保育園で働く保育士は、周りから見ると子どもと触れ合っているだけでお金を稼ぐことができるという風に見られがちです。
隣の芝生は青く見えるという言葉がある通り、自分が経験もしていない職業は簡単そうに見える人も多いのではないでしょか。
残念ながら、仕事内容が簡単そうに見える方もいますが全然楽勝ではありません。
保育士は、1日の中でたくさんの業務があります。
ただ、子供たちの世話をしていれば良いというものではないのですね。
今回は、保育士の1日の流れの一般的なスケジュールについてと、やりがいなどについてご紹介していきます。
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保育士が1日で働く勤務時間は8時間
保育園で働く、保育士の1日で働く勤務時間は基本的に8時間です。
保育士によって、残業や持ち帰り仕事が発生したりあるので、仕事の時間は人により違いがあります。
なぜ、きっちり8時間という勤務時間で終われないのかと言いますと、少子高齢社会になってきつつあるとはいえ、現状、保育士が不足気味なんですね。
保育園で働く、保育士が足りないと当然、負担は園で働いている職員たちにシワ寄せがいくことになります。
そして、保護者から預かったお子様の面倒を見るだけではなく、「保育日誌・事務作業・イベントの企画開催・保護者対応」など様々な仕事内容を抱えます。
保育士が日々、こんなに多岐にわたる業務をしているなんて周りから見ると絶対に想像つきませんよね。
基本的にはシフト制が多い
1日の中で、色々な業務をしている保育士ですが基本的に勤務時間はシフト制が多いです。
シフト制とは、「早番・中番・遅番」という風に時間帯を分けて働いたり、休日は不定休の月8日で仕事をしている方達が多いです。
園によって、時間帯はズレることもありますが、例えば具体的な勤務時間は以下のような感じです。
・早番=朝7時30分頃~夕方16時30分頃まで働くシフト
・中番=朝8時30分頃~夕方17時30分頃まで働くシフト
・遅番=朝9時30分頃~園児達が家に帰るまで保育士は勤務する
上記のように、保育士は他の職員たちと協調性を持って仕事に取り組んでいます。
保育士の1日の流れについて
保育士の1日の流れを、具体的に紹介します。
7時~
朝7時~7時30分頃に保育園に出勤し、子どもたちの出迎えの準備が始まります。
1日の仕事内容を確認したり、職員や園長先生との打ち合わせなどを行います。
8時~
朝8時くらいから、園児たちが登園してくるので保育士として出迎えます。
子供を預けに来るママやパパ一人一人に、丁寧に挨拶をしながら保護者と会話をしたり子どもの体調チェックなどを行います。
9時~
園児たちが全員登園したら、朝9時くらいから朝礼・朝の会が始まるので保育士は子どもたちを一箇所に集めなければいけません。
子どもたちや職員、園長先生と一緒にホールに行き朝の体操をしたり、クラスで園児たちと挨拶を交わします。
集合する場所は、保育園によって保育士が受け持つクラスだったり、大勢を集められるところに集合させたり違いがあります。
9時半~
朝礼や朝の会が終わる朝9時半ころから、保育士は子ども達と一緒に過ごす時間がスタートします。
晴れの日は、外で園児たちと運動したり、室内で教材を使って勉強や絵本を読み聞かせたり娯楽を楽しんだりして過ごします。
雨の日は、室内でできることをして遊んだりしながら、とにかく子どもたちに怪我や事故が起きないように気を配っているのですね。
11時~
朝11時~11時30分の間に、昼食の準備が始まります。
園児たちに、手洗いやうがいをさせたり、ご飯を食べる場所に集めたりします。
11時半~12時半
クラスに園児たちを集めて、昼食の準備が済んだら保育士も子どもたちと一緒に昼食を食べます。
11時半~12時半の間、子供が好き嫌いなく食べているかや、行儀よく食事しているのか見守りながら先生たちも昼食を食べなければいけません。
12時半~13時
先生と園児たちが昼食が済んだら、13時くらいまでに昼食の後片付けやお昼寝の準備です。
お布団を敷いたり、子どもが安眠できるように眠る前にトイレに行かせてあげたりします。
13時~14時
お昼の13時ころから1時間程度は、園児たちはお昼寝タイムです。
その間、保育士は子ども達の様子は大丈夫か確認したり、保育日誌・連絡帳の記入やそれぞれタイミングを見て休憩をしたりします。
