保育士の仕事をしていない人からすると、保育施設で働いている人を見ると毎日子供と遊んだり相手をしてあげるだけでお金を稼げて良いなと思う方も多いでしょう。
はたからみると、営業スマイルであっても本当に楽しそうに子供と接している姿を見るので悩みなんてなさそうだなと思ってしまうのですね。
保育士は、ただお子様の世話をするだけの単純な仕事ではありません。
体感してみなければわからない、苦労や業務がたくさんあるのです。
今回は、保育士で苦労することは何があるのかや、逆にやりがいもあることなどについてご紹介していきます。
Contents
保育士で苦労することは何?
保育士は、肉体的にも精神的にも負荷がかかる仕事で体調不良になったり、退職したりする方も多いです。
次の職場ですぐに働けない人も居て、日本には保育士の資格を所持しているけれど保育施設で働かない「潜在保育士」が約80万人も居ると言われています。
では、実際に保育士が苦労していることは何なのかを紹介します。
人間関係
社会人であれば、どんな仕事にも必ずあるのが人間関係の悩みでしょう。
職場の方達は、自分と同じような性格や気質を持った人ばかりではないので、考え方や仕事のやり方に違いがあるのは当然です。
仕事でお金を貰うのは、我慢料ですからある程度、理不尽なことがあったり人間関係が面倒なことになったりするのを多くの社会人は我慢をしています。
保育士の働き方は、出勤して退勤するまで一日中、同じ職場で職員達と顔を合わせながらコミュニケーションを取る必要があるので人間関係が上手くいかなくなると辛くなってしまうのですね。
保護者との関係
保育施設で働く、保育士は子供達のお世話をする事がメインの役割なのですが、お子様を預けに来るママやパパが居るから成り立つ職業ですよね。
ですから、保護者のとも上手くコミュニケーションを取っていかないと、子供の面倒をきちんと見ていないと判断されたり、クレームを言われたりする恐れがあります。
ママやパパの中には、保育施設側に色々な事を要求してきたり、悩みを抱えている方もいます。
子どもとの関係
保育園に預けら得ている子供は、日々、色々な事に興味を持って挑戦したり、遊びながらたくさんの事を吸収していきます。
入園間もない頃は、まったく会話が出来なかった子が、時間が経つと少し上手に話せるようになったり園児達の成長を間近で感じられるのも保育士の醍醐味でしょう。
ただ、お子様の成長をサポートしていく仕事は大変な苦労を伴います。
保育施設で過ごしている子供は、本能のまま生きていて喜怒哀楽を素直に表現しますから保育士は振り回される事も多く、サポートに疲れを感じてしまうのですね。
イベント関係
保育施設で過ごす、子供達は少なくとも1年間は過ごす事になりますから、春・夏・秋・冬の季節ごとに保育士はイベントの企画や運営を行います。
また、入園式・卒園式もありますしお祭り・遠足など季節行事が色々あります。
イベント関係の企画から運営まで、保育士は子供のサポートをしながら行っているとは、はたからみてる人は絶対に想像がつかないでしょう。
保育士の仕事は多岐に渡ります。
頭も体力も使いますし、臨機応変な対応力も求められるので大変です。
業務全般
子供を預けに来るママやパパが日中、どんな様子でお子様が過ごしていたのか把握してもらう為に、保育士は保育日誌を書く業務もあります。
その他にも、事務作業があったり重い道具を運んだり、子供をおんぶしたり抱っこしたりなど力仕事もあります。
業務全般を、トラブル無く順調に終わらせるのはかなりのプレッシャーを感じますし、苦労が多いです。
このように、保育士の仕事は子供のお世話をするだけではなく、たくさんの業務をこなしている事が理解できたのではないでしょうか。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士はどんな仕事?その業務内容についてを徹底解説!
