働きながらメイン業務は子ども達の生活サポートですから、ピアノ演奏を通して音楽を聴かせて子ども達をリラックスさせたり、教育を行ったりするからです。
そのため、ピアノ演奏が全くできない人がまともに弾けるようになるにはかなりの時間を要しますので、雇用しながらピアノができるようになるまで待つのは現実的ではありません。
とは言え、保育士として働くなら絶対にピアノが弾けないとなれないということは無いため、今まで全く演奏経験が無い人でも諦める必要はないのです。
保育園や保育施設によって、ピアノ演奏ができる保育士を採用条件にしているので、特にピアノ演奏に関して募集段階で触れられていなければ弾けなくても問題無いでしょう。
保育士に必須なピアノのレベルは?
子ども達の前で、ピアノ演奏をしながら歌ったり楽しい気分にさせたりすることが、保育士として求められるためピアノが弾けることだけではなく、歌うことも重要です。
とは言え、保育士の資格はピアノ演奏ができなくても取得することができるので、選択する分野で音楽を選ばなければ支障がありません。
保育園や保育施設で、子ども達や保護者の前で披露することになるため、完璧にはできなくても良いですが演奏できたほうが印象は良くなるでしょう。
どの程度のピアノのレベルが保育士に必須なのかですが、ピアノの教本で赤色のバイエルから練習を始めて、やがて黄色のバイエルまでこなせるようになった方が良いです。
黄色のバイエル位のレベルをクリアできるようになると、ピアノを演奏しながら同時に歌えるように練習を始めます。
バイエルの練習を繰り返し行い、スムーズにピアノを演奏できるようになったら、子ども達の前で簡単な童話の曲が弾けるようになることを目標にしてみてください。
保育園や保育施設でピアノを演奏する時は、楽譜を見ながらではなく子ども達の表情をしっかり確認しながら、楽しそうに弾くことが大切です。
保育士ピアノの練習の仕方
子ども達の前で弾くピアノの曲は、暗かったりテンポが早すぎたり、大人向けのものは覚えない方が良いでしょう。
保育士がピアノの練習をする際は、子どもにわかりやすく楽しめる曲を選択することが大切です。
ピアノの練習の仕方は、以下のようなことを意識してみてください。
簡単な曲から練習
いきなり大人向けの教本で、ピアノの練習をしてしまうと楽譜・楽語が理解できなくて困ってしまう可能性があります。
子どもは難しい曲ですと、興味をもってくれなくて楽しくないと思ってしまいますから、簡単な曲から練習した方が良いです。
簡単な曲とは、子ども向けの教本に載ってある曲のことです。
子ども用の教本ですと、楽譜・楽語がわからなくてもある程度、理解できるように作られているのでピアノ初心者にもおすすめです。
動画を見て覚える
今の時代は、インターネットに接続できる環境であれば、たくさんの情報を検索して知ることができます。
例えば、You Tubeなどの動画サイトで「保育士 ピアノ練習 初めて」などのキーワードで、検索窓に入力して探して見るとピアノ初心者向けの動画がたくさん出てくるはずです。
ピックアップされて出てきた動画を視聴しながら、練習して覚えることができます。
ゆっくりなテンポで練習
ピアノ初心者の保育士は、最初からアップテンポの曲や楽曲のテンポ通りに練習する必要はありません。
リズムが早すぎると指がまともに動かずに、正しい音色を奏でることが難しくなります。
最初はゆっくりなテンポで練習して、指がスムーズに動くようになった段階で、楽曲バージョンのテンポで演奏してみましょう。
どんどん、上達していくようになると、演奏するのが楽しくなって趣味にもなるかもしれません。
保育士に関連する記事はこちら⇒幼稚園の先生になるには?資格取得の流れについて解説!
ピアノが苦手な保育士はどうすればいいの?
ピアノに全く触れたことが無い保育士でも、コツコツと練習していけば素晴らしい演奏ができる可能性があります。
しかしながら、どうしてピアノが苦手な保育士もいるでしょう。
何度もピアノの練習をしていて、あまり上達が見込めなかったら焦りや不安もでてきますよね。
悩みすぎて自分にはセンスが無い、才能が無いと諦めてしまう人もいるかもしれません。
思い詰めすぎると、ピアノ演奏が嫌いになってしまうので苦手意識がある保育士は、以下のようなことを意識してみてください。
ひたすら練習
ピアノ演奏の上達の鍵となるのは、やはりひたすら練習することです。
練習を繰り返すと、前までできなかったところが弾けるようになったり、自信やモチベーションの向上になったりするはずです。
練習に慣れてきたら、自分が演奏している音を録音して、再生しながら客観的な視点で見てピアノを弾いてみましょう。
独学でピアノの練習をするのも良いですが、習いに行った方が上達が早くなります。
自分では気付かない演奏の癖や、苦手なところをアドバイスしてもらったり、指摘してもらえたりするので独学で練習するよりも格段にレベルアップしやすいです。
ピアノが不要な園を選ぶ
ピアノの演奏が苦手な保育士は、無理をして保育園や保育施設で弾いていると仕事が楽しくなくなってしまいます。
保育園や保育施設によっては、ピアノを設置していないところもあります。
なぜなら、近隣住民や近隣施設から騒音の苦情がこないようにするため、ピアノを置いていないからです。
ピアノの演奏に苦手意識がある人は、保育士の仕事を始める前にピアノが不要な保育園や、保育施設に就職や転職を目指すのも良いでしょう。
ピアノ以外の楽器を選ぶ
保育士の国家資格の取得条件で、保育士試験の実技でピアノの他にアコーディオンやギターを選んで受験が可能です。
ピアノは苦手意識があるけれど、他の楽器なら演奏できる人もいるでしょう。
保育士試験の実技で、ピアノ以外の楽器を選択したり他の楽器の演奏が、できればOKな保育園や保育施設に就職や転職したりするのもありです。
まとめ
保育園や保育施設で働く保育士は、ピアノの演奏が上手なイメージが世間的にあるのではないでしょうか。
ピアノを弾けなくても、保育士試験の受験や園によっては就職や転職が可能です。
ピアノを演奏できなくても働くことはできますが、弾けた方が就職や転職の面接で有利になりやすいですし、応募できる園も増えるので練習して、簡単な曲を1つだけでも弾けるようになっていると良いかもしれません。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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