保育士として働くのは、学校を卒業した新卒者だけではなく社会人経験がある人も可能なので間口は広いと言えます。
社会人経験があっても、初めて保育士をする人は覚えることがたくさんあり1年目は苦労の連続でしょう。
学校を卒業して初めての就職が保育士の人は、学生気分が抜けなかったり理想と現実とのギャップに戸惑うかもしれません。
新人保育士としてこれから働く、あるいは働いているけれど周りはどんなことを経験しているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
今回は、保育士1年目が抱える、あるあるエピソード10選「子ども編・仕事編」をそれぞれ紹介していきます。
保育士1年目が抱えるあるあるエピソード10選【子ども編】
初めて保育現場に勤務する保育士1年目は、右も左も分からない状態からのスタートです。テキストや実習で子どもの保育業務に関して学んできていても、保育現場では臨機応変な対応が求められるので、なかなかマニュアル通りにいかないことの方が多いでしょう。
多くの保育園や保育施設で働く新人保育士も、みんな同じようなあるあるなエピソードを経験するものです。
保育士1年目が抱えるあるあるエピソード10選の子ども編を紹介します。
子どもに本を何回も読みすぎて暗記してしまった
保育士のメイン業務は、子ども達の身の回りの世話をしたり一緒に遊んであげながら教育を行います。
子ども達に本の読み聞かせをする時に、保育士1年目の人が困ったというエピソードがありました。
何回も同じ本を読み聞かせすることも多いので、だんだんと文字を読まなくても暗記してしまって仕事中に頭の中でエンドレスリピートをしてしまったそうです。
他の本を読んだ時にも、さっき読んで暗記した文字が頭に浮かんできたりしてたまに混乱してしまうこともあるようです。
子どもから舐められる
先輩保育士は何年も保育園に勤めているので、子どもの接し方に慣れています。
しかしながら、保育士1年目は今まで子どもと接する機会がそんなに多くなかった人ばかりですから、ある新人保育士は他の保育士の言うことは子ども達は聞いてくれるけれど私の話は聞いてくれないという悩みをもった方がいました。
子どもから舐められていると感じて、まだ信頼関係を構築できていないのだなと嘆いていたという声がありました。
子どもとの関わり方
学校で子どもの関わり方を学んでいても、大勢の子ども達の前で初めて保育業務を経験するとどのように接していいのか戸惑うという保育士1年目の人がいました。
園児達はまだ幼いので深く考えるということを知りません。
色々な物事に興味や好奇心を抱いて、衝動的に行動してしまいがちなので時には子ども同士で喧嘩をしたり、何でもイヤイヤ状態になってしまうこともあるでしょう。
保育士1年目は、まだ子どもの接し方に慣れていないのでどう関わっていけば良いのか悩んでいるという声がありました。
子どもをキツく叱ってしまう
子ども達と一緒に遊んだり触れ合ったりすることは好きなので、楽しいと感じる新人保育士は多いです。
仕事ですから、保育現場では楽しいことばかりの日常を過ごせるとは限りません。
時には、子どもが粗相をしたりトラブルが起きたりして、保育士を困らせる場合もあるでしょう。
ある1年目の保育士は、園児が園内で走り回って他の子どもとぶつかってしまったところを目撃して、つい子どもをキツく叱ってしまったそうです。
頭ごなしに叱ってしまい子どもから嫌われないか、しばらく悩んだことがあったという声がありました。
子どもからもらった物の保管場所に困る
幼い子どもは純粋で無邪気です。
何の見返りを求めずに、保育士に自分が所有している持ち物や制作物を渡す子どももいます。
保育士1年目の人で、子どもからもらった物をわざわざ自宅に持って帰るのは荷物になるし、職場に置いておくのは大丈夫なのか悩んで貰い物の保管場所に困ってしまった人がいました。
とりあえず、職場でデスクワークをする時があるので、机の下にダンボール箱を置いてその中に園児達からもらった物を保管しているそうです。
子ども達に話を聞いてもらえない