保育士は苦労するがやりがいもたくさんある
子供が好きなだけでは、とてもじゃないですが保育士として働く場合は長続きしないでしょう。
肉体的にも精神的にも、負荷がかかる保育業務は簡単な仕事ではありません。
強い精神力と、丈夫な身体でなければ保育士の資格を所持しているだけでは長く勤める事が困難になります。
潜在保育士が、日本で多い理由の一つとして保育業務はある程度の覚悟を持ってトライしなければ、長続きできないという事を身をもって知っているからでしょうね。
保育士は、苦労する分やりがいもたくさんある職業です。
社会貢献度が非常に高い
保育士は、日中、仕事や家事、用事などで忙しいママやパパの代わりに子供のお世話をするので、保護者の立場から見ると、とても有り難い存在です。
社会的に役立つ仕事ですから、保護者から感謝されますし日本の未来を担う子供達をサポートしていますから社会貢献度が非常に高いと言えるでしょう。
確かに、保育士不足や待機児童問題など色々な課題が保育業界にはありますが、世の中の役に立つ仕事なのは間違いありません。
直接ママやパパから保育士に、感謝の言葉を伝えたりお礼を言って貰う事でも今後のやりがいに繋がります。
子どもの成長が見られる
保育園で預かる子供は、何十人もいますから一人一人の人生にドラマがあります。
好奇心旺盛な、園児達は遊びや生活を通して様々な事を学んで行きます。
例えば、保育園に入園した頃は、言うことを全く聞かなかった子が数カ月後には、お利口さんになっていたり、優しい性格になったりです。
人見知りする子が、保育士や他の園児達と接していく中で協調性が出て、みんなと協力し合うようになったり積極的に会話に参加するようになったりします。
このように、保育士のやりがいとして子どもの成長を側で見られるという事があります。
保育施設のお子様達は、ママやパパの代わりが保育士さんになるので、長く一緒に過ごしていくにつれて、第二の親と思っている子どもも多いのではないでしょうか。
子ども達から、信頼して貰える保育士さんはたくさん苦労してきた方が多いので、メンタルが強いのですね。
日々達成感がある
保育士の業務は、お子様のサポートは当たり前として、その他にもやるべき仕事は多岐に渡るので毎日、同じようなルーチンワークをしていません。
問題や課題が発生したら、その都度、解決や改善をしていかなければ業務が滞りますので、保育士は日々、スピード感を持って働いています。
ですから、業務を上手く回せたり、困難な状況を打破できた時に、日々の達成感を感じる事がやりがいに繋がるのですね。
また、保育業務は一人では絶対に回せないので、職員や園長先生達とのチームワークが必須です。
みんなで力を合わせながら、仕事をこなす事でもお互いに苦労を共感できるので、さらに絆が深まっていきます。
保護者に感謝される
子どもを預ける、ママやパパは日中に仕事や家事、用事などをこなさなければいけないので、我が子を保育施設に預けに来られる方がほとんどです。
ママやパパが、自宅で出来る在宅ワークをしていたら、わざわざ子どもを保育施設に預けに来る人は少ないのではないでしょうか。
ですから、育児の専門知識を持っている保育士の事を保護者はとっても頼りにしているのですね。
中には、直接保護者から保育士に「いつもありがとう」と感謝の気持ちを伝えて来られる方もいます。
保育士苦労のまとめ
保育士が、保育業務で苦労する事は「人間関係・保護者との関係・子どもとの関係・イベント関係・業務全般」などがあります。
物ではなく人間相手の仕事ですから、苦労が絶えませんし時には理不尽な壁に当たる事も多いでしょう。
ですが、社会貢献度が高く世の中の役に立つ仕事だと胸を張って言える職業ですので、やりがいもたくさんあるのが保育士の魅力です。
この記事の監修は
保育のせかい 代表 森 大輔
2017年 保育のせかい 創業。保育士資格・訪問介護員資格を保有。2021年 幼保連携型認定こども園を開園するとともに、運営法人として、社会福祉法人の理事長に就任。
その他 学校法人の理事・株式会社の取締役を兼任中。
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