14時~14時半
園児たちのお昼寝や保育士の休憩タイムが終わる14時ころから、子どもたちを起こし始めます。
寝起きが悪い子もいるので、子供たち全員起こすのは一苦労です。
布団の片付けをしてお昼寝の終了です。
14時半~15時
14時半ころから、15時のおやつタイムに備えて園児たちに手洗い・うがいをさせます。
お腹が空いていない子がいないか、体調不良の子どもは居ないかなどを確認します。
15時~16時
15時から、おやつの準備が始まります。
園児たちと、保育士は一緒に楽しく雑談しながらおやつを食べたり昼食と同じように、子どもたちの様子を見守りながら食事をします。
16時~17時
おやつの後片付けが済んだら、16時くらいから1時間程度、園児たちと教材や絵本を読み聞かせたり「帰りの会」を開いたりします。
子ども達が帰宅する準備をしながら、ママやパパが迎えに来るのを待ちます。
17時~19時
夕方17時ころから、保護者がお子様を迎えに来るピークの時間になるので保育士は忙しくなりますが、一人一人引き渡しの時に今日1日の園児の様子を伝えながらお見送りです。
19時
園児たちが全員帰宅したら保育士も退勤します。
夕方17時くらいに、遅番の保育士さんが出勤するので夜間保育がある場合は引き継ぎます。
19時くらいまでに、明日の準備や保育日誌を記入したりデスクワークなどを済ませてから遅番の保育士の退勤です。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士で大変なことって何?しんどいと思うことを公開!
保育士のシフトはどう調整するの?
保育士は、シフト制の勤務時間ですから基本的には3交代で仕事をしています。
まれに、保育園によって5交代・6交代とさらに細かく出退勤の時間を決めているところもあります。
早朝保育や夜間保育の有無などによっても、シフトの調整に違いがあるのです。
早朝保育が無い園では、「早番・遅番」の2交代だけだったり、夜間保育を行っている園では「早番・中番・遅番」など3交代かそれ以上の勤務時間が定められたりです。
なぜ、そんなに細かく時間帯が区切られているのかと言うと、保育園の場合は登園・昼食・降園の時間達は保育士は忙しくなるので人手が必要になってきます。
ですので、人手が必要となる時間帯に職員が足りなくならないように工夫しているというわけなんですね。
保育士の繁忙期の有無について
保育園で働く、保育士は基本的には交代制・シフト制で働いています。
つまり、月に休める日にちは決められているけれど忙しさや、シフト次第で調整され不定休となっている園が多いです。
また、保育園によっては月に数回、土曜日は出勤して保育士同士で会議を行ったりすることもあるので、公務員のように土日祝が休日とはなりにくいのですね。
特に、新年度が始まる4月~6月、運動会やお遊戯会などがある9月~12月、新年度の準備や卒園式がある1月~3月などの繁忙期はとても忙しいので、なかなか希望通りの休日は得られにくいでしょう。
保育士は大変だけれどやりがいのある仕事
保育士は、思った以上に大変な仕事なのが理解できたのではないでしょうか。
現状、保育士不足だと言われていますが、辞めずに頑張って続けている人も多いです。
それは、やっぱり大変な仕事だけどやりがいもたくさんあるからです。
子供の成長を身近に感じることができますし、保護者からの信頼も得られると良き相談相手として接してくれます。
保護者や周りから必要とされることは嬉しいですよね。
また、社会貢献度も高い職業ですから、やりがいも十分あると言えます。
保育士の1日の流れのまとめ
保育士の1日は、8時間勤務ですがシフト制・交代制で他の職員や園長先生と協力しあいながら仕事を行っています。
勤務時間を分けることで、登園・昼食・降園時など忙しい時間帯に人手が足りなくなることを防ぎ、業務が円滑に進むように保育園側で取り組んでいます。
人間関係が悪いと、居心地の悪さだけではなく仕事もスムーズにまわせません。
なので、協調性が求められ大変なことがたくさんありますが、その分やりがいも十分ある仕事です。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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