幼い子どもは、まだ自分の気持ちを上手くコントロールしたり言葉で表現したりするのが苦手です。
それでも、子どもなりにしっかりと大人の顔色や行動を見ているものです。
保育士1年目は、まだ子どもとの接し方に慣れていないので時にはきごちない感じで園児達と会話してしまうこともあるでしょう。
ある新人保育士は、昔から人見知りが激しくて子どもと話す時はいつも緊張しながらだったので、園児が不安になりあまり心を開いてくれなくて無視されたことがあったそうです。
子どもの名前をなかなか覚えられない
保育士はベビーシッターのように、子ども一人だけの生活サポートをするのではなくクラス単位で、何十人もの子どもを抱えています。
保育士1年目は、どの子どもも同じような顔に見えてしまう人も多いので、名前をなかなか覚えられないという声もありました。
保育現場に配属された瞬間から、大勢の子ども達と一緒に過ごさないといけないので、最初は顔や名前を覚えるのは難しいそうです。
子どもから先生と呼ばれるのが嬉しい
急に保育現場で働くようになる保育士1年目の人は、右も左も分からない状態からのスタートです。
保育現場で先輩や職員のサポートを受けながら、早く子ども達に信頼してもらえるように一生懸命に仕事を頑張りますが子どもから教わることも多いでしょう。
まだまだ保育士として半人前だと思いながら、仕事をしていますからある時園児達から「○○先生」と呼ばれると、ようやく保育士として実感ができ嬉しかったという新人保育士がいました。
子どもを抱っこやおんぶしすぎる
保育士と信頼関係ができた子どもは、抱っこやおんぶをねだってくることも多いです。
素直で可愛いと思ってしまいますが、保育現場ではたくさんの子どもの生活サポートをしているので、他の子どもからも抱っこやおんぶをお願いされることもあります。
保育士1年目の人で、子どもを抱っこやおんぶをしすぎて腰を痛めてしまったという人もいました。
子どもとの給食時間で早食いしてしまう
保育園の幼児クラスでは、子ども達と保育士は一緒に給食を食べることが当たり前になっているところが多いです。
食事中も保育士は、子ども達が行儀よく食べているかや体調不良になっていないかなど周りを見渡しながらになるので、ある保育士1年目の人は早食いするようになったという声がありました。
仕事中に早食いの癖がついてしまい、私生活でも食事を早く食べ終わるようになってしまったそうです。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士で嬉しかったことは?やりがいを感じるときの6のエピソード
保育士1年目が抱えるあるあるエピソード10選【仕事編】
保育現場で長年働いている先輩保育士ともなれば、仕事のペースの調整や要領良く仕事をこなすこともできる人が多いでしょう。
しかしながら、保育士1年目で仕事に対して自信も経験も無い状態ですと、一生懸命に作業しすぎてオーバーワークになったり、がむしゃらになり過ぎて目の前のことしか集中できず視野が狭くなり、仕事中にミスしてしまいやすいです。
新人保育士ならではの仕事中の共感できるあるあるエピソードがあります。
保育士1年目が抱えるあるあるエピソード10選の仕事編を紹介します。
普通ならゴミになる物を使えそうだと思う
保育士は子ども達と一緒に遊んだり、季節行事を行ったりする時に制作物を作ることも多いです。
保育士1年目は、経験することがどれも新鮮なので、仕事中に使ったダンボールや包装紙に目が行き普通ならそのままゴミになる物を使えそうだと思って保管するという声もありました。
先輩保育士からは不思議そうな目で見られることもあるようです。
書類作成のやり方
保育士1年目は、仕事に慣れていないので書類作成のやり方に悩んでしまうという声がありました。
保育士の業務は、子どもの生活サポートがメインになりますがそれだけではありません。
保育日誌・園だより・クラスだよりなど、デスクワーク作業もあります。
子どもと接する以外にも、色々な書類作成のやり方を覚えなければいけないので大変だと感じる新人保育士も多いようです。
持ち帰り仕事が大変
保育業界は人手不足になっている保育現場もたくさんあるので、保育士一人あたりの仕事量も多くなりがちです。
