保育の現場では、子供の体調不良に適切に対応することが求められます。病児保育の専門知識を有する認定病児保育スペシャリストは、保育の充実に貢献する資格です。
本記事では、認定病児保育スペシャリストの資格について詳しく解説します。保育資格がなくても受験できるので、保育士以外の方も取得で検討してみてください。
Contents
認定病児保育スペシャリストとは?
認定病児保育スペシャリストは、日本病児保育協会が主催する病児保育のプロを認定する資格です。日本病児保育協会は、病児保育に関する出版物の発行や資格認定事業を行っている一般財団法人で、2012年9月に発足しました。
病児保育は、体調に不安のある子供や病気を抱える子供を預かる保育サービスで、認定病児保育スペシャリストは病児保育の専門知識を備えていることを認定する資格です。
認定病児保育スペシャリストの資格概要
認定病児保育スペシャリストは、入院するほどではないものの、突発的に体調を崩した子供のケアと保育を行えることを証明する資格です。医療保育専門士は入院している子供の保育を認定する資格ですが、認定病児保育スペシャリストは入院していない子供の保育をするための資格となります。
認定病児保育スペシャリストの資格が発揮できるのは、保育所をはじめ、病児保育施設や訪問型病児保育といった施設です。体調不良の子供をケアするには正しい知識が必要であるため、これらの施設では認定病児保育スペシャリストの有資格が求められます。
認定病児保育スペシャリストを取得するメリット
保育士不足で待機児童問題の解決が求められている現在、病児保育のプロである認定病児保育スペシャリストのニーズが高まっています。
保護者からすれば、病児保育の専門知識を持つ認定病児保育スペシャリストのいる保育施設だと安心です。保育中に子供が突発的に発熱した場合も、病児保育の知識があれば慌てず適切に対応できるので、保育園にとっても心強い存在となるでしょう。
認定病児保育スペシャリストは、病児保育の仕事をされている方や、保育士・幼稚園教諭・ベビーシッターとして仕事をされている方が取得しています。保育士の資格に加え、認定病児保育スペシャリストの資格を保有することは、転職活動でのアドバンテージになるでしょう。
認定病児保育スペシャリストの受験資格
認定病児保育スペシャリストは、以下の3つの条件を満たした方が取得できます。
1:18歳以上(高校を卒業していること)
2:認定病児保育スペシャリスト資格取得のウェブ講座を修了する
3:24時間の実習を受ける
認定病児保育スペシャリストの資格を取得するにあたり、保育士や幼稚園教諭の資格は必要ありません。講座は、仕事をしながらでも1~2ヶ月で完了できる内容です。
動画教材は1講義15分前後ですので、空いた時間を活用すれば働きながらでも学習を進められます。スマートフォンやタブレットでも動画教材を視聴できるので、仕事の休憩時間に学習することも可能です。
認定病児保育スペシャリストの受験方法
認定病児保育スペシャリスの資格を取得するには、1次試験と2次試験に合格する必要があります。
1次試験の合格の条件は、全13回のウェブ講座の小テストに合格することです。1次試験に合格したのち、病児保育施設での24時間以上の実習を修了すると、認定試験(2次試験)の受験資格が得られます。
1:全13回のウェブ講座の小テストに合格
2:病児保育施設での24時間以上の実習
3:認定試験(2次試験)に合格
認定試験は、東京と大阪で実施されています。試験は面接形式で、口頭試問およびロールプレイ(実技)で出題されます。
認定病児保育スペシャリストの受験にかかる費用
認定病児保育スペシャリストを受験するのは、以下の費用がかかります。
ウェブ講座受講料:52,000円
受験料:8,000円
初年度登録料:5,000円
実習費用が10,000円
※表示費用は税別
ウェブ講座は、認定病児保育スペシャリストのサイトから申し込みできます。
認定病児保育スペシャリストの資格に向いている人
認定病児保育スペシャリストは、保育士資格を有していない方も取得できます。保育士資格はないけれど、保育に携わりたい方に向いている資格です。
病児保育には一般的な保育とは違った知識が必要となるため、保育士資格とは別に考えたほうがよいでしょう。保育士資格がない方が保育施設で働くには、認定病児保育スペシャリストを取得するのもひとつの方法です。
もちろん、保育士資格の保有者も多数受験されています。保育中に子供が体調不良を起こしても適切に対応するために、認定病児保育スペシャリストの講座を受講して資格を取得しておくと安心です。
保育士資格に加えて認定病児保育スペシャリストを保有することで、キャリアアップにもつながるでしょう。
おわりに
安全で充実した保育には、認定病児保育スペシャリストの力が求められます。保育の現場では子供の突発的な体調不良はよく起こることなので、間違った対応をしないためにも、病児保育専門知識を備えておくことが必要です。
保育士資格をお持ちでなくても受験できるので、保育に携わる仕事がしたい方は、ぜひ取得を考えてみてください。
「役に立った!」と思ったらいいね!してね(^-^)