保育士はピアノが弾けるのが必須と思っている方は多いかと思います。実は、ピアノが弾けなくても保育士になれます! 詳しくは本文中で解説しますが、保育士になるのにピアノの技能は必須ではありません。
本記事では、保育士とピアノの関係についてご紹介します。「ピアノが弾けないけど保育士になりたい」と考えている方は、本記事をお読みになって、保育士を目指す道をぜひ真剣に考えてみてください。
Contents
保育士はピアノが必須なの?
まず答えを言ってしまうと、「保育士の資格を取る」という点に関しては、ピアノの技能が必須ではありません。ピアノが弾けなくても保育士の資格は取れます。
保育士の受験資格
保育士の受験資格に関しては、必ずしも音楽系の専門学校であったり、音楽を専攻したりする必要はないため、ピアノが弾けなくても受験資格はあります。保育学科はピアノの科目があることが多いですし、授業にピアノのカリキュラムがある場合は、ピアノを弾ける必要がありますが、そうでない場合は弾けなくても受験は可能です。
保育士資格の実技試験
保育士資格の実技試験では以下の3つから2分野を選択します。
1:音楽表現に関する技術
2:造形表現に関する技術
3:言語表現に関する技術
実は、「音楽表現」の選択は必須ではないので、「造形表現」と「言語表現」を選択すればピアノが弾けなくても資格は取れます。
また、「音楽表現」の対象となる楽器はピアノだけではありません。ピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかの演奏ができればいいので、たとえばギターが弾ければ「音楽表現」を選択できます。ちなみに、ギターはアンプの使用が認められていないので、アコースティックギターが対象です。
ピアノが弾けなくても保育士の仕事に支障はない?
ピアノを弾けなくても保育士資格が取れるにしても、実際の仕事に支障はないのかと心配になりますよね。
勤める保育園によりますが、ピアノが弾けない保育士もバリバリ活躍しているので、弾けなくても問題ありません。弾けるにこしたことはないですが、保育士が全員ピアノを弾けるわけではないですから。
ピアノを弾ける保育士が他にいるのなら、その人が担当してくれるでしょうし、あなたがギターを弾けるなら、ギター担当になるでしょう。ギターを弾ける保育士のほうが少ないですし、ピアノがない保育園もあるので、ギターを弾けるように練習するのもいいかもしれません。
ピアノを弾けないと就職・転職に不利になる?
正直に言うと、ピアノが弾けたほうが保育士の就職・転職に有利になります。前述のとおり、ピアノが弾けなくても保育士にはなれますが、ピアノを弾ける人を求めている保育園が多いのが実情です。
とはいえ、ピアノが弾けない保育士もたくさんいますし、ピアノが弾けるかどうかだけで判断されません。ほかに保育に関する特技や得意なことがあれば、ピアノが弾けなくても就職・転職はできます。
ただし、求人情報の条件に「ピアノが必須」と書かれている場合は、ピアノが弾けないといけません。音楽教育に力を入れている保育園もありますし、ピアノを弾ける保育士がいなくて求人募集している場合もあります。
大きな保育園だと、役割分担でピアノ担当の保育士を決めることできますが、小さい保育園では一人で何役もこなさないといけないので、ピアノが弾ける保育士に来て欲しいと考えている保育園は多いことでしょう。
ただ、保育園のピアノは高い技術力は求められないですし、ピアノは簡単な伴奏程度でも十分という保育園も多いです。保育園の音楽は歌がメインになるので、ピアノを弾きながら童謡を歌えるレベルであれば、仕事として通用するでしょう。
ピアノを練習するなら、弾き語りができるようにしておきましょう。
ピアノを弾けるようになったほうがいい?
「結局、保育士はピアノを弾けるほうがいいのかな?」と疑問を持たれた方は多いことでしょう。正直に言えば、ピアノは弾けたほうがいいです。アカペラで童謡を歌うこともありますが、ピアノやキーボードで弾きながら歌ったほうが子どもたちも楽しく歌えます。
ピアノが弾けなくても、歌をうたうことは必要なので、音楽の知識はあったほうがいいでしょう。ピアノが苦手な方もいらっしゃると思いますが、できればピアノを弾けるようになったほうが就職・転職の面でも、仕事の面でも役立ちます。
練習すれば大人になってからでもピアノを弾けるようになります。子どもたちに音楽の楽しさを感じてもらうためにも、ピアノを練習してみてはどうでしょう?
おわりに
どうしてもピアノを弾けないという方は、ピアノが必須条件でない求人を探したり、ギターや工作などほかの特技をアピールしたりする道を考えてみましょう。ピアノがない保育園もあるので、幅広く求人を探してみてください。
この記事の監修は
保育のせかい キャリアコンサルタント
大畑 はるか
現役の保育士としても活躍中。
自身の経験を活かして、求職者に寄り添った手厚いサポートに定評がある。
「役に立った!」と思ったらいいね!してね(^-^)