保育園では、季節感を取り入れた遊びや学びを取り入れることは多いのではないでしょうか。
そこで、夏の定番の遊びである「プール遊び」に注目して、おすすめの遊び方を解説していきたいと思います。
年齢をもとにしたおすすめの遊びだけでなく、プール遊びをするときの注意点も参考にしてください。
夏はプール遊びで子どもの好奇心を刺激しよう
身体全体を使うプール遊びは、楽しみながら身体全体を動かし、健やかに鍛えていくことができる貴重な機会です。
運動が苦手な子、引っ込み事案な子も一緒になって身体を動かしながらコミュニケーションをとれる場として、上手に活用すべきでしょう。
しかし、いきなり水に入るのには抵抗がある、怖いと感じる子どもも少なくありません。
恐怖心を取り除くために、プール遊びをはじめる数日前から水やプールにまつわる絵本を読んだり、水鉄砲遊びを取り入れたりして、プール遊びについて具体的にイメージでき抵抗感がなくなるような時間を作りましょう。
絵本から想像力をかきたてられた子どもは、はじめてのプール遊びでも能動的に取り組めるはずです。
また、保育園にはまだオムツが外れていない子もいると思いますが、入水しなくてもプール遊びを楽しむことはできます。
無理なく楽しめるように、子どもたちのらしさを引き出せる環境を整えてあげましょう。
具体的にどんな遊びが向いているのか、子どもの年齢も踏まえてご紹介していきます。
~3歳までのプール遊び
0歳から3歳ごろまでの子どもは、運動能力にも差があるためとりわけ安全性に十分配慮しながらプール遊びをする必要があります。
まずは手をつないで水に入ってみるなど、水に慣れるところからはじめてみましょう。
0~1歳の子がプール遊びをするときには、施設内のプールを使うのではなく
ビニールプールを用意するなどの特別な配慮も必要になるかもしれません。
身体の調子や事情によってプール遊びを楽しめない子もいますので、保護者とも連携を取りながら、安全な環境づくりに努めてください。
プールに入らずとも、幼児用のじょうろや水鉄砲、噴水、水風船などのおもちゃを使えば楽しくお水遊びができます。
小物がない場合には、水着や濡れていい衣服に着替えて水かけ遊びをしてみるのもいいかもしれません。
さらに、ビニール袋を用意して、袋の中に水を入れて水風船を作れば、プールに入れなくても十分お水遊びを楽しめます。
水を怖がる様子があれば「冷たいね」「気持ちいいね」と声かけしてあげましょう。
3~5歳までのプール遊び
3~5歳になると、施設内のプールを利用した、より本格的なプール遊びができるようになっていきます。
とは言え「泳ぐ」「潜る」ということに固執するのではなく、一人ひとりの運動能力や水への抵抗感を見ながら無理のない遊びを提案してください。
例えば、みんなでプールの縁に沿って同じ向きに歩きながら水流を作る「流れるプール」や、プールサイドにつかまってバタ足をして、誰が一番大きな水しぶきをあげるか競争する「バタ足競争」なら、泳げない子や水が苦手な子でも楽しみやすいはずです。
慣れてきたらビート板を渡してみたり、泳げる子とそうでない子でブロックを分け、それぞれに無理のない遊びをしてみるのもいいでしょう。
また、泳ぐことが苦手な子でも水に慣れるよう潜って水底に沈めたボールなどのおもちゃを拾わせる「宝探しゲーム」に挑戦したりするのもいいかもしれません。
潜水の際には子どもがゲームの勝ち負けに躍起になって事故が起きないよう、しっかりと目を配って安全を確保してください。
プール遊びの注意点
プールは、楽しい場所であると同時に、普段の遊びとは違った危険がともなう場所です。
必ず監視員をつけ、どんなときも安全な状態を保てる環境を整えてください。
特に、潜る時間が長くなるとどうしても異変があったとき気付きにくくなります。
溺れていることに気づけなかった……とならないためにも、意識的に子どもの様子を確認してください。
また、水遊びをする日には保護者にきちんと確認をしなければいけません。
プールに入れる前に、プールカードを確認して保護者の許可をとることも忘れないようにしましょう。
たとえ許可がおりていても、本人の様子を見ながら具合が悪そうであれば無理をさせず、本人の希望を優先させましょう。
そして、あまり考えたくないことではありますが「万が一の事故」もあり得ることを予測しておかなければいけません。
万が一のときに対応が遅れてしまわないよう、必ず、職員が心肺蘇生法の知識を深めておきましょう。
まとめ
保育園でのプール遊びは、暑い季節にしかできない遊びということもあり、子どもたちも楽しみにしているはずです。
楽しい思い出として残るよう、安全にも十分気を配りながら楽しいプール遊びを実現してくださいね。
この記事の監修は
保育のせかい キャリアコンサルタント
大畑 はるか
現役の保育士としても活躍中。
自身の経験を活かして、求職者に寄り添った手厚いサポートに定評がある。
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