保育業界ではない、一般の人達からすると保育士さんの仕事は毎日、子供の世話を楽しくしながら一日が終わっていくのだろうと思う方が多いのではないでしょうか。
隣の芝生は青く見えるように、自分が経験していない職業は良く見えがちです。
保育士は、肉体的にも精神的にもタフさが求められる職業ですから、甘い気持ちで働いても長くは続かないでしょう。
これから保育士を目指している方は、働きだしたらどのような日々を送るようになるのかシミュレーションしておくと早く仕事に慣れやすいです。
今回は、保育士はどんな仕事をするのかや、業務内容とやりがいや辛いことなどについてご紹介していきます。
Contents
保育士はどんな仕事をするの?
保育士の仕事は、ただ子どもの面倒を見るだけではありません。
乳幼児達の生活を、サポートしていくので食事・オムツ替え・洋服の着せ替えなど色々なことをします。
また、保育日誌を作成したり、園児達の保護者ともコミュニケーションを取る必要があり仕事は多岐にわたります。
保育施設に預けられた子どもの中に、両親からの愛情をあまり注いで貰えなくて心を閉ざしている子もいたり、行儀が悪い子がいたりするのは珍しいことではありません。
上手く集団生活に馴染めない子がいる時は、他の園児達と仲良くできるようにと保育士は気を使いますし、子ども達に生活習慣や社会性を身に着けさせることも大切です。
どんな仕事をしているのか、知っていくと保育士はとてもやりがいのある職業だと言うのが、わかりますよね。
保育士はどんな仕事でどんなスケジュール?
保育士は、基本的には8時間労働で勤務形態はシフト制です。
シフト制にするメリットは、保育園に子どもを預けにくるママやパパは全員同じ時間帯ではないので、開園前に登園する親子には早番の保育士が対応できますし、定時を過ぎた後に迎えに来る両親は遅番の保育士が対応できるからです。
このように、保育士は早朝保育や延長保育に対応できるように「早番・普通番・遅番」というようにスケジュールが分かれているのですね。
保育園によって、若干、シフトの時間帯はズレますが、だいたいは以下のような勤務時価になっています。
・早番=朝7時30分頃~夕方16時30分頃まで働くシフト
・中番=朝8時30分頃~夕方17時30分頃まで働くシフト
・遅番=朝9時30分頃~子ども達が保護者の自宅に帰るまで保育士は働く
保育士は保育園だけが仕事場所ではない
保育士の資格を取得したら、働ける場所は保育園だけとは限りません。
子供を預かる施設は、色々あります。
保育園では、乳幼児のお世話がメインになりますが他の保育施設では小学生や中学生の子供が居るところもあります。
心の悩みを抱えた子が預けられているところや、家庭環境が悪かったり生活に問題を抱えたする子供が入所している施設もあるので、そういったところでは生活面のサポートの他に相談に乗ってあげることも仕事の一環です。
例えば、以下のような施設があります。
児童養護施設
児童養護施設で過ごしている子供達は、幼稚園~中学生・高校生など幅広い年代がいます。
なので、丸一日を児童養護施設で生活しているわけではなく、幼稚園や学校に通っている子は施設から通学や通園をしています。
そして、幼稚園や学校で過ごした後に、施設に戻ってきてというような日々を繰り返しているので自宅のような感じです。
保育園に預けられたお子様は、ママやパパの仕事や用事が終わったら迎えに来ますが、児童養護施設は
両親は子供を預けたままの家庭が多いので保育士が父親や母親代わりになります。
児童自立支援施設
家庭環境や生活上の問題を抱えた、子供が多く入所するところが児童自立支援施設です。
児童自立支援施設では、保育士の資格が必要な児童生活支援員を配置することが義務付けられています。
社会福祉士の資格を所持している人も、児童生活支援員として働けます。
仕事内容は、子供の生活指導や心のケアをしてあげたりと、児童が自立していける状態になるようにサポートし続けるのですね。
児童家庭支援センター
家庭環境が悪い子供や、心に闇を抱えている児童の悩みの解決やケアをしてあげる施設が「児童家庭支援センター」です。
乳幼児や園児達の身体的なサポートがメインの保育園で働く時と比べて、子供の精神的な部分も支えてあげなければいけません。
保育園での働き方とは違うので、保護者や子どもに寄り添ってあげられる人でないと続きにくいです。
子供が両親から虐待を受けているケースもあるので、保護者の家庭環境の深いところまで時には踏み込む必要があります。
保育士に関連する記事はこちら⇒保育士の仕事内容ってどんなの?基礎知識や資格についてを公開!
保育士にはこんなやりがいがある!
保育士の資格を所持していれば、保育園だけではなく色々な保育施設で働くことができます。
保育園での働き方に向いていないと思っても、その職場の労働環境や人間関係などがたまたま悪かっただけで他の施設では働きやすいかもしれません。
また、以下のように保育士にはこんなやりがいがあるので、一つでも共感できることがあれば保育士を目指したり職種を変えずに続けてみるのも良いですね。
子どもの成長がリアルに見られる
保育士は、子供の成長を側で見守ることができます。
例えば、保育園に預けられた赤ちゃんが、ハイハイ歩きしかできなかったのが、やがて一人で立って歩けるようになったり。
言葉を話せなかった児童が、自分の気持を喋るようになったりと子どもの成長がリアルに見られることもやりがいの一つです。
保護者に感謝される
子供を保育施設に預けに来る、ママやパパの多くは日中はお子様の面倒を見れないからサポートをお願いにくる親が多いです。
口には出さなくても、やっぱり保育士に感謝しているものです。
「いつも子供を預かってくれてありがとう」と、一言伝えてくれるママやパパもいるので、そういった感謝の気持ちを言ってくれる親がいると保育士冥利につきますよね。
イベントなどで達成感を感じられる
保育園では、子供の身体的サポートがメインの業務ですが、運動会やお遊戯会などのイベントもあります。
イベントは、児童達と一緒に何ヶ月かかけて準備するので、より園児たちと保育士の絆も深まります。
子供たちが笑顔で、運動会やお遊戯会などを楽しんでいる姿を見るとで達成感を感じることができるでしょう。
保育士の仕事でつらいことはある?
保育士の仕事は、一人では務まりません。
職場の人達とのチームワークで、報連相を重視しながら子供のサポートをしていきますので人間関係がかなり大切です。
人間関係が悪くなったら居心地に影響しますが、良好であれば仕事で辛いことがあると職場の人達に相談に乗って貰うことができるので心強い存在でもあります。
保育士は、「低賃金・人間関係の悪化・労働環境の不満」などの問題で、仕事が辛くなることが多いと言われています。
上記の問題は、世の中のどんな仕事でも改善の課題になっていますから、保育業界だけの問題ではありません。
仕事が辛くなってすぐに辞めても、ホワイトな現場を見つけるのは簡単ではありません。
転職する際は、しっかりと自己分析や次の職場についてリサーチして後悔がないようにしましょう。
保育士どんな仕事のまとめ
保育士の資格を持っていたら、実は保育園以外の保育施設で働くことができます。
例えば、「児童養護施設・児童自立支援施設・児童家庭支援センター」などです。
仕事ですから、辛いことも色々ありますが同時に保育士には子供と関わることでのやりがいもたくさんあるので、子供好きの方は特に続けていくことで天職になる可能性もあります。
この記事の監修は
保育のせかい
キャリアコンサルタント 渡辺愛菜(保育士)
保育士として勤務をした後、一般企業も経験し
その後、保育のせかいに入社。
自身の経験をもとに求職者の方々へアドバイスをおこなっています。
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