ある設問に「正答がないのでは」などといった指摘が出ていた保育士試験の筆記試験(4月21日、22日)について、試験を実施した全国保育士養成協議会は6月4日、全科目の公式解答を発表した。
この試験では、専門学校などが試験直後に出した解答速報で「解なし」や「複数解答」とする、見解が分かれた設問が1つあり、受験生の間で不安を招いていた。
全国保育士養成協議会は4日に発表した公式解答で、この設問で正解を一つ指定した。その理由について、BuzzFeed Newsの取材に対し「どの問題も解説は発表しません」と答えた。
筆記試験は全科目で選択式。指摘を受けていたのは、科目「社会福祉」の問3だった。
「児童の権利擁護とその根拠法」についての設問で、適切な記述を「◯」、不適切なものを「×」とした場合に、正しい組み合わせを選ぶものだった。
通信教育を手掛ける「ユーキャン」は「解なし」、福祉専門スクール「キャリア・ステーション」は「2または3」の複数解答を速報で発表した。
BuzzFeed Newsは4月23日、”保育士試験である問題に「正解がないのでは」と指摘 担当者「検討します」”という記事を配信している。
保育士育成協議会の担当者は当時、試験委員会が内容を検討し、その結果、もし「解なし」となった場合は全員が正解になり、「複数解答」であれば対応を考えるととしていた。
問題の解説はなし
全国保育士養成協議会が4日に示した、この設問の公式解答は「3」だった。
担当者は「ご意見や質問があったので、丁寧に検討した上で発表しました」と話した。
「もし『解なし』だったならば、なぜ全員正解とするのか解説を発表していましたが、今回は正答があります。なので答えをHP上で掲載するだけで、一つ一つの解説はいたしません」
モヤモヤは消えない
この問題については、ネット上で「その結果次第で、私は不合格です」など受験生たちが声を上げていた。
今回、保育士試験を受けた女性会社員(27)は、正答が発表され「すっきりした」と言うが、試験当日から発表まで1ヶ月以上あり、各社の解答速報の結果が異なっていたため「長すぎる気がしました」と話す。
「協議会が、なぜ『3』が正解なのかを解説してくれないので、まだモヤモヤしています」
「次回の試験からは、正答と一緒に解説を発表してくれたら、納得できる人が増えると思います。そうなれば私自身もありがたいです」
【引用元】BUZZFeed
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