保育士になりたいけれど、資格を取るのに年齢制限はあるのだろうか? という疑問をお持ちの方のために、保育士資格は年齢制限と受験条件を解説します!
保育士は国家資格ですし、保育士不足が深刻化している今、取っておくと就職や転職にきっと役立ちます。保育士資格を取ろうか悩んでいる方は、ぜひお読みください。
保育士資格を取得する際の年齢制限は?
保育士資格の条件を満たしているのであれば、年齢制限はなく受験できます。40歳、50歳、60歳になっても、条件を満たしていれば誰でも受験できるということです
保育士資格の受験条件は、以下です。
・学校教育法に基づいた大学、短大を卒業
→保育士とは関係ない学部・学科でも可
・学校教育法に基づいた大学に在学中、または中退
→2年以上在学して62単位以上習得済み
→保育士とは関係ない学部・学科でも可
・専門学校(学校教育法に基づいた専修学校)を卒業
→卒業した課程が修業年限2年以上の専門課程
→保育士とは関係ない学科でも可
・専門学校(学校教育法に基づいた専修学校)に在学中
→在学している課程が修業年限2年以上の専門課程
→保育士とは関係ない学科でも可
・高等学校卒業
→平成3年3月31日以前に卒業
→保育科であれば、平成8年3月31日以前に卒業
→児童福祉施設において、勤務期間が2年以上、かつ総勤務時間数が2,880時間以上、児童の保護、または援護に従事
・中学卒業
→ 児童福祉施設において、5年以上、かつ総勤務時間数が7,200時間以上、児童の保護、または援護に従事
保育士の平均年齢は34.8歳
厚生労働省が平成27年に公開した「保育士等に関する関係資料」によると、保育士の平均年齢は34.8歳だそうです。以下、男女別と幼稚園との平均年齢の違いを比較してみました。
【保育士の平均年齢】
男女計:34.8歳
男性:31.4歳
女性:35.1歳
【幼稚園教諭の平均年齢】
男女計:32.4歳
男性:40.9歳
女性:32.1歳
全体としては保育士のほうが平均年齢は高いですが、男性に限ると幼稚園教諭のほうが高くなっています。保育士も幼稚園教諭も30代が中心です。
ただし、公立と私立では平均年齢に差があります。上記のデータではわかりませんが、私立のほうが平均年齢は低く、公立のほうが高い傾向にあります。
また、短時間労働者に絞ると、平均年齢が上がります。
【保育士の平均年齢(短時間労働者)】
男女計:45.6歳
男性:38.2歳
女性:45.6歳
【幼稚園教諭の平均年齢(短時間労働者)】
男女計:44.3歳
男性:62.0歳
女性:44.1歳
参考:保育士等に関する関係資料
保育士は必要とされる職業
待機児童問題は未だ解決に至っておらず、慢性的に保育士が不足している状況です。子供を預けたくても保育園が定員オーバーで困っている保護者はたくさんいます。
保育士の資格を保有しているけれど勤務していない「潜在保育士」の数は約80万人とも言われているため、保育士が圧倒的に少ないわけではありません。保育士資格を持っている人は全国で約120万人います。
潜在保育士には2つのタイプがあります。1つは一度就職して結婚・出産で退職し復帰していない人。もう1つは資格を取得したが、一度も保育園に勤めたことがないタイプ。多いのは前者のタイプで、一度辞めてから復帰しない人が多いようです。
潜在保育士が復帰しないのは、給与の安さがひとつの原因と言われています。ですが、保育士の処遇改善の取り組みが実施されていますし、手当などで給与を上げようと努力する園も増えてきました。
資格を取ろうと思っているものの、給与が安くて就職をためらっている方も多いことでしょう。たしかに、まだまだ給与や待遇は改善する余地がありますが、保育士は需要があり続ける仕事です。
少子高齢化が進んで子供が減ってきていますが、共働き世帯の増加で保育園を必要とする保護者がたくさんいます。待機児童問題を解決するには、保育士の力が必要です。
おわりに
保育士資格には年齢制限がないため、条件を満たせばいつでも受験できます。グランドシッターというアクティブシニア世代向けの民間資格もあるので、定年退職後にそうした資格を取って保育に関わるのもひとつの方法です。
保育士不足は早急に解決すべき問題ですので、少しでも保育の仕事に興味がある方は、ぜひ資格の取得を目指してみてください。
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