特に保育士1年目は、まだスムーズに仕事をこなすことは難しいので、定時までに終わらない仕事は残業したり持ち帰って処理したりする人がいます。
保育士1年目の人で、仕事を持ち帰ったのはいいけど自分一人で処理するのは限界を感じてしまい、周りの職員に何度も相談しながら乗り越えたという経験があったそうです。
落とし物の洋服の匂いから誰の持ち物かわかる
保育園や保育施設では、たくさんの子ども達が集団生活しているので、誰かが落とし物をすることもあるそうです。
ある保育士1年目の人は、ある日、名前が書いていない落とし物の洋服を発見したそうです。
名前が書いていないので、しばらくどの子どもが落とした洋服なのか悩んだけれど、わからなかったので匂ってみたらいつも抱っこしている子どもと同じ匂いだったので持ち主が判明したという声がありました。
身体に謎のあざができる
保育士は、子どもを抱っこしたりおんぶしたり、膝をついて園児の目線になって接したりしています。
毎日、大勢の子どもの相手をする保育士1年目さんは、まだ要領良く動くのが難しいのである日、身体に謎のあざができている人もいるようです。
本人はいつどこで、あざをつくったのか覚えていないという新人保育士もいるようで、それだけ仕事に集中しているということでしょう。
勤務中は汗だくスッピン姿
周りから保育士の働く姿を見ると、子ども達と楽しく遊んだり接しているように思えますが、保育現場では子ども達の命を守るという責任を抱えながら保育士は仕事をしています。
保育士にとって職場は戦場のように感じている人もいて、保育士1年目は特に勤務中は汗だくスッピン姿でバリバリ働いている人もいるようです。
働きすぎて急に子どもが誰もいない方向に喋りだす
保育士1年目は、覚えることだらけでがむしゃらに働くことになりがちです。
ある新人保育士は、幻想なのか真実なのかは定かではありませんが、働きすぎて周りに子どもが一人もいない状況だったのにもかかわらず、園児が一人視界に入ったそうです。
そして、思わずその子どもに話しかけたけど反応が無くて、一旦目を離した後にもう一度見たらもう消えていたというのです。
働きすぎてボーっとなり、急に子どもが誰もいない方向に喋りだす保育士1年目の人もいるようです。
お局様に目をつけられる
保育現場は、女性が多い職場ですから長年働いているお局様がいるところもあります。
保育士1年目は、右も左も分からない状態で仕事をしますから、時にはミスをしたりヘマをしたりすることもあるでしょう。
職場で一番の新人だからと言う理由だけで、お局様様に目をつけられて仕事のやり方を色々と注意されたという保育士1年目の人もいました。
学生気分が抜けきらずにタメ口を使ってしまう
ある程度、社会人経験を積んでから保育士になった人は、礼儀作法やビジネスマナーを心得がちです。
学校を卒業した保育士1年目の人で、学生時代に何も考え無しに使っていたタメ口の癖が治らなくて、職場で先輩保育士にタメ口を聞いて注意されたという声がありました。
学生気分が抜けきらずにタメ口を使ってしまい、軽率だった自分の言動を深く後悔したそうです。
消毒のしすぎで手がガサガサ
子どもは抵抗力が大人と比べて強くはありませんから、ばい菌や雑菌などに感染しないように保育士は常に気をつけなければいけません。
保育士1年目の人で、アルコールや次亜塩素酸などの消毒を手にしすぎて、手がガサガサになってしまったと嘆いている人がいました。
まとめ
保育現場で働くことが初めての保育士1年目は、経験することが新鮮で右も左も分からない状態です。
子どもと接するというのがメインの仕事でも、やるべきことはたくさんありますから、ただの子ども好きだけでは保育士の仕事は務まりません。
多くの新人保育士が経験した、あるあるエピソードを読んでいただきましたが共感できる人も多いのではないでしょうか。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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