いざ保育士として働いているけど、理想と現実のジレンマに悩まされている人は多いです。
子供のことが好きなだけでは、保育士さんは務まりません。
仕事ですから、時には理不尽な目にあったり嫌なことがあったりしますよね。
長年に渡って、働いているけどある日突然、「辞めたい」と思う人もいます。
統計では、勤続8年未満の若い保育士さんが退職することが一番多いと出ています。
いったい、なぜ自分に向いていないと判断してしまうのでしょうか。
今回は、保育士を辞めたいと思う理由についてや、後悔しないベストな解決策などについて紹介していきます。
Contents
保育士を辞めたいと思う理由について
保育士さんを辞めたいと思う理由として多いのが、以下のようなことがあげられます。
仕事量が多い
保育園での業務内容は、単調ではありません。
子供たちの保育仕事の他に、日報をつけたり保護者に向けてのお便りやコミュニケーションをとったり。
季節行事に参加したり、イベントを催すことだってあります。
保育士さんの仕事は、このように多岐に渡るので仕事量が多いと言えます。
働いている方の中には、休憩時間も満足にとることができなくて、唯一休めるのはお手洗いの時だけというケースもあります。
オーバーワークになってしまうことで、仕事を辞めたいと思う保育士さんも多いです。
持ち帰り仕事が多い
お伝えしたように、保育士さんの仕事は多岐に渡るので必然的に仕事量が膨大になってしまい残業になってしまうこともあります。
その日に仕事が終わらない分は、持ち帰って仕事をこなす方が多いです。
保育園の中には、残業代が支払われずにサービス残業になってしまう保育士さんもいます。
そんな日々になってしまうと、子供好きな保育士さんでも心が病んできますよね。
持ち帰りの仕事が多いことで、私生活の時間まで犠牲になり身も心も疲れ切って退職したいと思う方がいます。
なかなか休めない
近年、保育士業界は人手不足が囁かれています。
少子高齢社会になっていくとは言え、必ず毎年、保育園に入園する子供はいますから保育士さんがどんどん辞めていくと人手不足が深刻化していくのですね。
保育士さんが足りなくなった保育園では、今いる保育士さん達が辞めた人の分までカバーしてあげなければいけませんから、仕事量がさらに増えてキャパオーバーになってしまうこともあります。
なかには、休日出勤をして仕事をこなしている人もいるので、気がついたらプライベートが全然充実していない状況になってしまいがちです。
なかなか休めないことで、ビジネスとプライベートのオンオフの切り替えが上手くできなくなり、体調を崩したり燃え尽き症候群のようになって辞めたいと思う保育士さんがいます。
体力的にもたない
保育士さんの仕事の相手は、子供たちがメインです。
まだまだ、空気を読むとか人の気持ちを察するということが難しい年頃ですから、お子様たちを上手くコントロールするのは難しいのですね。
保育士さんは、一人で大勢の子どもの相手をするため、とても体力がいる仕事です。
保育園では、子供たちの身の回りの世話をしたり、一緒に遊んであげたり教育をしたりと、色々なことを考えながら子供たちと接していかなければいけません。
また、毎日残業が続いたり、持ち帰り仕事が多くなるなどで不規則な生活リズムになってしまい、ゆっくりと休むことができないと体力も回復することができません。
そうなると、体力的にもたなくなってくるので、疲れ切って保育士の仕事を辞めたいと思う方がいます。
保護者対応がしんどい
お子様を預かるお仕事ですから、ママやパパがいるわけで保護者への対応もしていかなくてはいけません。
日中は、園児達のママやパパは仕事をしていたり、用事などで子供と接することができません。
その間は、保育園で保育士さんが責任を持ってお子様のお世話をすることになりますから、日中の様子を観察して保護者の方が迎えに来た時や登園時に定期的に伝える必要があります。
保護者の方は、夕方まで我が子と会えないですので、その間、どんな行動をしているのか気になるのは当然です。
ただ、なかには理不尽な言葉を言ったりクレームを伝えたりと横暴な親もいることから、保育士さんはその対応で神経をすり減らして疲れてしまう方もいます。
保護者対応がしんどくなって、退職したいと思う方もいます。
人間関係がしんどい
保育園に限らず、世の中の企業では同僚や上司との仲があまり良くなく辛い思いをしている社会人の方達がたくさんいます。
女性が多い保育園では、特に女性同士が集まることで陰口や虐めなど男性と比べて多くなりがちです。
それは、男性の場合は群れて行動をするという習性があまりなく、女性は同性同士のコミュニケーションでお互いに共感を求めたり世間話をする事が好きな生き物ですので、どうしても男性よりは群れて行動しがちです。
また、女性ならではの人間関係や派閥争いもあることから、女性が多い保育園では特に人間関係がしんどくなってしまうことも多いのですね。
保育士さんの中では、人間関係が上手くいかずに辞めたいと思う方がいます。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士に向いている人の特徴ってあるの?子ども好きだけでは難しい?
