海外では転職回数が多ければ多いほど、優秀な人材とみなされるのに日本ではその逆です。
しかし、それをわかっていたとしても転職を繰り返してしまう人が後を絶たないということをご存知でしょうか。
それには、さまざまな理由が重なりあうことで、起こってしまうもの。
では、転職を繰り返してしまうのでしょうか。
また、なぜ日本だけがそのようなことになってしまうのか。
転職してしまう原因とともに、見ていきましょう。
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海外では転職回数が多いほうが有利って本当?
アメリカと日本では、雇用についての考え方が全く違うことをご存知でしょうか。
日本では、昔から終身雇用制度があったため、いちど入社したら最後までやりきるという風潮が根付いていました。
いまでは、その終身雇用制度も崩壊しつつありますが、それでも転職というのはまだまだ後ろめたさがあることは事実です。
しかし、アメリカでは「仕事ができるひと=転職回数が多い」という認識があります。
そのため、ほかの会社から声がかかることで、条件によっては転職してしまうわけです。
それが転職回数の増加につながります。
ですから、待遇のいいところへどんどん転職していくのがアメリカの雇用事情です。
逆に、能力がない人ほど同じ会社に居続けます。
これを聞くと、日本とは考え方から正反対だということがわかるでしょう。
ですから、決して転職を繰り返すという行為は、悪ではないということを知っておいてください。
転職を繰り返してしまう原因とは?
なるべく同じところに定着したいという思いはだれにでもあるはず。
なぜなら、転職活動は大変ですし、新しい環境に慣れるのも一苦労。
もしかしたら、転職したことによって条件が悪くなってしまう可能性もあるでしょう。
では、なぜ転職を繰り返してしまうのでしょうか。
職場の人間関係がよくない
入社して、とても待遇が良く毎日が幸せと思えるような職場はどれだけあるでしょうか。
人間関係がとてもよく、給料も良い。
定時で帰宅でき休みもしっかりある。
まさに夢のようなお話ではないでしょうか。
そして、転職を繰り返してしまうもっとも多い理由として、職場の人間関係の悪さがあげられます。
仕事はひとりではできません。
どこかに属した時点で、職場の人間と関わることになります。
全員が仏さまのように穏やかで優しい人たちであれば良いですが、現実はそうもいきません。
それは人数が増えれば増えるほど、かならず1人は嫌な人が存在しています。
その人とうまくやっていけない、そして仕事の大半をその人と関わっているのであれば大きなストレスになってしまうことでしょう。
それが毎日続けば、精神的にもダメージを受けてしまいます。
そして、どこかのタイミングで転職したいと思うようになるわけです。
仕事の内容に不満がある
ある程度求人内容をみて納得し、面接においても問題なしと考えれば、入社の決意はかたまるはず。
しかし、いざ入社してみると仕事内容に不満があるため、すぐにでも退職したいと思ってしまいます。
それはなぜか。
求人内容や面接では、知ることができなかったことが実務でおきてしまうからです。
そのギャップがおおきければおおきいほど、退職の意思が強まるといってもいいでしょう。
条件が気にいらない
求人票をみて納得したにもかかわらず、入社後に後悔してしまうことがあります。
たとえば、求人票には残業なしと書いていたのに、入社初日から残業をしいられることも。
とくにそういうところに限って、サービス残業をさせられてしまう場合もあります。
また、休日出勤もそう。
求人票にはそういうことは一切書いていなかったのに、休日出勤をさせられるケースもあります。
もちろん、それも手当として換算されないという悲惨なことがおこってしまいます。
ただ、近年ではコンプライアンスが重要視されてきたため、大手企業を中心に改善されつつあるようです。
それは何か起こってしまえばネットでニュースになり、たちまち会社の評判は下がってしまいます。
そのようなリスクを考えれば、おのずと働く側にとってもいい環境になっていくことでしょう。
限界をむかえるまえにもういちど考えよう
とはいえ、精神的にも肉体的にも疲れていくようであれば、仕事はおそらく続かないことがほとんどです。
ですから、なるべくはやい段階で次の手を考えなければなりません。
どうしても入社したてのころは、なにをするにしても不安なもの。
おぼえることだらけですし、失敗してへこんでしまうこともあるでしょう。
そして人間関係の構築もできていません。
あの人はこうだろうな、という予測をしながら観察しているに違いありません。
もし、続けることが難しいと直観的に思ったのであれば、それにしがたうべきではないでしょうか。
無理した結果、仕事に対するものや人間関係に恐怖心をおぼえてしまいます。
つまり、働くことじたいが困難なものになる可能性さえあります。
たしかに、冒頭でもお話したように日本では短い期間で転職してしまうのはよくありません。
しかも、就職氷河期の時代はとっくに過ぎ、いまはどこの業界も売り手市場です。
ですが、2018年5月の有効求人倍率は、なんと1.6倍という結果に。
リーマンショックが起こった2009年では、それが0.5を下回るようなものでした。
この有効求人倍率の数字が高ければ高いほど、求人の数がおおくなるということです。
ちなみに、バブルといわれた1990年でも1.46倍でした。
それくらい今は、仕事探しに苦労しないということではないでしょうか。
ですから、変に悩まず無理せずに、次へ進んでみるのも手です。
転職の繰り返しはダメージがおおきい?
転職回数が増えたとしても、しっかり理由さえ説明できれば、そこまでおおきな足枷にはならないといえます。
これは、いまの景気の良さもありますし、それを理解してくれる会社も増えてきたためです。
とくに大手企業であっても、転職回数を気にしないところも実際にあります。
変な先入観をもたないということもありますし、アメリカのケースのように能力があるとみなされる可能性もあることでしょう。
いかに転職回数を帳消しにできるような、やる気や経験をアピールできるかがカギです。
転職を繰り返さないためにやるべきこと
せっかく入社したところですから、誰しもが長くそこで働きたいと思うもの。
そこで入社前と後でギャップが生まれないようにしなければなりません。
求人票をしっかりみるというのは当然ですが、会社のホームページもしっかりみること。
また、Googleで「企業名+評判」などを検索すれば、ある程度の情報は拾えます。
口コミ系は、すべてをうのみにしてはいけませんが、事前に内部事情を知っておくことで、また考えもかわることでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
転職を繰り返すのは世間的に見て、まだよくないというイメージがあります。
ですが、不景気から好景気へとすすみ転職業界は、今世紀最大に活発化しているというのが現状です。
また、企業側の採用担当者も理解をしめそうとしてくれるケースが増えています。
氷河期で苦しんだ年代が、採用担当者になる時代に突入したこともあるでしょう。
もし、今現状で働くのが毎日苦しいと思うのであれば、このタイミングで転職活動をしてみてはいかがでしょうか。
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