連絡帳は保護者の方に子どもの様子を報告するだけでなく、コミュニケーションのツールとしても重要な役割を持っています。でも、「何を書けばいいのか…」と日々悩んでいる保育士さんも多いことでしょう。
本記事では、保護者に伝わる連絡帳の書き方をご紹介します。連絡帳は保護者と子どもの成長を共有するツールでもあるので、保護者に喜ばれる書き方を覚えていきましょう。
Contents
連絡帳は保育士と保護者のコミュニケーションツール
まずは、連絡帳を日々の業務と考えるのはやめてみましょう。仕事には変わりないですが、業務と考えると気が重くなってきますし、子どもの様子を書くだけでは、何も書くことがない日もありますよね。
連絡帳を保護者とのコミュニケーションツールであると考えれば、取り組み方も変わってくると思います。
業務で淡々と連絡事項を書くのではなく、普段はそれほど長く会話をする機会のない保護者とのコミュニケーションがとれる、貴重なツールだと考えてみてください。
変わった様子もなく、特筆すべきことがないのであれば、子育てや家庭の様子を質問してみてもいいじゃないしょうか。
それはコミュニケーションツールと捉えないと出てこない発想ですし、保護者からも園内での様子を質問してくれたら、こちらも答えやすくなるでしょう。
連絡帳に書く基本的な事項
ご存知かとは思いますが、連絡帳は以下の事項を書くのが基本となります。
・体調
・怪我をした時の状況
・食事
・睡眠
・排泄
・体温
上記の事項で、変わった様子があれば書くようにしましょう。
風邪をひきかけて咳をしている、食欲がなくてご飯を残したなど、体調に関わることは連絡帳に細かく記載するのは保育士の大事な仕事です。
「これくらいなら大丈夫だろう」と勝手に判断せず、ご家庭でも体調の様子を注意してみれるように、いつもと変わったことがあれば細かいことでも書いておきましょう。
特に体調や食事の量に変わった様子がみられず、元気であるにこしたことはありません。その時は、「元気に走り回っていました」「ご飯を残さずモリモリ食べていました」と書くことで、保護者は安心するでしょう。
子どもの成長を意識して書こう
保護者にとって、連絡帳は子どもの成長記録でもあります。連絡帳は家庭以外での様子を知ることができるものなので、子どもの成長を意識して書いてみましょう。
連絡帳に書く成長は、ささいなことでいいのです。友達に自分からおもちゃを貸してあげていたとか、いつもより少し早くご飯を食べられたとか、小さな成長を見てあげてください。
子どもは大人の見ていないところでも日々成長しているものです。園でできたことを保護者に伝えると、きっと喜んでくれます。
保護者のほうから「おうちでもできるようになりました」といったコメントがあると、連絡帳に書いて良かったと思うことでしょう。書くことがないと悩む前に、子どもの小さな成長に目を向けてあげてください。
保護者を労う言葉を添える
子どもがかわいくても、子育ては大変です。子育ても仕事もして疲れている保護者に、たまに労い(ねぎらい)の言葉をかけてあげてください。
「いつもお仕事おつかれさまです。○○ちゃんは今日も良い子でしたよ」と、子どもの様子を伝える前に、ひとこと労いの言葉を添えるだけで保護者の印象は変わります。
仕事をしながら子育てをする大変さを理解してくれる人がいるだけで「明日も頑張ろう」と思えるものです。
保護者の方からも「いつもありがとうございます」と連絡帳に書いてくれると嬉しいですよね。
子どもを育てるという立場にある者同士、お互いを労ったり、感謝の言葉を書いたりすることも、コミュニケーションを円滑にするために必要です。
園で子どもが喜ぶ遊びを書く
保育士が園で子どもにして喜んでいる遊びは、保護者は知りたいと思っています。手遊びや絵本など、園ではどういった遊びをしているのか、子どもからは伝わらないものです。
家でよくやっている遊びもあると思いますが、子どもが喜ぶ遊びのバリエーションが増えると保護者はきっと助かるでしょう。
ぐずりだした時に、いろいろな遊びで機嫌を直したりできますしね。
たとえば、手遊びならいつでもどこでもできるので、「園ではこういう手遊びが人気です」と連絡帳に書いておくと、保護者は喜んでくれると思います。
普段、保育士が何気なくしていることも、保護者にとっては子育ての参考になるものです。
連絡帳にはポジティブなことを書こう
連絡帳を子どもの成長記録として大事に保管される保護者もいらっしゃるので、基本的に連絡帳にはポジティブなことを書くようにしましょう。
上述したように、子どもの小さな成長を見るようにすると、書くことには困らないはずです。
連絡帳は、我が子が園でどのように過ごしているのかを知ることができる手段なので、楽しみにしている保護者もたくさんいらっしゃいます。言うならば、楽しみにしてもらえるような連絡帳にするのも、保育士の仕事です。
子ども同士でケンカしたり、何かトラブルがあったりした時は連絡帳だけで済ませずに、お迎えに来たときに直接伝えるほうがいいでしょう。
文章では正しく伝わらないこともあるので、口頭でも伝えるようにしてくださいね。
おわりに
保育士も保護者も、お互いに連絡帳でのやり取りを楽しみにする関係を築けるのが理想です。メモ帳に子どもの様子を記録するように習慣づければ、書くことがないと悩むこともなくなるでしょうし、忙しい時でも保護者に喜んでもらえる連絡帳を書くことができるでしょう。
連絡帳の書き方は保育士によって個性が出る部分でもあるので、保護者と円滑なコミュニケーションができるように、自分なりに工夫してみてくださいね。
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