保育士を辞めたいと思ったときにやるべきこと
保育士さんを辞めたいと思う方は、昔から責任感が人一倍強かったり悩みやすい性格の人が多いです。
そして、悩みを解決できないのは全て自分が悪いと思い込んでしまい、やがて自分を責めてしまいます。
仕事というのは、楽しいと思えることばかりではないのが現実です。
働いた対価として、お金を貰うのでやっぱり辛いことがあったり思うようにいかなかったりすることもあるでしょう。
保育士さんを辞めたいと思ってしまったら、以下のようなことを実践してみて気持ちを切り替えるようにしてみてください。
身近な人に相談する
保育士さんを辞めたいとネガティブな気持ちで、ずっといたら自分を客観視できなくなります。
そうなると、自分の周りにいる人はみんな信用できなくなったり、敵だと思ってしまいますます自分の殻に閉じこもってしまう恐れがあります。
自分一人で悩みを抱え込まずに、誰か身近な人に相談することで心が落ち着くことがあるので、信頼できる人に思い切って話してみましょう。
上の立場になれるよう頑張る
保育士さんを辞めたいと思う動機は、人それぞれ違いますよね。
もし、給料に不満がある場合はキャリアアップを目指してみるのも良いでしょう。
上の立場になれると、賃金がアップしたりまた別の業務を任せてもらうことで、新たなやりがいを見いだせる可能性があります。
そのためには、日頃の頑張りもとても大切になっていきますが、努力していると必ず見ている人は見ているものですから
チャンスを掴めるかもしれません。
休めるときはしっかり休む
仕事とプライベートのメリハリをしっかりつけないと、保育士さんとして長く働くことは難しくなってくるでしょう。
持ち帰りの仕事があったり、残業が多くても法律できちんと休日をとることが定められていますから、休まないと違法労働になってしまいます。
もちろん、働かせすぎる保育園側が一番悪いのですが、休日に休む事は労働者の権利なのですからしっかりと主張することが大切です。
休めるときはしっかり休むことで、ビジネスとプライベートのオンオフを切り替えができ活力が湧いてきて保育士を辞めたいと思う気持ちよりも、まだ頑張れると思えるようになることもあります。
転職する
色々と、今の保育園で妥協しながら働いてきたけれど、我慢できなくなってしまう方も多いです。
勢いで辞めることはおすすめしません。
辞めるという決意が固まったら、衝動的に退職してしまうのではなく次の勤め先を見つけておくことで、ネガティブになりにくいでしょう。
キャリアアップを目指して転職してみても良いですし、今の労働環境よりももっとホワイトな保育園へと移っていくことで心機一転してまた頑張れることもあります。
保育士辞めたいのまとめ
保育士さんを、辞めたいと思っている人は人それぞれライフスタイルや職場が違いますから動機は様々です。
人間関係に不満を抱く人、給料面に不満を抱く人、やりがいや方向性の違いなど、その人によって悩みが違うのですね。
一つ言えることとして、勤め先の保育園を辞めるということは悪いことではないということです。
例えば、キャリアアップができるなら、今の保育園を辞めて転職先のところで心機一転して働くこでさらに成長していけたり待遇面UPなどに繋がるでしょう。
辞めると決断したら自分にとって、プラスになるような退職の仕方をしていきましょう。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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